軽く エピソード詳細
ここはとある建物の一室。
6人の男女が何も知らない状況でやってきたのである。
(ミヨリ) ここ何処?
(サナミ) 分からない。
(ユキヤ) さっき部屋の前に看板あった。
(ミヨリ) なんて書いてあったの?
(ユキヤ) 人生ゲームの世界へようこそって
(ミキヤ) 人生ゲームってあの駒で遊ぶボドゲ?
(ナナミ) ボードゲームって知らないな。
(コジロ) 双六の発展形?って言ったら良いかな。
(ミヨリ) 多分、小学校の頃にやってたルーレットを自分で回してゴールまで辿り着くゲームだね。
(サナミ) あ!なんか聞いた事ある。やった事ないけど…
(コジロ) サナミさんはやった事ないの?
(サナミ) 耳にした事あるけど… やった事ない。
この6人の年齢はバラバラである。
それにしてもこの部屋は何も無く暗く狭い部屋だ。
⦅ 皆さん。ようこそ‼︎ ⦆
スピーカーから女性の声がした。
(ミヨリ) あなたは誰ですか?
⦅ 私はこのゲームの開発者であるナツミ。今日はここにいる6人で人生ゲームに参加して貰います。⦆
(コジロ) 人生ゲームに参加して貰うって言ってもさ。
人生ゲームの本体自体無いんだけど…
と、するとその時、暗い部屋の明かりがつき…
机の上にあるVR眼鏡のライトが光った。
(ナナミ) あ、これって…
(ユキヤ) あたかもそこにいるかのような体験が出来る機械じゃない?
(サナミ) 聞いた事ない。VRってそもそも何?
(ミヨリ) VRと言うのは…
⦅ ここからは私が説明します。⦆
「 コンピュータ上に人工的な世界を構築し、あたかもそこにいるかのような体験ができる技術の事。
この装置を使用すれば、CGや360度カメラなどで撮られた映像が首を動かした方向に合わせて見えるため、本当にその場にいるような気分を味わえます。」
(サナミ) って事はこの装置を装着すればゲームが開始する訳ね。
(ミヨリ) ならこの装置を装着したら始まるのね。
テーブルの上には6つのVRゴーグルと6つの椅子が…
(ミヨリ) なら私は先に入ってるね。
ミヨリは椅子に座り装着した。
するとミヨリは椅子に座ったまま動かなかった。
(ナナミ) ちょっとミヨリさん。ミヨリさん。
ナナミがミヨリを動かそうとしても動じず。
起きる気配も無かった。
(ユキヤ) まさか、このゲームって装着したら動かないの?
(コジロ) って事は装着したらゴール出来るまで外せないって事か。
⦅ まさしくその通りです。1人誰かがゴール出来るまで眠った状態で向こう側でプレイし続けます。もし途中で諦めたりとかもう嫌だとかの発言を1人でも仰った場合は皆全員が死にますので御注意下さい。⦆
(ミキヤ) もうこの時点で嫌だって言ったら俺達全員生きて帰れなくなるぞ。
(ナナミ) ならしょうがないね。皆でゴールして帰ろう‼︎
(コジロ) そうだな。人生ゲーム何年ぶり…
(サナミ) ですね。皆さんで協力して。
(ユキヤ) だな。誰か1人がゴールするまで…
(ミキヤ) なら皆席に座るか。
ミキヤ、ナナミ、コジロ、サナミ、ユキヤの5人は、席に座り、目の前にあるVRゴーグルの装着をした。
ミヨリ以外の5人が目を覚ました。
するとそこには私達人間よりデカい人生ゲーム版が設置されていた。
⦅ 皆さん… REAL版人生ゲーム ~ 仮想現実の世界へようこそ ~ 是非楽しんでって下さい。⦆
(ミヨリ) 皆さん。遅いですよ‼︎ ゲーム始めましょうよ!
