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生足ミニスカート:1

学園都市って響きのワクワク感は異常。物語が始まりそうだよね。出来た。

 キャッキャウフフのお昼休み中、日課の空き教室巡りも半ばで体が温まってきたタイミングのことだった。


「この学校、レベル高くない?」


「分かる」


「あぁ、2年の宮代先輩とかコココちゃんとかな」


「分かる」


「ウチのクラスの春木さんとかちょっとギャルっぽいけど可愛いしよ」


「分かる」


「……名前知らないけどめちゃくちゃ足綺麗な先輩とかも見たな」


「分かる」


「……ていうかお前さっきから『分かる』しか言ってなくない?」


「分かる」


 仲良し三人組的な雰囲気の後輩達のケツを追いかけながら、ウチの学年に宮代とかいたかな等と名前覚えられない系男子である俺、長篠なんとか君は無駄に悩み、目当ての自販機前で思考を野菜ジュースか青汁の二択へと切り替えた。

 選ばれたのはコーンポタージュでした。急にコーンの気分になったので許してほしい。悪気はなかった。


 

 

 さて、5時限目の数学を華麗にスルーした俺は、その開放感のまま社会の窓も解放してやる為にトイレへと向かっている。その場で解放するのは、常識知らずであり、恥知らずである。そんなものは小学4年の内に卒業した。癖になりそうだったけど鋼の精神力(当社比)でもって克服したのである。今では家の中ぐらいしか社会の窓は開けていない。

 もちろん、冗談である。

 どうでもいい話、いや心底どうでもいい話だが、社会の窓のチャックが壊れた時の絶望感ってすごいよね。「はっえっちょっ」とか意味不明な三段活用なんか口走っちゃったしね。あくまでどうでもいい話だが。


 特に理由はないが、ないったらないが内股で一階の保健室までやってきたナイスガイであるところの俺は保健室に鍵がかけられていても決して慌てなかった。何故なら保健室のお姉さん(3x)歳はうっかり屋さんだからである。

ほら、こうやって窓を開けてやれば……開けて……開け…開けってんだよコラ!Fu●k!

……なるほど今日の保健室のお姉さん(x8)歳はなかなかご機嫌なようである。泣けるぜ。

 

 パタパタとスリッパ特有の接地音が背後から響く。跳ねるように走る足音、そして視覚的特徴である彼女を彼女たらしめる一点。足。そう、生足。


「あれ?長篠くんどうしたの」


「見て分からんかい?保健室に入りたければ俺を倒していけ」


「やー相変わらずめんどくさい人だねー」


「バッカ、今のはこの引き戸の声を代弁しただけだよ」


「えーっとつまり?」


「鈴木せんせー行方不明、鍵かかってる」


「……ふっふっふ、まぁ見ててよっ」


 ちゃんと見てるから、そっちはいい加減俺の股間をチラチラ見るのやめなよ。

 得意げな顔で、普段は下してる黒髪をしっぽのように揺らして(いいにおいがした)俺の前を通り過ぎ、窓へと。

圧倒的既視感。なんということでしょう、数十秒前の誰かさんの焼き直しである。違うところがあるとするなら、制服か体操着、性別、生足全開くらいじゃないかしら。


「長篠くん、意地悪したでしょ?」


「そんな余裕はないかな」


「……なるほどなー」


 だから俺の股間から目を離せと。

こっちもそっちのスリッパ直履きの生足観察しちゃうぞ!

長っ、足長!白っ、足白!ヒューッセクシー!

 お互いに下半身を伺うこの状況……先に動いた方が、負ける……!


「サボり?」


「左様。そっちは?」


 ※下半身に話しかけてます。


「左様て……。バスケだったけど突き指しちゃって」


「タイミング悪いな」


「ほんとだよっ」


 ※股間に話しかけてます。


「……何してるの君達」


「「!?」」


「鈴木せんせー!」「マオちゃん!」


「車の鍵取りに戻ってきてみれば……。不純異性交遊はダメよ。それも授業中の廊下でなんて」


「違うんです!長篠くんが見せつけてくるんです!この破廉恥!」


「違うんスよ!あの大根みたいな足が」


「大根っ!?」


「褒めてるよ!」


「……若いわね~」


 この後めちゃくちゃ正座した。授業中に騒いじゃダメだよね。


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