表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地球儀をこの手に  作者: 化琉壮一


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/2

《目標:ニューヨーク》

 同日―世界のどこか

 この会議場らしき場所は、異様な静けさに包まれていた。円形のテーブルを中心に、複数の影がホログラムを囲むように座っている。

 ホログラムの放つ青白い光が彼らの顔を照らし、正体の分からない陰影だけが浮かび上がっていた。一人がゆっくりと口を開く。

「世界は今、衝撃に包まれているようだな。しかし、依然として現実味がなく、宙に浮いたままの連中も多い」

 別の人物が、くつくつと笑いながら続けた。

「なら、地面に立たせてあげなくてはな。浮いたままでは議論も危機感も芽生えん。かわいそうだろう?」

「議論の場は平等に与えなければ」

 そう言い、ホログラムに指を滑らせる。空間に浮かんだ光の粒たちは列を成し一つの映像となっていく。それはゆっくりと姿を変え、精密な地球儀へと変化した。

 その表面には赤い点が一つ。脈打つように点滅している。

「準備はすべて完了しております。許可さえ頂ければ、いつでも実行可能です。次のご指示を」

 ホログラムの光を背に、リーダーと思しき人物が静かに立ち上がった。その声は淡々としているのに、なぜか底冷えするような圧があった。

「――許可する。計画を遂行せよ。分かっているな、失敗は許されない。いいか、これは『最初の計画』だ。ここで躓けば、世界に舐められる。第1印象ほど重要なものはない。計画は完璧だ。後は予定通りにこなすだけだ」

「了解しました。これより指示を出し作業に移ります。そして、実行班には成功率を最大に保つため、細心の注意を払うよう伝えておきます」

 そう言ってその人物は一礼し、静かに部屋を後にした。扉が閉まる音がひどく重く響く。残ったリーダー格の男が、ホログラムを見上げながら呟いた。

「さて、世界の諸君。ショーの始まりだ。――3月4日まで、存分に楽しんでくれ。用意した『イベント』達が、このゲームをより面白くしてくれるはずだ。気に入ってもらえるかな?反応が楽しみで仕方ない」

 ホログラムに映し出された地球儀には、一つだけ赤い文字が踊っていた。

《目標:ニューヨーク》


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