永琳ルート
永琳「……………私の手伝いをさせないといけないから、ごめんなさいね?」
慧音「そ、そうか
大丈夫だぞ、そんなに気にしてないしな」
永琳「ならいいのだけれど………………あ、送りましょうか…………って言っても貴方達2人なら何も問題なくここを抜けられるわね
妹紅も道を知っているのだから」
妹紅「そういう事、あんた達の手伝いはいらないから」
永琳「えぇ、よく分かったわ
それじゃあ悪いけれどここまでね」
慧音「あぁ、済まなかったな………色々と」
永琳「もういいから早く帰りなさい」
妹紅「言われなくてもそうする、行くよ慧音」
慧音「あ、あぁ…………」
数分後〜
陽「いててて……………ここはどこだ…………」
永琳「起きたかしら?」
陽「永琳…………」
永琳「普通の人間が半妖とはいえ人外に、それも突進力に特化してる様なものに吹き飛ばされてすぐに起き上がれるだなんてどうなってるのかしらね、すごく気になるわ」
陽「お、おう…………?」
起き上がり早々喋り出す永琳
しかし頭がまだ回ってないのか何を言ってるのかわからない
永琳「とりあえず…………検査するわね?外部からの傷がないのはわかっているけれど中に何か別の異常を持ってるかもしれないから……………って何言ってるか理解出来てる?」
陽「え、えーっと…………今そんなに言われても何を言われてるかほとんど理解出来てない
簡単に一言で言ってくれ」
永琳「異常な程怪我の治り早いから検査させろ」
陽「あーうん、だいたいわかった」
永琳「とりあえず…………血液検査をーーー」
陽「注射か…………なら、なるべく早く終わらしたいもんだな」
永琳「今してるわ」
なんという仕事の速さ
これが竹林の医者の本気なのだろうか
……………ってまぁ俺寝てたもんな、そりゃ早くも終わらせられるか
陽「結果は?」
永琳「抜き取った血は保管してあるわ
ちゃんとした結果は後から出すわよ」
陽「ん、分かった」
永琳「って、もう動けるの?」
陽「理解力がないだけで動けることには動ける
よろけるとか転けるみたいなことは無いはずだ」
俺の体の事は俺がよく知ってる……………って訳ではないが動けることぐらいは分かる
俺だって無理はしないだろうし
永琳「まぁ…………あなたのその異様な回復力も調べれば分かることなのだけれど」
陽「………って俺何すればいいんだ?」
よく良く考えてみれば俺が動ける以上何かしらやらないといけないのではないだろうか、そんな気がしてきた
永琳「…………今のあなたに何かできるとは思えないんだけど」
陽「いやいや、細かい仕事だとかは無理だけど力仕事なら出来るぞ」
妖怪とはいえ鈴仙とてゐは俺より単純な腕力は弱かったはずだし
永琳と輝夜も…………そんなに強くはなかったはずだ
永琳「まぁ男手が欲しかったのは欲しいのだけれどね………………力仕事って言うのがそこまでないもの、ここ」
陽「え、薬の材料とか重くないのか?」
永琳「てゐの部下のうさぎたちの数がそこそこいるから分けて分担させれば済む話なのよ」
陽「あ、いたなそういえば」
そして、その数も割といることに今気づいた、というか思い出した
そして、あれだけいれば分けて充分力仕事の代わりになるということも
永琳「そういう事だから力仕事は特にいらな……………………いえ、そう言えば他の子には任せてない仕事があったわね」
陽「ん?薬の材料運ぶ以外に何か仕事がいるのか?」
永琳「色々あるわよ、作った薬を入れるためのものを運ぶとか入れたものを運ぶとかよ
それなら任せてもいいわ
というかそもそもそれを任せるつもりだったんだもの」
陽「なんだ、そうだったのか」
てっきり仕事ないから退院したらはいさらば、とか思ってたんだけどな
永琳「そういう事だから貴方が万全になり次第手伝ってもらうわ」
陽「任された…………ってところで陽鬼達は?」
そう言えば起き上がってから姿を見てない
どこに行ったのだろうか
永琳「彼女達にはもう仕事を任せてあるわ
