幼き思い出
お久しぶりです!
また少しずつ番外編を投稿していこうと思います。
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「ほしぇ、ほしぇ、あしょんで〜」
ホセは、今日も今日とてクレアの遊び相手として公爵家の本邸にあるクレアの自室に来ていた。
2歳になったばかりのクレアは、舌足らずで可愛らしすぎて頰が自然と緩む。
3つ年上に自分を兄と慕い、いつもよちよちと追いかけてくる妖精の様に可愛い女の子を邪険にできる男がいたら、それは熟女好きだ。
「今日は何して遊ぶ?」
目線を合わせて優しく問いかけると、妖精は、恥ずかしながら答えた。
「くれあね、今日ね、かくれんぼがいいの」
うるうる上目遣いの美幼女の威力は、5歳児にも発揮され、ホセは目尻が下がるのを自覚しながら了承した。
広い中庭に出て、庭の外に出てはいけないと言い聞かせると、キラキラお目々でお返事をする。鼻血が出そうになった。
百数えて探し始めると、すぐに見つけてしまった。
一所懸命体を丸めてびくびくしながら隠れている様子が可愛くて、つい意地悪をしてしまう。
わざと近くを行ったり来たりを繰り返し、その度にきゅうと漏れる小さな声に悶えながら、時間を潰すと、終わりの時間が近づいてきた。
自分から見つけるのは味気なくて、またも意地悪をする。
「あ!もうすぐオヤツの時間だ!早くしないとなくなる!クレアは見つからないし、先帰っちゃおっかな〜」
釣れた、妖精が。
「やだ〜!くれあもおやつたべる〜!!」
「見つけた!クレア。一緒にオヤツ食べ行くぞ!」
「うん!ほしぇだいすき!」
可愛い。誰がなんと言おうとうちの子が最高に可愛い。
ガバッと抱きついて頬ずりしながらにこにこのホセと、大好きなお兄ちゃんに抱っこされて嬉しそうに笑うクレアを、隠れて観察しつつニヤニヤしている大人がいたとかいなかったとか…。




