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第35章:ニ度目の東大訪問(3)

 ・・・赤門の前で、道行く人・・・犬を連れて散歩するご婦人などをぼんやり眺めていると、


 ひとつのことに気づいた。


 あきらかに東大とは関係なさそうな「一般人たち」が、


 なんの躊躇ちゅうちょもなく、赤門から中の空間に吸い込まれてゆくではないか。


 守衛らしき人もいたようだが、とくだん、注意して門前払いするような様子も見られない。


 (なんだ、フツーに入れるじゃないか。)


 (まぁ・・・日曜だから、ウォーキングする人たち用に、特別にキャンパスを開放しているのかもしれんな。)


 ・・・そんなことをあれこれと勝手に推測しながら、


 ぼくも、彼らにつづいて、東大構内に足を踏み入れる。


 キャンパス内の道は、思いのほか広かった。


 そして・・・


 秋のイチョウが黄色に染まり、道の両側で、


 日に照らされ、


 目にも鮮やかな、美しい並木道を、さらにビューティフルに演出している。


 道路に落ちた、黄色一色のモザイク模様が、


 これまた、なんともいえぬ幻想的で芸術的にさえ思える、「自然のパレット」「敷き詰められた落ち葉の絨毯じゅうたん」を形成している。


 (・・・コレが、うわさの「東大イチョウ並木なみき」か。こんな美しく、また色鮮やかで、それでいて落ち着いた静かなたたずまいの風景に毎朝出迎えられたら・・・そりゃ、どんな学生だって、自然と学習意欲を刺激されてしまうにちがいない。さすがは、明治初期創立の日本一の学府だけあるな・・・。)

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