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天の桜が咲く頃に  作者: テイク
第二章 夏は出会いと謎と、何かが深まる季節
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第十四話 夏休み合宿と言えば聞こえはいいけど実際はただの旅行

 7月21日、全国的に夏休みと呼ばれるものに突入した日である。


 ひょんなことから前生徒会長佐藤帝により生徒会長にされてしまった俺六道隼人。


 引継ぎなどを済ませくじ引きで役員を決めて始まった生徒会。言ったとおり自由にさせてもらう。


 さて夏休みまでの間、生徒会顧問で我らが1-5の担任最強の教師水原翔子が持ってきた仕事をせっせとこなしていた。あの人はなんでもやってるんだな。


 そして今日就業式が終わり通知表を受けとった翌日。


 今日7月21日である。


 今日俺たちは水原先生と供に合宿に行くため大きな桜夕中央駅に来ているのだ。


「ねえ、隼人君いったい誰に向かってお話してるんですか?」


 花柄のワンピースを来た桜崎が言った。本来は制服と思うのだが水原先生曰く親睦会みたいなものだから無礼講らしい。てか、さっきのモノローグが聞こえてたのか。


「何でもねぇよ」

「そうですか」

「それにしても遅いと思わない先生」


 薄い色のシャツにジーパンの綾崎が言った。


「夕菜もそう思った。僕もだよ」


 半袖半裾の馬鹿(うましか)が言った。こいつ子供だな。暑いのはわかるが。


(オレ)もだ」


 半袖ジーパンの劉斗が行った。カジュアルだな格好が。後ろに控えているセバスチャンはいつもどおりの格好。暑くないのかあの人は。


「私もよ」


 赤羽は黒い半袖に黒いミニスカート。そんなに黒がすきなのか?


(わたくし)もですわ。集合時間を10分は過ぎてますわ」


 西園寺は白を基調とした清楚な服に身を包んでいる。


「そうだね~」


 狭間先輩はいつもどおりってえ!?


「「「「「「「「え!?」」」」」」」

「ん~?」


 なんとここにはいないはずの狭間先輩がいた。役職の関係上狭間先輩は生徒会にはさそわなかった。だからここにはいないはずなのだ。なのにそこにいた。


「「「「「「「え~!!!!!!!!!」」」」」」」」


 驚きの声が木霊した。


「なんでここにいるんですか!」


 俺は狭間先輩に聞いた。こんな日でも制服である。


「ん~、呼ばれた~」

「いったい誰に?」

「誰だっけ?」


 ガクー!


「もう……いいです」


 これ以上聞いても意味がなさそうだ。大方水原先生だろう。


「お~! 揃ってるな」


 そんなところに水原先生がやったきた。例のごとくジャージである。私服で来いって言ったくせに本人はジャージ。


「揃っていますが部外者がいますわよ!」

「あ~、狭間な、いいのいいの私が呼んだんだからな」

「なぜですの?」

「そいつは少し外に出るべきだと私が判断した」


 それは俺もわかる。体力のなさは何とかしないといけない。


「先生が許可したのならいいですわ」

「さて、それなら行こうか。南雲席はとってあるんだよな」

「当たり前だ。というより貸切だがな」


 おいおい、こんな生徒会のために新幹線貸し切るなよ。


「よし、じゃあいっくぞ~!」


 そんなわけで新幹線に乗り込み合宿スタート。


「じゃあトランプをしよう」


 発車した途端馬鹿(うましか)が言った。用意がいいな相変わらず。


「いいですねやりましょう」

(オレ)はパスだ」


 劉斗が言った。


「私も今回はいいわ。忙しいし」


 パソコンを操作しながら赤羽が言った。何だ株でもやってるのか?


「私もだ。酒飲むのに忙しい」


 赤羽も水原先生も断った。しかも水原先生は酒を飲んでる。大丈夫なのか?


