猫大長老、白鬼と出会う
短編でいけるかと思ったけど、案外長くなりそうなので区切りました!
長老と白鬼さんを使ってますが、あまりご本人の感じ出せなかったかも…(ノД`)
「ねねっ、こんな話知ってる?」
通り過ぎてく女子高生が、友達に切り出す。
「えー?どんな話?」
「それはねー、ある猫と白い鬼のお話…」
昔、ある1匹の年老いた猫がいました。
その猫は、とても長く生きていたため、長老と呼ぶ者もいましたが、多くの者は猫大長老と呼んでいました。
知恵もあり、類稀なる強さで、そこら一帯の地域は猫大長老の庭となっていました。
しかし、猫大長老も自分の年齢を感じずにはいられませんでした。
後継者のことや、あそことあそこのメス猫には遺産相続、あのメス猫には特上まぐろ…など考える日々。
考えながら歩いていたので、いつの間にか山にまで来ていました。
そんなとき…ある鬼と出会ったのです。
白い、鬼でした。
よくいる赤とか青とか、黄色とか、そんなのではなく、白い、鬼でした。
それに、若そうでした。
筋骨隆々ではなく、まだ線が細い、猫大長老でも噛み千切れそうな細さでした。
そんな若い白い鬼と、猫大長老は出会いました。
猫大長老は思いました。
「見つけた。」と。
「こやつこそ、我が後継者なり。」と。
なんでかって?
だって〜、あんな鋭い爪を手足に生やしてて、いい形の耳を2つきちんと持ってて、
ギョロッとした目は俺でもちょっとチビっちゃうくらい怖いし、
あの大きな口から覗かせた猫歯(犬歯なのだが、気に食わないから)も怖いし、
こんなに俺が怖がるくらいなんだから、
後継者にぴったりだ。
それに今のうちに、俺の方が立場が上にしとけば、俺がこいつに怖がり続けることもない、うん、決めた!
ってなったの。
そういう訳で、猫大長老は白い鬼に話しかけました。
「のう、お主。我が後継者とならんか?」
「後継者?んー、どうしよっかなー。でもまずは、」
「初めまして、じゃない?」
「!!?」
猫大長老は自分を恥じました。色々と私情を考えてしまうあまり、この若い白い鬼に礼儀を諭されてしまいました。
「どうしたのー?猫さーん?」
「…」
もう何も言えず、ただただ赤面する猫大長老。
もはや、赤鬼のように赤くなってしまってます。思わず倒れてしまいました。
「え!!?猫さん、大丈夫?!てか、顔真っ赤だよ?熱?!」
「…」
意外と優しい。なんだこの白鬼。俺がさっきまで考えてた諸々の感情や思考を返せっ。
でもそんなこと言えない。もう恥ずかしさでいっぱいだ…惨めだ…もうここに捨て置いてあっちいけ。
「猫さん、今うちに美味しい魚があるから、それ食べて元気だして。勝手に連れていくけど、いいよね?」
「…!!」
すぐ元気になった猫大長老。しかし、それを悟られまいと倒れたふりをし続けました。
白い鬼は、白鬼といいました。
まだ生まれて50年しか経ってないそうです。
住んでるところは、山の洞穴。人を見かけることもありましたが、怖がられると本能的にわかって、見られないように行動してました。
「しかし、色々と豪華なものを持っておるんじゃのう…」
猫大長老は、口いっぱいに特上まぐろを頬張りながら、白鬼のうちの中を見回しました。
特上まぐろだけでなく、見たこともないけれど、いかにも美味しそうな魚。肉。好きではないけど、これだったら食べれそうと思えるような野菜。食糧だけでなく、宝石の類も沢山あって、大きく輝きを放っていました。
「物心ついた時には、ここに1人だったんだ。親?そんなひとはいなかったな〜。けど、うちにある大半は元からあったっけ。食糧が多いもんだから、宝石なんかも最初は食べかけたなー。あははは」
「それにしても食糧は減るじゃろ?どうやってこんなに豪華なものを…」
「それはねー、猫大長老。匂いさ!」
「えっ、お主も鼻が良いのか?」
「そうだよ!だから、人が来たときもすぐにわかるし。匂いで、うちにある食糧と同じものを調達してるんだ!」
「ほー、凄いのう」
「へへへ。猫大長老に褒められると嬉しいなー!」
「ちなみにお主は俺を猫大長老と呼んでおるが、同い年じゃよ。」
「えええ!!?」
「それにしても、俺が何時いなくなってもおかしくない時になって、同い年のはずのお主と会うとはの。もっと早く会いたかったのう。」
「…猫」
しみじみとしてる場面だから落ち着いてはいたものの、同い年と分かってすぐに呼び捨てって…と思った猫大長老でした。
読んでいただきありがとうございます!
次回をお楽しみに!
感想等色々お待ちしております(*ΦωΦ)




