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東方月陽向  作者: 趙餡
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さとり&こいしルート3

人里、本来ならば地底ではなく地上に位置するいわゆる人間が住む場所

しかしそこにも一部の妖怪が住んでいる、寺子屋教師上白沢慧音、少し場所こそ離れているがほぼ住んでいると言っても過言ではない命蓮寺の面々などがそれに当てはまる

しかし離れた場所に住んでいる者も度々ここに来ることがある


陽「地底にいるとやっぱり眩しく感じるな………」


陽鬼「それっぽく格好つけていっても私に運ばれてる時点で結構格好悪いよ」


陽「うぐ……」


そして今俺達もその度々来る面々の一人なのであるが…………始めてきた奴もここに一人いる


さとり「あ、あの…………もう逃げないのでせめて腕から話してくれませんか

陽さんの腕と頭に挟み込まれて全く動けないんですが」


陽「人里つくまで我慢しろ、今ここで片手放したら俺間違いなく落ちるからな?流石の陽鬼も片腕1本で俺を支えるのは厳しいだろうし」


本来ならば地底のある穴から人里来るまで結構距離がある…………だがあくまでそれは歩けばの話である

空を飛べば問題ないのだが流石に走るのは辛いのでこうやって陽鬼達に頼んでいるわけだ


光「でも…………良かったのです?勝手に連れ出したりして……………」


陽「偶にはここまででないとダメだろう…………多分」


無理矢理とはいえ恐らく地底から出たことがないであろうさとり

彼女をこうやって外に出すのはいい機会だと思い、そのまま連れ出してきてしまったが…………まぁいいだろう


月魅「しかしマスター、人里は人間が多いので心の読めるさとりには心身を疲労させる場所なのでは?」


陽「それを言ったら地底も似たようなもんだろう

あそこは妖怪版人里みたいなもんだ

もしそれで疲れるならさとりは地底すらまともに歩いたことがないようなもんだぞ」


まぁ人間の方が性根が腐ってたり嘘つきが多かったりするかもしれないけど……………


黒音「主様?何を気にしておるのじゃ?」


陽「ん、何でもない

別に気にするほどのことでもないって話だ」


横を飛んでる黒音がなにやら心配そうな表情で尋ねてくるが受け流す、余計な心配はかけたくないからな


さとり「あの……陽さんは良くても私は全然良くないんですけど………」


陽「大丈夫だって、お前達を昔地底に追いやった人間はどう考えてももう死んでるだろう

今の人里は人間が確かに多いけどある程度の妖怪は住んでるくらいだからな

暴れさえしなければ糾弾されることもないだろう、心配するな

いざとなれば俺が何とかする」


見た目は子供のそれだが実際さとりは俺より年上だ

だが妖怪は人間より成長が遅い、人間の人生を大きく引き伸ばしたのが妖怪みたいなもんだから…………大人ぶっててもやはり子供っぽいところはあるのだろう


さとり「陽さん………ありがとうございます

けど私自身で何とかできますので…………大丈夫です」


陽「……………そうか」


まぁいざとなったら助けよう、人間の俺が妖怪のさとりを助けるなんてちょっと変な話だが人間相手なら俺もなんとか…………


こいし「二人共ー!見えてきたよー!!」


大声で叫ぶこいしの声を聞いて気がつく、確かにもうそろそろか

ならそろそろ下ろしてもらわないとな


陽「陽鬼、下ろしてくれないか?」


陽鬼「はいはーい、ちょっと待っててね」


そう言ってするすると高度を下げていく

そしていい感じに里の入口で着地することが出来た

俺と陽鬼に続いて月魅、黒音、こいし、さとり、光の順番で着地していく

しかしこうやって見てみるとパッと見は本当に子供しかいないように見える

まるで俺が引率者………おっとそうだ


陽「さとり、これつけてけ

ちょっと暑いかもしれないけど我慢してくれよ」


さとり「これは…………」


俺は能力でさとりに体を覆えるような布を渡す

これがあればまぁ妖怪だって気づかれることもないだろう、陽鬼達は入り浸ってるようなもんだし大丈夫だけどさとりは念のために渡しておく


さとり「あ、ありがとうございます………」


陽「こんなことくらいしかできなくて悪いな、まぁそれでもないよりはマシだと思うぞ」


正直布を羽織ってても目立つけどこの幻想郷で布切れ一枚被ってても目立つかと言われれば返しに困る、多分目立たないだろ…………


