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東方月陽向  作者: 趙餡
149/183

お燐&お空ルートBADEND

陽「…………お燐とお空はそこへ奴らを誘導してくれ、今は1人でも多い方がやりやすいだろう」


お燐「分かった、気をつけてね」


陽「当たり前だ、まだ俺ここに来たばかりなんだからな…………行くぞ月魅」


月魅「はい」


月魅に声をかけ二人でその場を後にする

途中で邪魔をしてくる奴らをついでに処理していく

霊力にも限りがあるが無駄うちしていなければ持つと考えてそのままお燐に言われた場所へと向かう

しかしワンサカ湧いている、実はどこかにこいつらの湧いている池でもあるんじゃないかってくらいに

斬っても斬ってもまったく減った気がしない


月魅「マスター…………大丈夫ですか?」


何を心配しているのか走りながら俺に声をかける月魅

おそらくは俺の体力のことを言ってるんだろうけどそれに関してはまだ問題は無い

霊力も別に最低限を刀に纏わせてるので問題ない

それでも、それでもどこか不安になる要素が月魅にあるのだろうか


陽「いや俺は大丈夫だけど…………どうした?なんか心配になってることでもあるのか?」


月魅「…………いえ、油断はしないで欲しいと伝えたかっただけです」


…………?油断するなって言うのはわかりきってることなんだけど…………よく分かんねぇな

まぁ再度自身に念押ししておくとするか


陽「それにしても………まだ結構距離があるな

これたどり着けるか心配だ」


月魅「その前に死なない事を前提に考えてくださいね?死ななければやすいもんですから」


陽「その通りだな」


ハナから死ぬ気は無い、けれどいざと言う時は…………命を懸けるつもりではある

月魅に言ったら止められると確信しているから口には出さないけどな


月魅「………見えてきました、あそこで迎え撃ちましょう」


月魅の視線を辿りおそらくそこであろうと思われる場所を発見する

さらに速度を上げて急いでそのだだっ広いところで止まり方向転換する

あいつらはあいつが目の前で作り出したヤツより圧倒的に弱い

ただし霊力がなければ向こうからは触れるのにこちらからは触ることが出来ないというところは変わっていないのだが


陽「…………にしてもやっぱ数多いな

弱いとはいえこうも多いと押し切られる可能性もあるかもしれないな」


なんせ遠目から見たら影のウェーブだ、あれが全部俺の顔してると思うとかなり気持ち悪い気分になる

自分を斬ることにためらいは微塵も感じないかな


陽「…………よし、行くぞ月魅

絶対に死ぬなよ」


月魅「ええ、わかっています……………マスターも死なないようにお願いします

……………もう、何度もマスターの死を視るのは嫌ですから」


陽「ん?なんか言ったか?」


月魅「いいえ、それよりも早く影を倒して休憩を入れましょう」


…………?なんか小言で言った気がしたんだが気のせいか?

でも今は詮索している場合でもないし………よし、やるか

刀を構えゆらりと歩いてくる影達に向かって突撃、刀を振るって次々と切り倒していく


陽「っ………!!」


ここに来るまでに倒した奴らのようには倒さず一体を倒せばすぐに刀を降り抜いて俺に手を伸ばす影たちを倒していく

一体何分で何10体切り倒したのか、数えるのもめんどくさい

気を抜けばすぐに殺されかねない、お燐達に頼んだこととはいえ………少し頭が痛くなってきた


月魅「マスター!生きてますか!?」


ふと声をかけてくる月魅

余裕がある、という訳では無いだろうが今は返事をする余裕は俺にはない…………ない、のだが…………


陽「ああ!!生きてるよっ!!」


つい声を返す、余裕がないはずなのに声が勝手に、口が勝手に喋ってしまったのかと思う錯覚

俺は誰かに生きているという証明をしたかったのか?

影達はまだわんさかといるが戦っているのは俺達2人だ、足止めくらいならしてるやつはいるだろうが如何せん霊力を伴う攻撃でなければこいつらには通じない


陽「くそがっ…………後何体いんだよ!!」


月魅「マスター、落ち着いてください…………確かにこんなにゆったり動かれてると数が分かりづらいですが…………後最低でも30分はこれを続けなくてはならないんです………よっ!!」


陽「…………分かってるっ!!」


会話しながらもひたすらに切り落としていく、手足や胴体に刺すのは少し手間がかかる

ならどうすればいいのか?簡単なことである、首を切り落としていけばいい

そうやって切り落としているうちに周りが妙に静かになっていくような感覚に囚われる

しかしそれとは反対にある一つの音が俺の耳と脳を支配していた


「何故殺した」


「なぜお前が生き延びようとする」


「お前も俺なのに」


あぁ五月蝿い、俺がお前だと言うのなら分かれよ

本当にお前は俺か?元々俺だったのか?

生きたいと思っているからお前達を倒しているのに何故生き延びようとする、だなんて頭のおかしい質問をするんじゃない


「なぜ、なぜ」


そんな事言わなくてもいいだろう、お前達は死にたかったのか?だったらなんで俺を恨んでるんだよ


「死にたくなかった」


なら死なないように努力していけばよかった、たったそれだけのことをなぜ分からない


「お前が生きているのに俺は死んだ

お前と俺で何が違う」


死んでるか死んでないか、そういう間際に瀕しての第六感の有無、ただの運

考えられることはいくらでもあるな

要するにお前は俺とそれだけ以上のことが足りなかったわけだ


「ならお前は運がいいと言えるのか?」


当たり前だ、ここで死ぬ気なんて全くないし俺はお前らを倒せる術があるんだ

影になってそんなのろい動きしかできなくなったようなやつに負けるとは思えないな


「だったら、だったら今のお前の姿を見てみろ」


そう言われて俺は自分の姿を見る、斬り続けていたから全く気づかなかったが俺の足はいつの間にか真っ黒に染まっていた


陽「なっ…………!?な、なんで俺の足が………!!」


「その足の黒は俺達と同じ色、つまりお前も影になるってことだ」


陽「んなっ…………俺はまだ死んでない!!」


死んでないやられてない負けていない死にたくない染まりたくない俺を返せ

なぜ俺がこんなことになっている!


「お前は………『影』を浴びすぎた

俺達の怨念がこもった影を、怨念を浴びすぎてるんだ

要するにお前も黒に染まる」


そこまで言われているうちに気づく、『何も見えなくなっていたことに』

なぜ目が見えなくなっているのに………いや、体の五感すべてが反応していないのか

腕や足の感覚がない、何も聞こえない、何も見えない、何も臭わない

俺が今どうやって動いているのか全くわからない


「染まりきれば楽になる

抗えば抗うほど生物としての執着に縛られるだけでいいことなんてない」


五月蝿いうるさいウルサイ

俺を開放しろ、殺すころすコロス

何で俺が死ななければならないのか、どこでどう間違ってしまったのか、全く分からない


「お前の敗因はたった一つだ、俺達の泥を浴びすぎた

浴びないような倒し方でもしておけば死ぬことは無かったんだろうな」


その一言で沈黙が訪れる、あぁ……………俺はもうダメってことか

月魅は大丈夫かな…………大丈夫だといいな…………あいつは俺って気づいてくれるかな

気づいても殺してくれそうだ

介錯……………か……………



BADEND

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