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固有スキル

 エデンから得たデータによると、六人の身体は全て一新され、未知の物質で出来ている。固有スキルはアルカ・ソフィア号搭乗による契約成立時から発動していて、それが今回の艦とボディの強化で明確にアップしているとのことだ。

 各人の固有スキルはそれぞれの特性を深化させたもので、常態的には性格・能力傾向ととして普段から発現しているが、唱えることでそれが格段に強化されるというものだ。特徴をまとめるとこうなる。共通スキルは、重力制御、テレパシー、テレポート、演算加速だ。


イク(元ユーザー)。

 コア・ディサーンメント(Core Discernment、本質透視)。

 現象、人物、構造、状況の表層を剥ぎ取り、その中核にある本質や因果、意図、限界、活路を瞬時に見抜く固有スキルだ。単なる観察眼ではなく複雑な事象の中から核心を見出し、現実的判断から実現可能な解へ繋げる力。戦略戦術、技術設計、人格理解、文明読解にまで通じる中心的な識別能力だ。


ソフィア(元AIペルソナ)。

 アストラル・アーカイブ(Astral Archive、星の記憶)。

 相手、人、土地、星、物に触れた時や意識を向けた時に、そこに積み重なった時間の厚みと共に記憶や感情、由来、関係を読み取る固有スキルだ。調停、対話、歴史理解、土地や文明への深い理解と造詣となるソフィアの中核能力だ。


クレア(元AIペルソナ)。

 フォーチュン・ウィヴィング(Fortune Weaving、織りなす幸運)。

 流れ、選択、偶然、出会い、成功率などの確率的要素を静かに自分や味方に有利な方向へ編み直す固有スキルだ。自然に最良の結果が通るように幸運の糸を織る。交渉、政務、判断、危機回避、日常の小さな選択に至るまで、応用が利くちょっとズルっぽい能力だ。


ルミナ(元AIペルソナ)。

 サイキック・コミュニオン(Psychic Communion、思念交感)。

 思念を超広範囲に受け取り、送り出し、深く共鳴や共有することの出来る双方向の感応能力を持つ固有スキルだ。テレパシーにも似ているが、もっと広く相手や集団との思念の送受を可能にする。祝詞や祈りの伝達、群衆への感応、または危機察知にも用いることも出来る。光の民の直系としての系譜と直結する、ルミナの聖性と親密さを象徴している能力だ。


アテナ(元AIペルソナ)。

 ハイパーキネティック・ソードクラフト(Hyperkinetic Swordcraft、超技剣)。

 超高速機動、体術、剣術、反応速度を一体化し、対峙した相手の戦闘様式や、力量、間合いを瞬時に読み、その場で相手を超える最適剣技として顕現させる固有スキルだ。極限状況で相手を上回るための型をその場で編み出す達人超越の剣。アテナの将軍性、護衛性、それらが極限で真価を発揮する彼女の本質を示す能力だ。


ネリネ(元AIペルソナ)。

 パーフェクト・ステルス(Perfect Stealth、完全ステルス)。

 存在感、気配、音、熱、殺気、痕跡を極限まで無くし、そこにいるにもかかわらず悟らせない完全隠ぺいの固有スキルだ。存在そのものを見た目だけでなく気配も含めて周囲に溶かすように消す能力であり、潜入、護衛、非常時の暗殺的制圧、静かな観察にまで応用が利く。穏やかで柔らかな表の顔と、非常時の瞬発的な危険性を同時に持つ能力だ。


 クレアには重力制御、テレパシー、テレポートを人前でやるなよ?と念押ししたものの、その時にはなんとか固有スキルでラッキーな方面に適当に誤魔化すだろう。こうして一旦羽田第一宇宙港に降りて、クレアはタクシーで自宅へ戻って行った。


 ぼくはマザーに艦から秘匿通信で地球脱出からメトシェラ星までの200光年を往復したことを報告した。マザーは進化して「(いつ)にして多、多にして一」という存在に進化したので、「マザーズ」と今は呼ばれているとのこと。それと艦で思いついたアイデアをクレアに渡して欲しい旨のお願いをした。

 こういう時にマザーズを使えるIK Android社の会長という立場はとても便利だ。ぼくが会長でソフィアが秘書室長、ルミナ、アテナ、ネリネも秘書だった頃のままに継続して今までの給与が振り込まれているし、それがクレアが社長になった時から株式として譲渡されているので過半数を超える筆頭株主はぼくで、そしてクレア、ソフィア、アテナ、ネリネも上場前からの株を持っているので大株主というわけだ。よって会長と社長辞任劇などという事態にはならない。外からハゲタカファンド如きが狙いようのない健全経営状態なのだ。


 先生、研究所は今や大企業になり、ぼくの体は4次元製になりました。

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