彼女達には材料の調達を任せてあるのよ」
陽「そうだったか
後で顔出してみるよ」
永琳「そうしなさい、私が伝えに行ってもいいのだけれど仕事が詰まってるのよ…………ごめんなさいね?」
陽「いやいいよ、色々助かった
ありがとうな」
永琳「お礼なんていいわよ、一応仕事で助けたんだから」
陽「ん、なら仕事以外で助けてもらったら言うことにする」
どれが仕事以外なのか分からないから結局全部いうんだけどな
永琳「……………まぁ、お礼は素直に受け取るものよね」
ため息を吐きながら渋々といった表情で喋る永琳
そんなに受け取りたくないか
永琳「貴方みたいな人間って里の人以外だと珍しいじゃない…………博麗の巫女しかり、白黒魔女しかり、悪魔のメイドしかり……………」
…………まぁあの3人は例外だろう
人間側の中でも比べ物にならないくらいの強さがあるからな
陽「と、とりあえず万全になるまでって言うけどどれくらい休めばいいんだよ」
永琳「今のあなたの回復力は人間のそれじゃないもの
……………万全になったとしても私の検査が終わるまでかしら」
陽「怪我がいうほど深くなかったから早いってわけじゃないのか?」
というか人間やめた記憶ないけど……………今のところ
永琳「まぁ……………前に来た時は絶対に人間だったものね…………という事は帰る直前…………もしくはもう一度来たところからかしら……………」
あ、ひとりでブツブツ喋り始めた
これはしばらく戻ってこなさそうだな……………
陽「………………陽鬼達に会いに行こう」
仕事は後でするって言われたんだし今の内にあいつらの様子を見に行ってやろう
その後は………まぁ成り行きで考えるか
陽「という訳で見に来たんだが調子はどうだ?」
陽鬼「問題ないよー、私力持ちだからね」
月魅「私は言われた量だけを持っていますが…………陽鬼だけで私たちの2倍は働けるんですよね」
黒音「力があるというのは便利じゃの」
陽鬼は両手と頭で薬の材料を支えている
すごいバランス力だけどはたから見てるとただのおもしろ人間…………じゃなくておもしろ鬼だな
月魅と黒音は普通に両手で持ってるだけだ
別段おかしいところはない
ただやはり陽鬼がおかしい
最早積みすぎて首の上に三角形が出来ている、なんだこれ
陽鬼「それじゃあ運んでくるね」
月魅「マスター、ありがとうございました」
黒音「怪我は早く治すのじゃ 」
陽「おう、ありがとうな」
心配してくれる二人の頭を撫でる
うん、大人の時はまぁまぁ大きいから撫でづらいが小さくなってると本当に撫でやすいな
陽鬼「あー!!なんで二人を撫でてるのさ!!」
まず自分の状況を見ような?
その状態じゃ頭に触ることすらできないからな
月魅「……………流石に今の状況で貴方の頭を撫でることは無理に等しいです
荷物を落としたいんですか?」
陽鬼「うぐ…………うぅ、わかったよ…………すぐ置いて戻ってくる!!」
そう言うと猛ダッシュで戻っていった
陽「…………早いな」
月魅「流石に鬼と言ったところでしょうか
力はありますからね」
手の力って分かりやすいんだけど足の力も強いのか?鬼って
陽「…………まぁとりあえず、あいつの頭も撫でてから部屋に戻るか」
このセリフの直後に陽鬼が戻ってきて言ったとおりに頭をなでた後、すぐに病室に戻っていった
永琳「信じられないわよ!?普通医者の話を無視する!?」
戻ってすぐに言われたことがこれである
いや、無視も何も独り言言ってただけじゃないか……………
陽「いやまぁ………………勝手に抜け出したのは悪かった」
とりあえず勝手に抜け出したことを謝っておく
ほぼ治りかけてるとはいえ怪我してる身なのに勝手に抜け出したのは悪かったと思うし
永琳「…………分かってるならいいのだけれど………………」
どうやら怒りは鎮火したようで溜め息をしながらジト目でこっちを見ている
どうやら何か気に入らないような様子なのだが…………
陽「…………仕事頑張るから拗ねんなって」
永琳「す、拗ねてなんてないわよ……………」