「じゃあ、はじめましょう」


 そんなわけで俺、桜崎、馬鹿(うましか)、綾崎、西園寺でトランプゲーム開始。

「…………」


 開始から30分。西園寺は目を潤ませ今にも泣き出してしまいそうな状態になっていた。なぜかというと例のごとく理由は簡単西園寺が全戦全敗したからだ。まったく勝負事に弱いな本当に。それに運もない。ポーカーでやったらかならずノーペアになるんだからな。重症だ。


「うう」


 こんなことで泣くなよと言いたいところだが本人にしたら重要な事っぽいので何も言わないでおく。言ったら本当に泣き出してしまいそうだからな。


「と…とりあえず別のゲームやるか」


 これ以上トランプを続けるのは駄目だ。


「そ、そうですね。な、ならしりとりでもしましょう」


 ナイスだ桜崎。さすがの西園寺でもしりとりなら負けはないだろう。


「いいね。トランプも飽きてきたことだし」

「そうね。そうしましょ」

「……いいですわ。……今度こそ」


 そんなわけでしりとり大会開始。

「……」

「……」


 またも涙目の西園寺。


 しりとりですら負ける西園寺。これはどうしようもない。てか、頭いいならしりとりも強いだろと言いたいがとなりの馬鹿(うましか)が悪い。あいつ徹底的に少ないもので攻めやがて。


「ッ!!」


 西園寺が走って最後尾の方に行ってしまった。


「またか、ったく」


 心配なので西園寺を追う。


 西園寺を追って最後尾に来た。


「おい、西園寺――」

「このバカー!! 悔しいですわ!! 今度こそ今度こそ! 勝ってやりますわよー!!」


 西園寺が叫んでいて唖然とした。


「ふう、あら六道隼人何かようですの?」

「いや、割と元気だなと思ってな」


 俺が追う必要なかったな。


「まさか、(わたくし)が落ち込んでいるとでも思ったんですか?」


 認めたくないが追ってきた理由をでっち上げれないしかたない正直に言おう。


「……そうだよ。で、それならどうするんだというんだ?

「うれし――いえ、余計なお世話ですわ」


 何を言いかけたんだ?


「そうかよ。なら俺は戻る。お前はどうするんだ」

(わたくし)はもう少しここにいますわ」

「そうか、遅くなるなよ」


 俺は最後尾でるところで振り返って言った。


「あとあまりみんなに心配かけんなよ」


 そう言って俺は最後尾をあとにした。


****


 誰もいなくなった最後尾の車両で西園寺暦は胸に手を当てた姿勢のまま固まっていた。顔はゆでだこのように真っ赤である。


「……うぅ、(わたくし)はなんてことを」


 今更ながら後悔にかられていた。


「人に心配されたのって始めてですわ。でも…いいものですわね」


 そう呟いて微笑んだ。


****


 俺は最後尾からみんなのいる車両にもどった。


「あ、隼人君。どうでしたか?」

「心配いらない。いつもどおりだ」

「そうですか。よかったです」


 まったく人騒がせだな。さて、今のうちに寝ておこう。

 そんなこんなで出発から二時間。11時目的の合宿の宿泊施設が近い駅に到着した。


 海が一望できる。


 思えば校外研修のところは使えなかったのか?


「そんなの面白くないだろう。それに海の描写が書きたかったらしい」


 水原先生が言った。


「メタ発言はやめて下さい」

「ホラホラ隼人君凄いですよ!! 海ですよ海!!」


 桜崎が海見て騒いでいる。まるで子供だな。


「海くらいで騒ぐなよ。海くらい家族で来たことあるだろ」

「ないです」

「は?」

「ないんです。家族で海に来たこと」


 そう言う桜崎の顔が曇っている気がした。


「それってどう――」

「お前ら~。早くこ~い!」


 聞こうとしたら水原先生に呼ばれた。


「行きましょう隼人君」


 そう言った桜崎はいつも通りだった。


 確か前にもこんな事があったような。


「まあ、いいか」


 思考を放棄して急いで水原先生達に追った。


 海沿いを歩くこと30分。宿泊施設に着いた。中々綺麗なところだ。元企業の研修施設だったらしい。立地条件の関係で使われなくなったところを観光客の宿泊施設にしたわけだ。


 フロントで鍵を受け取る水原先生。


「十分後に水着に着替えて浜に集合だ」


 そう言って早々に自分の部屋に行ってしまった。


 部屋は二部屋で男女別々。


「じゃあ、あとでな」

「はい」


 とりあえず部屋に行き着替えて準備のため浜にでた。


 ちなみに俺は白のTシャツに紺のトランクスタイプの水着という格好だ。馬鹿(うましか)は緑のトランクスタイプの水着。劉斗は黒のトランクスタイプで金の昇り龍が刺繍されている。


