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10話 3本目の超級アイテム


ーー大滝のダンジョンにて


 『ポコン』


 紗季の放ったエアポンの空気砲が水竜へと命中した。


 『……』


 虚をつかれた水竜は、一瞬動きが止まってしまった。


 『ゴオオオオ』

 「な、何だ今のは……いや、これはチャンスか」


 ジェットブーツで空を飛ぶ千春は困惑しつつも、そう言って固まった水竜へと突撃していった。


ーーコメ欄にてーー


 "よ、弱いな"

 "エアポンなんてこんなもん"

 "でも動き止まってるしチャンスじゃね?"


 コメ欄ではエアポンに対する評価コメと、冷静な見方をしている人のコメント半々という具合になっていた。


 「お兄ちゃん!やったよ私」

 「ナイスだ紗季!」


 兄妹はそう言って、キャッキャっと喜び始めた。


 「はじめてモンスターに攻撃したよ~」

 「ああ、本当だな紗季よ」


 兄はカメラでおじさんを映すのを忘れ、喜ぶ紗季だけを映してしまう。


ーーコメ欄にてーー


 "おい、おっさん映せよ!"

 "紗季ちゃん、おめでとう"

 "記念に紫コメ投げないと"


 意外にも紗季に優しいコメ欄だった。

 同接10万人。


ーー千春vs水竜にて


 「リボルバーインパクト」

 『ズドォン』


 固まった水竜の頭に千春のリボルバーインパクトがクリティカルヒットする。


 『シャアアアア』


 リボルバーインパクトをモロに受けた水竜だったがダメージはそこまでなく、すぐさま千春へ反撃するべく、口を開いて水弾の準備を始めた。


 『ギュオオオ』

 「ちっ、全然効いてねぇか」


 リボルバーインパクトは、炎系のアイテムであり水属性の水竜とは相所が悪いのだ。


 「仕方ねぇあれを使うか」

 『ゴオオオオ』


 千春はそう言ってテントの方へと引き返していった。


ーー30秒後


 『ガサッ』

 「お、お兄ちゃん、あれ見て、おっさんがテントからなんかでっかい槍持ってきたよ」

 「え、マジで?」


 興奮する紗季がそう告げると、兄も急いでカメラを千春へと向けた。


ーーコメ欄にてーー


 "なんだあれ?"

 "大きな槍かな"

 "すげぇなあれ、もしかして超級アイテムの紫電一槍じゃね?"


 同接10万人越えの配信内では、驚きのコメントが多くあったが、その中に一つだけ千春の持つアイテムをピンポイントで当てる者がいた。


 『ガチャッ』

 「うし、これで串刺しにしてやるよ」


 そう言って千春は槍の切先を水竜へと向けた。

 超級アイテム"紫電一槍"このアイテムもまたパワーピッケルに勝るとも劣らない、激レア最強アイテムである。

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