2【ホラー】ゾンビパンデミック
2ヶ月前、世界中にゾンビウイルスが蔓延した。
水道は初日に使えなくなり、電気はここ最近止まった。
蓄えていた水と食料も底をつきはじめ、焦りが見え始めた頃。
僕は旅に出た。
目指すは、少し前にテレビで見た生存者しか居ない街。
まあ、要は避難所だ。
徒歩で1日ほどの距離だから少し気は進まないが。
パンデミック初日から人を受け入れてたし、どうせ滅んでると思ってた。
でも、テレビで『ここに避難して!』と紹介されてたから、まだ生きているのだろう。
こんな世の中で人を助けようと思う人っているんだなぁ。
所持品は家に残ってた食料とペットボトル1本。それに包丁や生活用品くらい。
それらを、入れるものが少なくてブカブカなカバンに詰め込んだ。
1日歩いて、希望の街に到着した。
道中はあまり危なげなく通ることができてびっくり。
思ってたよりもゾンビが少なかった。
門に手をかける。
ここに入れば人生安泰。これで助かる。
しかし、力を込めてもびくともしない。
しかたなく、検問所の脇にあった勝手口から忍び込んだ。
内側のドアノブはなぜかぶち壊されていたが、喉も乾いたし気にしないことにした。
それにしても、なんで門が開かなかったのだろう。
そう思って中から門を見てみた。
門の前には、干からびた死体が積み重なっていた。
全員が外に向かって手を伸ばしながら。
その手には空のペットボトルが握られていた。
そして僕の手にも。