陽鬼「陽ー、早く行くよー!」


陽「おいおい、待てよ皆………さとり、行くぞ」


さとり「は、はい」


とりあえず先に入っていった陽鬼達に続いて俺とさとりも人里に入っていく

警備のおっちゃん達がいたけどどうやらさっきのやりとりは見られていたようだが大して気にしてないようだった


さとり「………随分活気があるんですね、お祭りでもやってるかと勘違いしそうです」


陽「流石に祭りはやって無いな…………まぁここはいつもこんな感じだと思うぞ

夜になったらスパっと場所が変わったかのようにみんな家の中に篭もり出すけどな」


夜にはみんな家に篭るのは基本的に妖怪が人里に入っていく可能性があるからだ

人間に有効的な方じゃなくて餌としか見てなくて見境がない奴だけどな


さとり「………けど本当にそんな妖怪がいるのですか?少なくとも今の幻想郷では人里にいる人間は襲えないルールがあった筈です

…………ずっと妖怪しかいない地底に篭っていたからあっているかどうかはわかりませんが」


確かに人里にいる間に妖怪が襲ってはいけないってルールはあるな

けどそのルールはあくまでも人里にいる間だけだ

それに妖怪が人里に入るだけなら昼だろうが夜だろうが関係無いからな

人里の外に出してしまえばそのルールは適用されない

そうやってルールを破らずに人間を襲うことで妖怪は人間を恐れさせる、その恐れが妖怪の生きるための糧となる

『妖怪は恐ろしい物だ』ってな


さとり「……………妖怪は確かに普段生きる以外ではそうやって恐れさせないと自身の存在自体が無くなりかねないというのはありますけど……………幻想郷でもそれが変わらないというのは何というか………………」


外の世界じゃ妖怪なんていないもの扱いされてるからな、余程力の強い奴じゃないと外に行けないだろうさ


さとり「…………外では誰も信じてない、のですか………………というか何故さっきから一言もしゃべらないんですか?」


陽「いやちょっと……………なんとなくだよ、何となく」


俺は苦笑しながらさとりと応対する、正直な話話したくなかったというわけではなくこういうのをあんまりここ人里であまり大声で言えないことだからな

だから心の読めるさとりがいるしこうやって内心で考えて会話してるってわけだ


さとり「まぁいいでしょう、それよりも何か面白いことってないんですか?

こいしが案内する前にどこかに消えてるんですけど………………」


…………そう言えばこいしの姿が見当たらない、相変わらず知らない間に消えるなこいしは

俺は無駄だろうけど一旦あたりを見渡す、もしかしたら小石がこの辺りにまだいる可能性があるからだ

そうやって見渡していると………


陽「……………あ、いた

意外と近くにいたな」


よく見たら少し先の店から出てきていた

特に何も持ってなさそうなところを見ると何も買わなかったのだろうか?まぁ買う買わないは本人の自由意志だけど………というかそもそもあそこは何屋なんだ


陽「おーい!こいしー!」


俺はとりあえず名前を呼びながらこいしの元まで走る

こいしも俺に気づいて走ってくる


こいし「もー!何で二人共付いてきてくれなかったの!?私頼んだのに!!」


陽「え…………能力が発動して知らない間にあの店に行ってたんじゃなかったのか?俺は頼まれた覚えないんだが………」


能力を使ってなかったんだとすると俺はただ気づかなかっただけということになる

もしかしたらこいしがいなくなるのは能力のせいとか心の底で思ってるから気づかなかったのか…………?


さとり「ごめんねこいし

私は今こうやって目立たないようにするので手一杯なのよ」


陽「俺も済まなかった…………ついついお前の能力のせいにして気付かないことにしていたのかもしれん」


こいし「むぅ…………もういいよ

私だってもしかしたら能力を使ってたのかもしれないし…………ここって能力で移動しても大してわからないんだもの」


少ししょげてしまったこいしの頭を撫でて慰める

流石に素で気付かないなんて言われたら傷つくよな


陽「なら……………今日はこのままみんなで手を繋いでいくか?そしたら分かるだろ、流石に」


こいし「…………うん!」


さて、手を繋ぐとなると陽鬼達をどうするべきか…………流石に手を繋いでいると肩車するしか無いんだが……………というか陽鬼達もいないな

この辺りに本当にいないようだし各々の必要なものを買いに行ったかな?

