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繁華街の一幕

はい、約束通り8月なので再開します。

最近のマイブームがマイブームを探すことの携帯充電器です。


趣味が趣味なんですよ!

美味しい料理を作りたいのでだれかレトルトカレーください。

僕の心の魔王様が勇者にゼロ式パイルドライバーしてるのを見て賢者様が大笑いしながら寝てる光景を見ている人を見ている人を見ている親戚に手を振ってます。


……頭おかしいな私。

「……いやはや、やはり若いとは素晴らしいなぁ。」

王都の繁華街で、エレンは独り言を呟きながら歩いている。

彼女はシェリア達の茶会に飛び入り参戦した後、繁華街での買い食いを堪能していた。

幼い姿ではあるが、その内面ゆえの早熟した立ち振る舞いから醸し出される雰囲気と可愛らしい見た目のギャップに目を引かれる者が多く、繁華街の注目を集めている。


しかし、彼女はそんなことを気にすることなく…そもそもその視線に気がついているのかすら怪しいが、自分の欲求を満たすために繁華街を堂々と歩き回る。


目指す店は串焼きと甘味。前者は過去の彼女の好物で、後者は現在の好物である。

見事に爺の好きなものと少女の好きなものが混ざり合っている。


「露店が多い、目当て以外のものを見るのも一興だな。」


今日の予定はまだ残っているが急ぎではない、と彼女は様々な出店を見て回る。

美味しそうな食べ物が売っている所や様々な小物が売られている所があり見るものに困らないが、その中でもエレンの目を惹く店が1つ。


……ほほう。


エレンはその店を見てニヤリと笑う。

厳つい顔の店主が日用品や子供に人気の駄菓子を少し安めの値段で売っている。

その店は、特に他と違うところはなかった。

ありきたりな看板、ありふれた売り物。

店主もこの国では珍しくない焦げ茶色の髪に赤目で、服装もありきたりだ。


ただ、唯一他の出店と違って異質のものがあった。


………店主だ。


…店主はどの店も違う?

そんな次元の話じゃ無い。


まったく違うのだ。生まれ故郷や母国語、職業と信仰している宗教や倫理観。

姿は珍しくなくてもこの国にいる人間と一致しているものがほぼ存在しない。

はっきり言って異質な存在。

その上、パッと見でそれを感じさせない技術。


エレンは興味が湧いた。

その店に近づき、店主をじっと見る。

「……いらっしゃい。」


椅子に座っている店主は低い声でそう言ったあと、商品を買うつもりがないエレンの方をちらりと見るだけで、商品の売り込みをしない。

かと言って冷やかしはやめろと追い払うこともしない。


「随分と商売気のない出店だな。」

「売れる時は何もしなくても売れるのが商売って奴さ。」


エレンの不遜な物言いにそっけなく答える店主。

エレンの笑みが深くなる。


「おい店主、この国に来るのは初めてか?」

「…どういう意味だ?」

「お前、この国の人間じゃないだろ?」

「確かにそうだが、それがどうかしたのか?」


店主が初めてエレンをじっと見る。

エレンの瞳には眉をひそめる店主が写っていた。



真っ白な髪に紫色の瞳、華奢な手足の女性。



–––––変装で姿を変える前の店主だ。


「っ!?!」

こいつはヤバイ!…そう思った時には既に終わっていた。


……体が動かない。


椅子から立ち上がろうとしても体が言うことを聞かない、足の先から頭まで何ひとつ自分の意思で動かすことができない。


「おいおい…急にどうしたんだ?どこか怯えた顔をしているが…何か怖いものでも見たのか?」

「………なんのつもり?」


低かった店主の声は女性らしい高く透き通った声に変わっていた。…いや、戻ったというべきか。

そして、姿も一瞬ぼやけたと思ったらエレンの瞳に映った白い髪に紫色の瞳の女性に戻る。


「いや、私はお前をどうこうするつもりは無い。ただ興味が湧いただけだ。」

「……。」


店主はエレンを怪しそうに見るだけで何も言わない。

この場はエレンの独壇場だった。


「しかしそうだな…何もせずにさようならってのも寂しいな。」

「………。」


エレンが口を開くたびに店主は背筋が凍るような緊張感を味わう。

まるで生きた心地がしない。


「お前は何しにこの国に来た?」

「…国王が変わった王国の情報収集よ。」

店主は正直に話す。

嘘をついても絶対にバレると確信しているのだ。

「お前の所属は?」

「……無い。」

「無所属か、それならなぜこんな危険なことをする?」

所属しているところがないという嘘のような話をあっさり信じる辺り…やはり嘘は通じないという店主の確信は正しい。


店主も確信を確かな事実と悟ったのだろう、与えられた質問に嘘をつくことなく答える。


「なんのためって…お金のためよ。」

「……国の機密を売る情報屋ってところか。」

「…大正解、こんなにあっさりバレるなんて人生初よ。」

「めでたいな、祝ってやろうか?」

「……勘弁して。」


エレンはもう聞くことがなくなったのか、店頭に置いてある駄菓子を手に取り、封を開けて食べる。


「……甘いな。」

「甘くない砂糖菓子なんて売れないわよ。」


エレンはもう一つ駄菓子の封を開けて食べる。


「…情報はどれだけ手に入った?」

「新しい国王が末っ子になったこと、兄と姉が妹の政治を手伝っていること…国民の反発が面白いくらいに少ないこと。くらいかしらね。」

店主はもうヤケになったのか洗いざらい話す。

「……あまり成果が芳しくないな。」

「もともと後ろ暗い噂が無かった国だからね……あの親あってこの子ありって訳よ。」

「………そうだな。」


確かに前国王は誠実で有名だったが、それは徹底的な情報統制によるものだ。

この店主の言う「あの親あってこの子あり」はどちらの意味なのか。

前国王のように誠実だ…と言う意味か、それとも……。


「それで、お前は王国の情報を仕入れることができなくて泣く泣く繁華街で出店を開いてたのか?」

しかし、エレンは深く考えることなく話を変えた。

深く追求しすぎるのは逆に情報を与えることになるからだ。

「いやいや、そんな訳ないでしょ?ちょっと小耳に挟んだ噂を確かめに来たのよ。」

「ほう?どんな噂だ?」


店主はそれも隠すことなく話す。

エレンを敵に回したくないからか、それとも大した事実じゃなかったのか。


「はぁ、次からは金を払ってもらうからね。」

「こんな少女が大金を持ってると思うか?」

「……ずるい。」


店主は観念したのか、その噂を話した。




「王国に帝国最強の男が入り浸ってるって噂よ。」

はい、精神科に行く予定はないですがあったほうがいいランキングの上位に必ず入っているであろう携帯充電器の明るい方です。


暗い方はバミューダトライアングルにいます。

明日帰ってくる予定ですが帰ってこなくても私は気にしません。一人二役やればいいので。


え?そもそも1人だって?

……私は携帯充電器の中でも最弱、当たらなければ当たりに行けばいい!(何言ってるんだこいつ)


新作についてはもう少しお待ちください。

新作の案が二つあるので私の心は空中分解してそれぞれが意思を持った状態になっています。

アイデンティティ?知らない子ですね。

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