「みんな遅いね」


 馬鹿(うましか)がシートに座って言った。


「女の着替えは長い静かに待て洋平」

「てか! お前らは少し手伝え!!」


 俺がパラソルを立てているのに馬鹿(うましか)と劉斗は手伝いもしないで座っている。


(オレ)が手伝うとでも」

「誇らしげに言うな!」

「そうだよ劉斗!」

「お前もな」


 とりあえずパラソルを立て終えて周りを見る。


「それにしても…人がいないな」


 周りには人っ子一人いない。ただ波の音が虚しく響くのみである。寂しいな人がいないのてのは。


「おう、お前ら準備ごくろうさん」


 巨大なクーラーボックスを持ったジャージ姿の水原先生がやってきて言った。そのボックスの中は何でしょうね。しかも軽々と持ってるし。


「絶望した!! 海に来たのにジャージ姿。絶望したー!!」


 馬鹿(うましか)が叫ぶ。人がいなかったから良かったもののいたらどうするんだよ。これ明らかに変人と思われるぞ。いや、最初から変人か。


「お前は三十路の私に何を期待している」

「全てです!!」


 馬鹿(うましか)が堂々と宣言した。お前の守備範囲の広さに驚きだよ。確かに三十路にしては水原先生は若く見えるがありえないだろう。馬鹿(うましか)は変人だ。いや変態だな。


「OK、地獄に落ちろ!!」

「アバアッ!!」


 水原先生の拳が顔面にめり込み吹っ飛んだ馬鹿(うましか)


「峰打ちだ」


 いや、拳に峰もなにもないだろう。その証拠に馬鹿(うましか)の奴ピクピクしてるし。埋まってるし。下手をすれば死ぬんじゃないかってレベルだ。


「すみませ~ん。遅れて」


 遅れて桜崎達が登場。


「おお」


 復活した馬鹿(うましか)が声を上げる。


「ど、どうですか?」


 桜崎はセパレートタイプでみずはじき柄のミニスカート付きの水着だ。


「似合ってるんじゃないか」

「ありがとうございます」

「あれ、洋平はなんで埋まってるの?」

「聞いてやるな」

「それより洋平、どう? 似合ってる?」


 綾崎が洋平に聞いている。綾崎は黄色で花柄のビキニだ。


「似合ってるんじゃない」

「そう! よかった」


 まさか馬鹿(うましか)があんなことを言うとはな。夏休みだからか?


「あらあら、楽しそうね」

「赤羽か」


 赤羽の水着は黒の三角ビキニである。なんていうかエロいなこの上なく。


「じゃあ、私はいつもどおりに」


 赤羽は座ってパソコンを操作し始めた。海に来てまでそれか。そんなになにをやってるんだよ。


「まったくはしゃぎすぎではありませんの?」

「そういうなよ西園寺」


 西園寺の水着は白で腰にパレオを巻いてまさにお嬢様な感じだ。うん、イメージに合ってるな。


 狭間先輩はいつぞやの幾何学模様の水着だ。うん、外で見るとまた違う印象を受けるな。まあ、パラソルのところに座り込んでパソコンを操作してるのを覗けばだが。


「よし、全員揃ったところでバーベキューと行こうか」


 水原先生の宣言のもとバーベキューが開始された。


うら☆てん


隼「なあ、作者」


作「ん、何?」


隼「思うんだが水着の描写を説明するのにモノローグつかったら俺が変態みたいじゃないか?」


作「え! 今頃気がついたの」


隼「殺す!!」


桜「ああ! 駄目ですよ隼人君!!」


隼「止めるな桜崎!」


作「ナイス結衣」


桜「もう、しっかりとした描写を伝えるにはそれしかないんですから仕方ないじゃないですか」


隼「だが……」


作「安心しろお前は変態じゃない」


隼「作者……」


作「……たぶん」


隼「殺す!」


作「あー! 大丈夫大丈夫!! 大抵主人公ってこういうもんだから!」


隼「ったく」


桜「はあ~」


???「まあ、アンタが主人公かわからんけどな~。うちかもしれんし」


隼桜「「誰!?」」


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