とりあえず一旦呼んでみるか、もしかしたら人ごみに紛れてしまってるのかもしれない

あいつら身長小さいまんまだろうしそうなると流石にわかりづらいぞ


陽「陽鬼ー!月魅ー!黒音ー!光ー!」


とりあえず全員呼んでみる、しかしこれといった反応がない

月魅ならどこからともなく音もなしで現れるだろうし陽鬼ならでかい声で叫ぶ

それがないということはとりあえず二人はこの辺にはいないってことになるな


陽「…………ならあの4人を探すついでにいろんなところ回ってみるか」


折角初めて………というか久しぶりに地上出たさとりもいるしちゃんと見せてやらないとな


さとり「あの………………私の事は気にしなくていいので四人を探した方がいいんじゃ…………」


陽「問題ないさ、あいつらは1人でも……………光、大丈夫かな」


考えてみればあの子の力を俺は一切知らない

弾幕ごっことかじゃなくてマジで戦う場合での武器や戦い方なんかを俺は一切知らない


さとり「……………でも、陽さんがさっき言ったことが本当なら里内にいるのだったらそこまで心配する必要はないのかもしれませんね」


それも一理あるんだが……………万が一にでも物凄い危ないことに巻き込まれて怪我をしてしまったら完全に俺の責任である


陽「…………いや、ここは確かに里内だ

大丈夫だろう、もしかしたら他の三人がついてるかもしれないしな」


自問自答で結論を出す

あの子だってただの人間じゃないんだ、単純な戦闘能力は俺より強い筈…………


さとり「……………そんなに心配ならこのまま歩きがてら探しませんか?里内で何か起こったのなら恐らくすごくわかりやすいはずですし」


……さとりの言うことも一理ある、ならこのまま様子見でさとりとこいしとここを見て回るとするか


さとり「結論が出たみたいですね…………ではエスコートよろしくお願いします」


こいし「よろしくー!」


陽「はいはい、そんなに急かすなよ」


そうして二人と色んなところを見て回った

地底も似たような状態だったらしいが唯一の違いは小物屋の数だろうか

幾ら幻想郷が昔の日本から切り出された世界だとしても小物屋は存在するみたいだ


さとり「凄いですね…………人間って器用な人が多くてある意味では羨ましいです

地底には妖怪しかいないからこういう小物を作れる人が少ないから……………せいぜいヤマメくらいかしら……………」


一つの櫛を取って太陽に翳すように上に持ち上げて見る

いや人間でも似たようなものだけどな

粗暴なやつとそうでないやつ、器用な人間と不器用な人間

というかヤマメがこういうの作れるとは意外だ……………櫛じゃないだろうけど

自分の糸を使って何か編んでるのだろうか……………ネトっとしてそう


さとり「それヤマメに聞かせたら怒るでしょうね、『自分の糸をなんだと思ってるんだ!』って」


陽「え、口に出てたか?出してなかったつもりなんだけど」


もっともさとりからしてみれば心を読めるのだから大して差はないだろうけども


さとり「口には出してませんけど思ってる通りですよ、私には心が読めるから関係ないのです」


微笑みながら布の隙間のところから俺にだけ見えるようにサードアイを見せる

まるで『自分に隠し事は出来ない』と言っているかのように


陽「まったく…………」


もう何をされても度を越していなければ大抵のことは子供のいたずらで済ませてしまいそうなくらいに面倒臭くなってきた

とりあえず光を探そう、そうでないと身が持たなそうだ……………

溜息をつきながらあたりを見渡して光を探しているとまわりをキョロキョロしている子供が路地裏に入るのが見えた

髪の色が

光の色と同じだ……………もしかして光か?


陽「ん…………?今のもしかして光か?」


さとり「それが本当なら早く迎えに行ってあげましょう、辺りを見渡してたということは迷子になってる可能性があります」


陽「だな、とりあえず急ぐから頑張ってついてきてくれよ」


そう言うと俺は二人と一緒に走り出す、よく見れば二人共わずかに浮いていたのでこれで追いついているのだろう、里の人には気づかれてないようだしさっさと行くか


光「あぅ……………ここはどこなのです?道に迷ってしまったのです………………」


陽「いた!光だ!!」


光「っ!?ご、ご主人!どうしたのです!?」


あ、初めてご主人って呼んでくれた

って今はそんなことはどうでもいい


陽「いや、お前が心配になって二人と探してたらお前が路地裏に入る姿が見えてな、迎えに来たってわけだ」


光「あぅ…そうだったのですか

迷惑をかけてごめんなさいなのです」


陽「謝ることじゃねぇよ、今から4人で見て回ろうぜ、な?」


光「は、はいなのです!!」


さて……………光も加わった事だし改めて人里を見ることにするか

三人の行きたいところに連れて行ってやらないとな

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