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器用貧乏なスライムは異世界で自由奔放に生きていく?  作者: ねぎとろ


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36話 新たなる私!

 どうもどうも。

 いやー、カメレオンって美味しいんですかね?

 現在私はスライムの姿で捕食してるんだけども、まぁ相変わらずスライムで取り込むと味はないわけだから美味しいかどうかなんて分からないんですよ。


 えっと、あ、そういえば私はカメレオンとカッコよく戦おうとしていたんですけど、結果的に言えば私の圧勝だった訳なんです。

 まぁそもそもとして、カメレオンは岩に尻尾を潰されてて動けない訳で、毒しか吐けなかったんですよ。

 それに、毒を一回吐いたら次使うまでに少し時間が必要だったみたいで、私が毒を避けて取り込んだら一瞬で決着がついちゃいました!


 はっはっは。私も強くなったもんだ!

 ……ま、弱っていた他のモンスターを横取りしただけなんですけどね。ははは……。


 まぁそんな事はどうでも良いとして、これで私はカメレオンを完全に捕食しました!

 さぁさぁ!

 捕食のおかげで完全に回復した私の体よ! 変態スキルで今こそカメレオンになるのだー!


 ってかさ、ホントこの変態スキルで光る仕様はやめてくれませんかねぇ。


 ふぅ。

 相変わらずピッカピッカに光ながら変態は完了した訳だけど、おおっ!

 やっぱり私の体はカメレオンになってる!

 そりゃそうだよね。トカゲさんより圧倒的に強そうだったもん。

 嬉しいなぁ。スライムの力は弱いけど、こうして偽物だろうと強い力を手に入れられるってのは素晴らしいよ。


 おっと、なんか足音が聴こえてくるな。

 カメレオンになってどんな事が出来るかはさておき、とりあえずは逃げるとしますか!


 シュタタタ!

 速い! 私の足が物凄く速いぞ!

 いやっほー!

 これならどんなモンスターからも逃げきれる!


 むむ?

 広い場所……というよりはえーっと、確か鍾乳洞? だったかな?

 それに似てる場所に着いたっぽい。


 うげげっ。

 鍾乳洞の中を歩いているモンスターが居るじゃん!

 しかもあれはゴブリン!?

 けど、上で見たゴブリンとは装備とかオーラとかなにからなにまで違うし、やっぱりこの階層も相当やばそうな気配。

 けど、まだ私の姿はまだバレてない。

 結構走ったから疲れたけど、隠れる場所を探す為に走り出す。

 それを繰り返して、ゴブリンたちが去るのを待ち続ける。

 私の視界はカメレオンになった事で相当良くなってるから、ゴブリンの視界は分からないけど、恐らくは常に私が先に位置を把握出来ているはず。


 カツン。


 あっ。

 失敗した。

 石を蹴っちゃった。


 どうしようこれ。岩陰からこっそり覗いてみればゴブリンが既にこっちを振り向いて歩いて来てる。

 このままじゃ移動も出来ないし、バレる可能性がめちゃくちゃ高い。


 ……はっ!

 そういえばカメレオンって擬態出来るよね!

 一か八かの賭けだけど、どっちみちこのままじゃ移動も出来ないしやってみるしかない!

 えーっとでもどうやって擬態するんだろ?

 壁に張り付いて色や変われーって祈ってみる?


 うん!

 それで行こう!

 変われ〜、変われ〜、私の体よ変化しろ〜。

 これでどうだろ。変わったかな?

 って変わってる訳ないじゃん!


 こんなんで変化出来てたらおかしいよ!

 あーもう! 足音がどんどん近付いてるし、危険かもしれないけど戦いを覚悟するしかないじゃん!


 …………。


 あれ?

 バレなかった?

 いやいやいや、私の方をゴブリンが一回見たのは間違いないはず。

 でも、一通りゴブリンがこっちを見てから不思議そうに立ち去っていったし、もしかしなくてもこれって私が擬態出来てたって事だよね。

 身の危険を感じたから自動的に擬態したのか、私の馬鹿みたいな祈りで出来たのかは分からないけど、これはラッキー。


 それに、ゴブリン達は獲物がいないと判断したのかこの場を立ち去ってくれたし、ようやく私は休む事が出来る。

 まだカメレオンがどんな事出来るか分からないし、さっきみたいな時の為に休みながらカメレオンの性能を調べてみるのが良いかもしれない。

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