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夜
続きになります。短いですがお読みいただけると幸せです
職場の時計は19:00を指していた。机の上を整理して帰る。結局頭には一日中狸の死骸があった。にもかかわらず仕事の効率は変わらないものだから少し悲しくなった。自転車に乗り帰路に就く。狸はまだそこにあった。誰かが土に返してやらねばならない。そう思った。
狸の顔は安らいでいるような、苦しんでいるようなどちらとも取れる顔だった。せめて安らいでいてほしいが。
その夜は、狸のことばかり考えてしまった。あの狸は生前どんな狸だったのか、ずいぶんと大きかったから母狸だろうか。だとしたら子はどう生きていくのだろうか。食べ物を与えてくれる母を失いこれからは一人で生きていかなくてはならないのだ。いつの間にか自分と重ね合わせていた。
時刻は22:00そろそろ寝ようと思い、音楽プレイヤーで音楽をかける。ノラ・ジョーンズが優しい声で歌い始める。眠る前のこの時間が一日の中で一番幸せで静かな時間だ。何も考えなくていいのだ。ただ眠って明日が来るのを待てばいい。
ノラ・ジョーンズの声が遠くなっていくのを感じながら眠りに落ちた。