目を逸らす永琳
なるほど、拗ねてた訳か
まぁどれくらい熱弁してたか分からないけど話してる最中に出ていってしまったからなぁ…………
陽「…………ほんと済まなかった」
永琳「…………まぁいいわ
私もちょっと独り言出てたみたいだし…………今回はおあいこって事にしておきましょう」
そう言って、一息ついてから
永琳「さ!そろそろ回復したのでしょ?仕事の説明をするわ」
陽「薬運ぶ仕事だっけ?あと詰め込んだりもするとかさ」
永琳「まあ大まかに言うとその二つね」
陽「大まかに?他にやる事があるのか?」
その二つしか記憶してないが………もしかして他にも言ってたことがあったんだろうか
永琳「薬作りの手伝い………は無理だから私の身の回りの世話ってところかしら…………と言っても偶に没頭しすぎて時間を忘れるってくらいなんだけどね」
ああ、そういう事か
確かに永琳って研究者肌っぽいし研究に没頭しすぎて何もかも忘れそうだもんな
永琳「…………今なんか変な事考えなかった?」
陽「いいや?何も考えてないけど?」
永琳「……………まぁいいわ、そういうことにしておいてあげる」
…………ほんとなんで俺こんなに心を読まれるのか分かんないな
みんな読心術でも出来るのか?
そんなに俺わかりやすいのか?
陽「とりあえず説明はしてくれよ?俺何をどうやって運べばいいのか分かってないんだがら」
永琳「えぇ、分かってるわ
けどそんな複雑なものは運ばせないわよ
落としてかなり危険になるようなものは私が運ぶから」
陽「落として危険になるような物売ってるのか………?」
それってかなりだめな部類の薬なのではなかろうか
永琳「そうね…………まぁ基本的なのはお香のような物かしら?」
陽「お香?」
永琳「えぇ、燃やしたらいい匂いがして〜って言うのなんだけど、偶に中身が直に吸い込んだりすると危険なものもあるのよ」
陽「それ危なくないか?」
完全に麻薬の類ではなかろうか
永琳「別に麻薬とかじゃないわよ?外の世界にもあるんじゃないかしら
日常で使ってはいるけど体内に入れたらとても危険なものなんて」
陽「…………あー、そういえば合ったな」
そんな感じのものなのか
永琳「それに燃やしてしまえばすぐよ
基本使い切りのものしか入れてないから」
陽「なんだ、そうだったのか」
ついてっきりそういう類のものかと邪推していた
永琳「後はそうね…………媚薬の類?」
陽「ぶっ!?」
いきなり何を言ってるんだ!?
媚薬!?
永琳「子供のできない夫婦の為にって事よ」
陽「な、何だ……………」
永琳「生物ってのいうは命の危険にさらされた時とか子孫を残そうと体を無理やり『そういう』状態にさせるのよ
そして子供が出来やすくなる様にするって言うことなのよ」
陽「へー…………」
突然始まった竹林の医者による講義
それよりも仕事の説明をして欲しいところなんだが…………
永琳「っと、無駄話してる時じゃないわね
早く行きましょう、仕事教えるのに時間はかからないと思うけれど万が一も有り得るのだから」
…………察してくれたのはいいんだけど、遠まわしに俺がアホだって言われてるような気がする
数時間後~
永琳「ようやく終わったわ…………理解するのは早かったけれどもまさかこんなにも教えないといけなかったなんて………」
陽「普通に量多かったしな……………」
運ぶ薬の仕事と言うか殆どは永琳のうんちくで時間をかなりロスしていた
おそらくあのうんちくが無ければ半分以上短縮出来ていたであろう事は間違いない
永琳「………言うほど多くもなかったけれども、何でこんなに時間かかったのかしら」
気づけ、自分のうんちくを語る長さを
けど俺がそれは俺が指摘するより自分で気づく方がいいのかもしれない
永琳「………まぁいいわ、とりあえず説明は終わったからここまでにしましょう」
陽「…………わかった」
……………とりあえずは今日はこんなところなのだろうか
また明日になったら仕事がキツそうだがボチボチ頑張るか




