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詩のしおり  作者: 赤井獺京


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『夜のお芋屋さん』

おいも

いしやーきいも、おいも


聞こえてくる午後十時、昔の記憶を思い出す

声につられて開ける窓、走って駆け付けた


新天地で過ごす冬には走っていなかった

なのに突然聞こえるおじさんの声


桜は散った春の夜

窓越しに聞こえてくる


不気味な声

おいも


いしやーきいも、おいも

昔みたいに走り出さない


怪しいものには近づかない

春の夜中のおいも屋さん


売っているのは本当に、おいもなのか

追及することもやめて、大人になったと思う夜


またね お芋屋さん

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