第8話 お嬢様登場!
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じー
あー気持ち悪い。MP切れってこんなにつらいのね
頭もガンガンするしなにこれ。もう思いっきり二日酔いの症状と一緒じゃん
じーー
うん。ここはもう一度、寝てゆっくり休もう!
だって下には久々の柔らかい布団があって清潔なシーツなんて久しぶりだよ!
じーーー
「ねえ。あんたもう起きてるでしょ。観念して起きなさいよ」
「寝てまーす」
「いい加減、起きないと張り倒すわよ」
「はい!起きました!」
もうエルーナひどい!まあ、さっきから起きてたんだけどね
「で、ここどこ?」
じーーーー
「ここは宿よ。それより、いい加減構ってあげなさいよ」
「なにが?」
「しつこい!」
「いたっ!」
エルーナの奴、本気で頭をひっぱたきやがった!
というか目の前で俺を見つめる前髪ぱっつんの和人形みたいな女の子誰よ!
起きた瞬間から無表情で見つめられるから思いっきり見えちゃいけないものが見えたかと思ってたの!
「君、だれ?」
そこでいちいち隣の黒スーツ着こんだいかにも執事っておっちゃんに耳打ちしないで!
「お嬢様はユレアと申しております」
「あ・・・これはご丁寧にグレッドと言います」
あ、また耳打ちした
「お嬢様はグレッド様のことをとても気に入られたようです」
「あ、そうですか・・・」
そこで無表情のまま、ポッて顔赤くしないでよ
なんか怖いよ!もういいや。耳打ちは気にしない。気にしない・・・
でも気になるよね!
「なんでまた耳打ちを?」
「お嬢様は極度の人見知りでして私がお嬢様と間を取り持っております」
あ、またなんかぼそぼそ喋ってますね。もういいや気にしない
そういえばアルトがいないな。
「エルーナ、アルトは?」
「アルトね。さっき起きて温泉に入りに行ってるわよ?」
なに!温泉だと!そういえばエルーナも肌と髪がきれいになってるな
こうしてみるとエルーナって美人なんだよな。さらっと伸びた金髪に白い肌、緑の瞳か
ただ胸がなー・・・
「なによ。じっと見て」
「いや、胸がな・・・」
「あっ?」
「い、いえなんでもありません。とても美人さんだなと思って」
「はいはい。お世辞をどうも。あんたも入ってきたら?いいお湯だったわよ」
やべえ!本気で殺されるかと思った。胸は禁句だな
まあ、とりあえず温泉でも入りに行くか
「あ、グレッド様、少しお待ちください」
あ、そういえばこのおっちゃんの名前聞いてないわ
「申し遅れました。私、ランバスと言います」
「あ、これはご丁寧に。それで話とは?」
「お嬢様がぜひお風呂をご一緒したいとのことでして」
「「はあ?」」
何、言ってるだあんた。あ、でも一応、5歳だからセーフか?いやいや、ちょっとまて
「こんな奴と一緒にはいったらユレアお嬢様も汚れるわよ?」
エルーナうるさい!人を病原菌みたいに言うんじゃない。こう見えても俺、繊細なんだぞ
あっまたユレアが耳打ちしてる
「お嬢様は裸の付き合いをしたいそうです」
「いやいやいや。一応、俺、男だし無理だって」
あ、なんかユレアさんぷるぷるしてない?
ん?ランバスさんはいつのまにか両耳に両手の人差し指を突っ込んでるな
なんか危険な気が・・・
「びえぇぇぇぇぇ!!!!!」
うるさっ!
「お嬢様はこうなると梃子でも動きませんな」
ほんとなにこの声量!こんな大きな声出せるなら自分で喋れよ
てかあのぷるぷる泣く前の予備動作だったのね!さすがランバスさん慣れてるわ
「もう!あんた、一緒に入ってあげなさいよ!」
エルーナお前さっきと言ってることちがうし!
「もうわかった!わかったから!一緒に入るから」
返事をしたらピッタリ泣き止んだよ。もうなんなのこのお嬢様
と思ったら俺の手を握ってくるじゃん。ポッって・・・
もういいよ。好きにして!
「あ、お伝えし忘れておりました。お嬢様も5歳ですのでお似合いですな」
ランバスさんその情報いる?
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