鈴仙&てゐルート5
人里にやってきた
それはいつも通りの賑やかな道であり、里であった
普通に空は青いし民家は組み立てられた木の色をしている
している………筈なのだが……………
鈴仙「……………赤いわね」
てゐ「赤いね」
陽「赤いな」
十人十色というがこの場合絶対違うと断言できる
赤い、何か染まってるというわけではなく切り分けられたように赤いのだ、空間そのものが
まるで血の色である
しかし血ではない
むしろ血だったらどれだけ良かったことやら
陽鬼「……………結界、だよね
どこからどう見ても」
黒音「じゃな…………しかも、どこかで見たオマケ付きじゃ」
月魅「どこかどころか前に見せてくれましたね
主に自称悪神の彼が」
三人がなにか話しているが今は気にしないでおこう
それよりも今は………
陽「騒ぎを沈めないといけないな…………」
里の人達がこの結界らしきもののせいでパニックを起こしている
それを何とかせねばならない
鈴仙「そうね、てゐ手伝って」
てゐ「流石に手伝うよ
私も真面目にならないといけないし」
どうやら鈴仙達は里の人達を静めるみたいだ
陽鬼「私達は結界の犯人探しかな」
黒音「それでいこうかの、妾達では子供のようにあしらわれるのが目に見えておるしな」
月魅「普段は幼女そのものですしね…………」
…………なんとなく月魅のコンプレックスを聞いたような気がするがとりあえず後で相談しておいてやろう
陽「で、俺は?」
鈴仙「人数的にこっちを見てもらいたいわ
すぐに落ち着けられたら合流は出来るし」
陽「そうか…………なら三人とも、頼む
俺達はここで皆を落ち着かせないといけないから」
月魅「分かりました、お気を付けて」
陽「月魅達もな」
陽鬼「とはいったものの…………どこをどう探そうか」
月魅「結界自体は前と全く同じものです…………いえ、寧ろこれは…………綻びている?」
黒音「何じゃと?」
月魅「かなり分かりにくいものなんですが、ヒビどころか割れ落ちているところすら見受けられます」
陽鬼「なんで?まるでこっちの事象で一回発動したようなものじゃん」
月魅「むぅ……………とりあえずここにいても何もわかりません、結界の起点か端を探しましょう
犯人自体はいなくても何かしらの証拠はあると思います」
陽鬼「だね、手分けする?」
月魅「いえ、このまま三人で行きましょう
何があるかわかりません」
黒音「了解なのじゃ」
陽「ん………?」
陽鬼達が俺達の元を離れた後、俺は何かを感じ取った
鈴仙「陽?何か見つけた?」
陽「…………いや、もしかしたら見間違いかもしれないけど…………ちょっと見てくるよ」
鈴仙「わかったわ、こっちは任せてね」
それだけ言うと鈴仙は人々を落ち着かせるためにまた里の人達の方に向く
能力は出来るだけ使わないでおくらしい
波長を操れるとはいえ生物に使う時は敵対する時と決めているらしい
とりあえず俺は何か動いたであろう場所に向かう事にした
陽「……………と言っても何も無かったじゃ話にならないよなやっぱり…………」
意気込んで行った迄は良かったが何もいなかった
まぁ何を見たってわけでもないから今すぐに戻れば良いだけーーー
陽「ぐっ!!」
ツキカゼ「…………無理だったか
戦い慣れしているとはいえ博麗霊夢の様な天才でもなければ霧雨魔理沙のように勘が鋭いというわけでもなく
能力だけを持った人間であろうお前が何故反応できた?」
現れたのは何度か見覚えのある人間…………であろう人物
しかし、俺はそいつを知らない、『記憶にあっても知っているはずが無いのである』
陽「知らねぇな…………ついでに言うとお前に教える気もなければ関わるつもりもなかったんだがな」
ツキカゼ「奇遇だな、俺もだ
貴様と同意見というのが腹立たしいが、俺としては貴様を殺さないといけないのでな」
陽「腹立たしいのはこっちだ
