猫大長老、白鬼を後継者に
通り過ぎてく女子高生が友達に切り出したお話は、猫と白鬼のお話でした。
猫の猫大長老は、若くて白い鬼、白鬼と出会い、白鬼の生い立ちや暮らしぶりを見聞きしました。そして、同い年であることが分かりました。その途端、白鬼は猫大長老を猫と呼び捨てにしました。
「のう、白鬼。」
猫大長老は、デザートにマタタビをむしゃむしゃしながら切り出しました。
「ん?どうしたの、猫?」
…猫。もういいや。いいもん。大長老だから心広いもん。こんなこと気にしないもん。
それに、同い年だよ?人を第一印象だけで決めつけてはダメって誰か言ってた気がするし。
うん、最初は若造って思ったけど、それは第一印象なわけで…うん。
「のう、白鬼。」
「ん?どうしたの、猫?おんなじこと言って。ぼけちゃった?」
やっぱり許さんっ!!
って、こんなこと言おうと思ってたんじゃないって。茶番はここまで。
「俺の」
「後継者にならないかって話?うん。いいよ。」
「…!?本当か!」
「うん。なってもいいよ。友達の頼みだし。」
「(*Φ∀Φ)」
「ん、何?」
「お前、本当にいいやつだな。」
「言われなくても知ってるよ(笑)」
本当に良くないやつだっ!でも、いいやつだっ!!
こうして、猫大長老は白鬼を後継者にして、白鬼はそれを承諾したのでした。
「それじゃ、デザートのマタタビも食い終わったし、行こうかの。」
「どこに?」
「何を寝ぼけとるんじゃ。お主を俺の後継者だと、皆に伝えねばなるまい?」
「そかそか!じゃ、行こう!」
意気揚々と外へ行こうとする2人。じゃなくて、猫1匹と鬼1体。
と、その前に、白鬼は外へ行く準備をしながら聞きました。
「ねーねー、猫が住む町ってどのくらいかかるのー?猫の縄張りって広いんでしょ?廻り切れるかなー?」
「それにさー、手土産も必要だよね。今まで猫に従ってた猫が沢山いるなかで、いきなり現れた鬼が後継者です、なんて、なかなか受け入れてもらえないもんね。」
なかなかどうして、こんなにもしっかり者の鬼なのでした…。
けれど、抜けていました。明らかに抜けていました。先程から猫大長老の反応がありません。
「んー、特上まぐろは当確の品だし、持っていかなくちゃね。あとはー、何が欲しいー?ね…こ…」
気づきました。
猫大長老は、出会った時と同じように倒れています。
「や、やだなー、猫!また倒れたふりー?もうお腹いっぱい食べたじゃん。食べたからみんなに挨拶しに行こうってなったじゃん。」
それでもやはり、猫大長老はぴくりとも動きません。
「…ねぇ…」
「初めて、こんなに話して、笑えたんだよ?猫が初めての友達、、、なんだ、よ?」
それでも、猫大長老は動きません。
「ね、ねぇ…。」
「ぃ、、、ぃゃ、、、いやだよぉぉおお!!」
「うっっっるさいっわぁぁあー!」
猫大長老が怒鳴りました。
「は?」
白鬼はぽかーんとしています。
状況を飲み込もうと、流しかけた涙を飲み込んで、状況を整理しました。そして、尋問タイム。
「寝てたの?」
「寝てた。」
「どうして?」
「睡魔がの。」
「もう起きてた?」
「いや、途中までは子守唄のようじゃった。」
「ははっ。猫?」
「なんじゃ?」
「紛らわしいっ!!」
白鬼は、猫大長老の首根っこを掴み言いました。
「それなら、むしろ、永久に寝てもらってた方がマシだっ!!」
無抵抗の猫大長老は、尻尾をタワシの如く逆立たせました。驚いているのです。むしろ、ちょっと粗相しかけてます。
「す、すまん。」
「だけどさ、それだと困る猫が沢山いるんでしょ?
さっさと永久に寝てしまえって今でも思うけど、ちゃんと寝れるように、「俺」が後継者だって、早くみんなに知らせに行こう。」
猫大長老は、優しく下ろされました。
今度は猫大長老が、ぽかーんとしています。
「何してるの?早く行かないとー。」
「白鬼、お主、本当にいいやつじゃの。」
「だから、言われなくても知ってるって(笑)」
この時ばかりは、さすがの猫大長老も頷き、笑うしかありませんでした。
読んでいただきありがとうございました!
次で終わります!(*´∀`)