(サナミ) 私たちは自分で体験するんだ。このゲームを。
(ユキヤ) 所謂、擬似体験って奴やね。
⦅ そうです。簡単に言えば、皆さんが駒となって紙幣、証券、株券を手に入れ開拓地や家を購入。実際にリアルに結婚する設定で遊んで頂きます。プレイヤーまず「好きな色の自動車コマ」「同じ色の旗」「$(ドル)5,000」を手元に置きます。⦆
(ミヨリ) 私は赤色の自動車と旗。
(ナナミ) 私はピンクの駒と旗を貰います。
(ミキヤ) 俺は青の駒を取りました。
(ユキヤ) 俺は緑を貰います。
(コジロ) 私は白を頂きました。
(サナミ) 私は残りの(橙)色ですね。
6人全員好きな色の自動車駒と旗と$(ドル)5,000を手に取った。
そして、スタート地点に6人全員の駒を乗せた。
と、その前に自動車保険に入る場合は「$(ドル)1,000」を支払い、「自動車保険証券」を受け取った。
⦅ なら全員揃いましたね。手持ちの携帯に “ 人生ゲーム ” ってアプリを起動して下さい。そこにルールなどが記載されているのでよく読んで下さい。ならゲーム開始です‼︎ ⦆
手に持っている携帯の人生ゲームのアプリを起動した。
手持ちは$4,000に自動車保険証券のみ。
6人は一斉に携帯の画面のSTARTボタンを押した。
すると、順番はこの様に決まった。
{ ミヨリ→コジロ→サナミ→ミキヤ→ナナミ→ユキヤ }
(ミヨリ) なら私ルーレット回すね。
ミヨリが携帯画面のルーレットを回した。
1〜10のどれに止まるか… 止まった。
(ミヨリ) あ、私は5ね。
えっと、ここに書いてあるのは…
「 事業に成功して、$100万獲得した 」
(ミヨリ) えっと… 100万。100万。
(コジロ) 初っ端から良いな。
(サナミ) 良いね。
ミヨリは100万$を手にして次のコジロに番を渡した。
(コジロ) 次は俺か‼︎
コジロが携帯画面のルーレットを回した。
ルーレットの数字が10と表示された。
(コジロ) 俺は10か。あれ?10… 何も書かれてない。
みたらそのマスは何も書かれてない。
すると、薄ら文字が見えてきた。
(ナナミ) なんか文字が浮かび上がったよ‼︎
(ユキヤ) 本当だ‼︎ なんか文字浮かんでるぞ‼︎
そこに書かれたのは…
「 ①.②のどちらかを選択せよ‼︎
①無職のまま、宝くじで$1000万当選した
②会社勤めながらの宝くじ$500万当選した 」
(サナミ) 結構、難しい二択やね。
(ミヨリ) え?簡単じゃない?私は②番。
(ナナミ) 私は①番の無職で1000万$の方選ぶね。
働くのとか人付き合いとか苦手だしこっちかな。
(ユキヤ) 俺は②番かな… 会社勤めでの500万$手に入れられるから。
コジロは皆の意見で迷い頭を掻いた。
(ユキヤ) コジロ。自分で決めろ。
ユキヤに言われたコジロは…
②番の会社勤めながらの宝くじ$500万当選を選択した。
(サナミ) 次は私の番ね。
サナミが携帯画面のルーレットを回した。
ルーレットの数字が12と表示された。
(サナミ) 私は12ね。12っと…
12のマスには… なりたい職業を言ってと記載。
「 なりたい職業を言って、100万$獲得せよ 」
(サナミ) なりたい職は看護師です。
(ナナミ) 100万$で看護師って安くない?
これ月収なの?年収なの?どっち……⁉︎
(サナミ) 分からないです。
すると… 今までは私服だったのが看護師の服装に変わった。
(サナミ) え?この格好って⁉︎
(ミキヤ) 多分だけど、ここに居る間はなりたい職業の格好で居ないと駄目なんじゃないかな?
(サナミ) そんなぁ‼︎ 聞いてない。
(ミヨリ) 多分、そうなんじゃないの?
ね‼︎ そうなんでしょ?