何でか知らないがお前と同意見というのがすっげぇ………………!!」
上から斬り込んできた奴を拳で殴り飛ばそうと力を込めて殴る
陽「ムカつくんだよ!!」
ツキカゼ「ふん、そんなところまで同意見とはな、益々腹が立つ」
しかしあいつはそれを軽く避けて空中で一回転し地面に立つ
陽「ちっ……………」
ツキカゼ「腹が立つのなら早く死んでくれないか
魂の一片まで殺してやろう」
陽「遠慮する、お前が死ね」
普段なら言わないような事を口にする
しかしそれくらい腹が立っているのだ
何でか知らないがこいつ見てるとむしゃくしゃする……………
ツキカゼ「……………あの二人は呼ばないのか?」
陽「うるさい、俺一人でも出来る」
ツキカゼ「ふ………マトモな弾幕を撃てないお前が何を言ってるんだ」
陽「撃てなくても戦えるだろう」
ツキカゼ「確かにそうだな
だがお前が使えるのは弾幕ではなく気質、オーラの塊だ
あとはすべて能力便り、滑稽だな
能力に頼り過ぎてまともに戦えないであろうお前が俺を倒すと言っているんだからな」
ぐ…………悔しいが正論だ
だがこいつが弾幕を撃っているところを見た事が無い
もしかしてこいつも撃てないんじゃ……………
陽「ふん、自分の事を棚に上げておいてよく言えたもんだ」
ツキカゼ「なるほど、今まで俺が弾幕を撃っている所を見たことがなかったが故に俺も撃てないと仮説を説いてきたわけか」
…………簡単に見破られた
何だコイツ何でそんなすぐに分かるんだよ
まぁいい、撃てないと分かっているなら剣じゃなく銃に変えればいいだけの話だ
ツキカゼ「確かに撃てないが……………甘いぞ
銃に変えたところで貴様の腕じゃあカスリもしないだろうな」
陽「なんだと………!?」
ツキカゼ「言っただろう、貴様は人間、それも平凡な一般人と大差ない塵芥なんだよ」
言わせておけば好き放題言いやがって………
陽「………なら俺が戦えるって事を証明してやる!
陽鬼達も鈴仙達の手も借りない!!一人でやってやらぁ!!」
ツキカゼ「ふ…………その油断で死ぬことになっても知らぬぞ」
月魅「………………?」
黒音「月魅?どうしたのじゃ?」
陽鬼「なにか見つけたの?」
月魅「いえ……………何か嫌な予感がしてて…………」
陽鬼「嫌な予感?
…………………もしかして陽に何かあったんじゃ……………」
黒音「なら早く行くのじゃ
こうしている間にも主様の身に危険が訪れているかもしれないのじゃ」
月魅「…………まさかマスターの所に行くとは思ってましたがこんなにも早いとは…………」
陽鬼「行くよ!!」
月魅「は、はい!!」
陽「ぐっ!!」
ツキカゼ「ほら、早くしないと死ぬぞ?まぁそれでも俺は一向に構わないんだがな」
陽「っ…………まだまだぁ!!」
あんな言葉を言ったからには倒さないといけないんだが……………俺はボコボコにされていた
言いたかないがやはりこいつはとんでもなく強かったのである
ツキカゼ「ふん…………拍子抜けだな
あの不意打ちを止められたから多少は出来るようになると思っていたが…………代わり映えしないな」
陽「うるせぇ!!」
図星だったからなんとも言えんが…………こいつにだけは言われたくないという気持ちが膨らんでくる
陽「まだだ!まだこれからなんだよ!!」
ツキカゼ「諦めが悪いな…………すぐに現実を思い知らせてやる」
陽「なめんなよ…………爆雨[無限手榴弾]!!」
これであいつの真上から手榴弾を大量にたたき落とす
ツキカゼ「はぁ………無駄だ
10[八雲 紫]」
すぐさまあいつは姿を変える
その姿は俺もよく知ってる八……も…………かりである
その能力により手榴弾を一気に処理する
陽「っ…………」
一瞬頭にノイズが走った
何故だかわからない
だがそんなこと関係ない
今のが効かないなら別のスペルだ
陽「投擲[投霊小刀]!
