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魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク  作者: 白崎詩葉
第2章

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第7話 墨鯉の魔女③ 挿絵あり

「だから!私は出たいって!」

「せっかくなんですから、いいじゃないですか!」

 ナタルにより図書館の前まで来てしまった。

 巨大な建物が出迎える。

 2階立てで石作りの建物。中央には大きい出入口。左右に窓が1階と2階に備えられ、左右に並んでいる。

「てか、そんな貴重品。一般人でも読める本なの?」

「さすがにできませんが、一部解読した文字を公開しているんですよ」

「だったら、一人で行きなさいよ!」

 ジャンヌがナタルから腕を払う。

「いい加減してくれないか」

 追い付いてきたリカルドが呆れて言う。

「結局どうするんだ?」

「出たい」

 即答に答える。

「だそうだ」

「ダメですか。では諦めますので、僕も一緒に魔女狩りに連れてってください!」

「ぜっっったいに断る!」

 その時だった。

バリっとガラスが割れた音が大きく響き、びしゃと水が落ちる音がした。

「何?!」

「結界が解けたんだ」

 リカルドが答える。

 地面にはいくつものの黒い水たまりができている。

 黒い水たまりから筆で書いたような髭を生やしたような細い触角をもつ魚が無数に飛び出す。

 魚が迫ってきたので、白い炎を放つ。

 魚が消えた。

 『光』が含めた白い炎で魚が消えた。

 どう考えても。

「なんでこんなところに聖女がいるわけ?」

 声をした方へ視線を向けば、大きい筆に乗った少女がいた。

 長い黒髪を上げて縛っている。黒い衣で右手、左足を肌見せている。長い紐を巻いている。


挿絵(By みてみん)


 やはり、魚は使い魔で彼女は魔女だろう。

「聖女の魔女探知もバカにならないってことね」

「そもそも来る気は・・・」

「あなた、ぼくりの魔女スミカ・セッシュウですね!」

 話を遮断されたのは、目をキラキラと輝いていたナタルだった。

「あなたはその筆で墨を操り、墨で描いた鯉を使い魔とする魔女ですよね。黒髪黒目。身長は157センチメートル。体重50キログラム。胸は少し膨らむほど。趣味が筆作りに様々な毛を集めて作ることですね。最近のお気に入りが人間の毛。好きな食べ物は(以下略)」

 ナタルは悠長に早口で話す。

――どこまで調べるんだ。この男は。

 魔女の呪力や特徴ところが個人情報まで調べ上げている。

 スミカもさすがに引いているようだ。

「ぜひ、もっとお話を!」

 目を輝くナタルだったが、墨の鯉に襲われる。

「わー!」

 情けない声を上げてナタルは逃げた。追いかけられても仕方がない。

 墨の鯉が迫ってくる。

「聖女なんて相手にする気ないんでね~」とスミカは図書館の中へと行く。

 早く町に出たかったが、ナタルに捕まったおかげで魔女と戦う羽目に陥ってしまった。

――もう面倒くさい!

 ジャンヌは、墨の鯉に腹いせにロザリオで切っていく。

 リカルドはといえば、持っていた黒い剣で墨の鯉を斬っていく。戦える技術はあるようだ。

ただあの剣は普通ではない。使い魔である墨の鯉を斬り、消しているのだから。おそらく魔剣だろう。

 魔剣は『呪い』を宿るように作られた剣と聞いている。

それにしても斬っても墨の鯉は減らない。

 イラつく中、ジャンヌは思いつく。

――この状況で逃げればいいんじゃないのか。

 街は墨の鯉のおかげで混乱している。魔女は聖女に興味がない。これほどこの町から逃げるチャンスがない。

よし、逃げようと図書館から離れる。

「おい!聖女なら魔女退治しないのか」

 リカルドに止められる。

「悪いけど、魔女倒しても、この街から出られないことには意味ないの」

「それが聖女の言うセリフとは思わないけどな」

「そこまで聖女として真面目にする気がないの!」

 その時だった。

「お~た~す~け~」

 情けない声を上げながら、ナタルが墨の鯉に追われながら迫ってくる。

「あ!」

 ナタルが何もないところで転ぶ。

 墨の鯉はナタルを無視して真っすぐ迫ってくる

「え?」

 避ける間もなくリカルドと一緒に墨の鯉にぶつけられ、図書館の中へ入ってしまう。


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