⦅ はい、そうです。なりたい職業の服装で周ります。 ⦆
(サナミ) そんなぁ。
(ミヨリ) サナミさん。似合ってますよ。
(ナナミ) サナミさん。私もそう思います。
サナミは100万$を獲得した。
(ミキヤ) 次は俺の番やな。
ミキヤが携帯画面のルーレットを回した。
ルーレットの数字が11と表示された。
(ミキヤ) んーと… 11か。
11マス目は警察と書いてあった。
「 連続殺人事件の容疑者を捕まえて逮捕に貢献。懸賞金10万$獲得した。」
(ミヨリ) なんか、警察って書いてあるから捕まったのかと思った。
(ミキヤ) 俺も思った笑 でもラッキーや‼︎ このマスは。
(ナナミ) 次は私の番ね。何がくるのかな…
ナナミが携帯画面のルーレットを回した。
ルーレットの数字が10と表示された。
(ナナミ) あれ?10ってさっきコジロさんの…
(コジロ) 俺と同じやね。
(サナミ) 二択で宝くじなのかな?
(ミヨリ) そうなんじゃないんですかね?知らないですが…
(ユキヤ) また同じ内容だったりして…
ナナミは自分の自動車駒を動かした。
勿論… コジロさん同様何も書かれてない空白マス。
(ミヨリ) 文字が浮かび上がったよ‼︎
(サナミ) 本当だわ‼︎ なんか文字浮かんでるね。
そこに書かれたのは…
「 ①.②のどちらかを選択せよ‼︎
①秘書になってお偉いさんから給料500万$貰う
②看護師になって給料100万$と夜勤100万×6日分国から貰う。 」
(ミヨリ) そりゃ、私は②番だね。
(サナミ) 私も②番だね。夜勤分が凄い。
(ユキヤ) 俺は①番だね。
ナナミは迷わずに②番を選択した。
(ミヨリ) これで一通り一周したね。
ナナミは私服から看護師の格好に変装した。
(ナナミ) うわぁ… そっか。変装するんだった
(サナミ) 私も看護師の格好。ナナミさんも同じですね笑
(ナナミ) ですね笑
それから少しして色々なマス目が登場した。
中には究極の選択といったマス目や結婚、職業を選択。
最後はミヨリが一番にゴールした。
⦅ ミヨリさん。ゴールおめでとうございます。これでゲームを終了させて頂きます。⦆
と6人のprayerは消えゲームは終了した。
(ミヨリ) あーあ。楽しかったです。
(ナナミ) ミヨリさん。おめでとうございます…
(サナミ) 面白かったですね。この(人生)ゲーム。
(ユキヤ) 俺ももう一度やってみたいな。
今度こそは優勝狙わないとな。
(コジロ) 俺はもうこのゲームとはごめんだ。
他の人も巻き込んでやるゲームは…
(ミキヤ) 俺はもう少しやりたかった。
(ミヨリ) このゲームって勝利者のみの戦いってあるの?
⦅ はい。ミヨリさんに関しては後日改めてご連絡します。他の方々もまた何処かで声掛けさせて頂きます。⦆
(コジロ) って事は敗者復活戦みたいな事もあるって事か…
(サナミ) うわぁー… 面倒だわぁ〜。
(ナナミ) もし優勝したらなんか賞金あるの?
⦅ 今回は優勝賞金300万円です。あとは次回の参加費がタダになります。⦆
(ユキヤ) はぁ?そしたら今回は金取るのか?
(コジロ) 何もお金なんか持ってきてねぇーぞ。
俺なんか通勤の帰りにいきなり目隠しされたし。
(ナナミ) 私も後ろから知らない男の人に目隠しされた。
(ミヨリ) 私はなんかチラシ入ってて面白そうだったから電話した。
(ミキヤ) 俺は新聞見て面白そうと思ったから。
(コジロ) なぁ、今回は無料にしてくんない?
⦅ 分かりました。そうしましょう。ではお疲れ様です。⦆
ミヨリの目の前には300万の現生金がドスンと置かれた。
勿論… 触った感じは偽物じゃなく本物だった。
ミヨリはそのお金を手にして、他の皆も帰ろうとした。
その時… 6人全員はいきなり目隠しをされ車に乗った。
目隠しを取ると6人は帰りに居た同じ場所に居たのだ。