伝線[魔法移し]!」
まず小刀に霊力を流し込む
その小刀に紐を取り付けその紐には魔力を流し込む
そしてそれをあいつに向けて投げる
ツキカゼ(紫)「…………これは取り込んでも紐で攻撃が出来てしまうな
避けるのが懸命か」
そういいあいつは後ろに下がる
だが、この二枚の組み合わせでそれは無意味だ
陽「何の為に紐を取り付けたと思うんだよ!!」
ツキカゼ(紫)「何?」
俺はそのまま紐を握りしめあいつに当たるように蛇のように紐を動かす
当然、紐の長さは少し離れた程度じゃ届かないような長さにはしていない
ツキカゼ「くっ……」
一旦能力を解除し持っていた剣で小刀を弾く
だが………俺はそのまま紐に流し込んだ魔力を使って魔法を発動する
俺の使える魔法は電撃………それも初歩レベルでしかないものだがないよりはマシだ
陽「喰らえ!放電[感電包囲]!」
俺の新スペル、このスペルは辺り一帯に放電させるスペル
ただ本来は手のひらから出すから俺自身も痺れるし、そもそも威力なんかないスペルだが…………逆にどんな相手でも感電させるスペルである
そして、奴は既にそのエリア内にいるし発動させてあるから既に何をしても遅いのである
ちなみに俺はその時に紐を離しているから感電する心配もない
ツキカゼ「ぐっ………!?魔法だと………!?」
やつはその場に膝をつく
俺はその隙を見逃さずに切り込む
陽「はぁぁ!!」
ツキカゼ「くっ!!」
奴はぎりぎり剣で止める
だが、痺れた体ではまともに受けていられないようで徐々に押し込んでいく
陽「どうだ………俺一人でもお前に勝てるんだよ………!!」
ツキカゼ「なぜだ………!!」
つばぜり合いをしながら奴がつぶやく
陽「何がだよ………!!」
ツキカゼ「お前は魔法が使えないはずじゃないのか……………!!それは俺が一番知っていた筈だ………!!」
………?こいつが何を言っているのかわからないが…………
陽「とりあえず俺の事は俺自身が一番分かってるんだよ…………!!
お前なんかに理解されたくない…………!!」
ツキカゼ「くっ……!!」
鈴仙「陽!!大丈夫!?」
その最中、鈴仙とてゐがこちらに走ってくる
俺の背中側からなので姿こそ見えないがどうやら無事に皆を抑えられたようだ
ツキカゼ「っ!!はっ!」
陽「ぐっ!」
それに気を取られてしまい奴に反撃する機会を与えてしまった
ツキカゼ「はぁ………はぁ……………」
鈴仙「誰あれ!?」
てゐ「どっちにしろ敵ってことには違いないと思うけど」
鈴仙「なら…………私たちで倒すわよ!」
てゐ「りょーかい」
ツキカゼ「たかが兔2匹ごときが何をするつもりだ………」
鈴仙「こうするのよ!幻朧月猊[Lunatic red eyes]!」
鈴仙がスペルを発動させて弾幕をあたりにばらまく
多少民家に被害が及んでいるがこの際目を瞑るしかないだろう
ここら辺の人は全員避難しているようだし
ツキカゼ「…………07[十六夜 咲夜]」
そしてあいつは咲夜に姿を変える
なぜこのタイミングで咲夜の姿に変えーーー
ツキカゼ(咲夜)「…………あまり使いたくなかったが………やむを得ない…………時間止めてしまえばいくら弾幕が濃くてもいくらでも避けることが出来る」
鈴仙「きゃ!」
ーーー気がつけば鈴仙が吹っ飛ばされており奴は俺達の後ろにいた
てゐ「えっ!?」
鈴仙「ど、どうして……………」
陽「咲夜の姿になったって事は…………まさか」
咲夜の能力を使ったってことなのか…………?
鈴仙「あのメイドの姿が一瞬見えたけど…………まさか近くにいる?けどそれならナイフを飛ばしてくるわよね…………」
鈴仙は初めて見たからなのか色々考えている
ツキカゼ「ここまでだ
動くなよ鈴仙・優曇華院・イナバ
動けば貴様の首が飛ぶ」
鈴仙「っ……」
陽「鈴仙!」
ツキカゼ「おっと、お前も動くなよ?」
陽「っ…………」
俺が動けば鈴仙が死ぬ
動かなかったらこいつを取り逃がすし鈴仙を殺さないとも限らない
どうする…………?
動かない
→HAPPYEND
動く
→BADEND




