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狸の死骸とノラ・ジョーンズ  作者: 岩井那賀
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初投稿になります。自分の体験とフィクションを織り交ぜて私小説的なものを書きたくて書き始めてみました。読みにくいところや、日本語が間違っている所などが多々あるかもしれませんが。拙文を読んでいただけると幸いに存じます。

朝起きるのがつらいと感じるようになったのは社会人になってからだろうか。


布団の中から眠りの名残と一緒に重い体を引きずり出す。時間を確かめるためにスマートフォンを手に取り画面をつける。7:30 昨日寝たのが確か12時だから、7時間半も寝たはずなのにまだ寝たりない。原因はたぶん職場にあるのだろう、出勤しても待っているのは大量の書類と仏頂面の上司、そして無気力な同僚。特に何か不満というわけでもないし環境が悪いというわけでもないのはわかっているしかし、なんとなく、いろんな些細なことが全部まとまって、のしかかってくるから憂鬱になるのだろうと思う。

そんなことを考えながら、歯を磨き服を着替え自転車に乗る。寒くなってくると自転車に乗るのが苦痛になってくる。冷たい秋の風が顔や手にあたって痛いくらいに痛い。アパートの前の坂道を下っていく

すると、道路の隅に何か大きな黒い塊があるのが見えた。

確かめようと目を凝らすと正体がわかった。


死体だ。

大きな狸が車にはねられたのか、道路わきで死んでいるのだ。血が流れだして固まっていた。誰も片付けるものがいないのか、死体は異臭を放ち腐り始めていた。アスファルトの上で土にかえることもなく朽ち果てていくのはかわいそうだと思った。かといって、どけてやる気も起きなかった。それよりも会社のことが憂鬱だった。死体は放置して会社へと自転車をこぎだした、気にしないようにしようとするほど頭の中には狸の死体が強くこびりついしまっていた。仕事をしていても狸のイメージが頭から消えることはなかった。


憂鬱な仕事はさらに苦痛なものになった。










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