8章【紅い獣と無垢な少女 ~護るための選択~】
――手放すべきだと、最初からわかっていた。
その魂は、あまりにも白い。
触れれば壊れてしまいそうなほどに。
それでも。
寝息を立てているディアの髪に指を這わせ、
その柔らかな熱を確かめるように、口付けを落とす。
「護ると約束した――だから、離さない」
ディアをこの腕に閉じ込め続けるための、もっともらしい言い訳。
小さな呟きに、ディアの瞳がゆっくりと開かれた。
「……ヴァル?」
まどろみの中で呼ばれた名に、
ヴァルの胸の奥が、微かに疼く。
帝国も、騎士も、あの眼鏡の男も。誰も信じなくていい。
その瞳を開けた時、
最初に見るのが自分だけであれば――それでいい。
赤い瞳に自身の姿が映ると、
ヴァルは酷く歪な、けれど慈しみに満ちた笑みを浮かべて、ディアの頬を大きな手で包み込んだ。
■□■□
「みんな、喧嘩しちゃダメだよ?」
ディアはいつも通り、外に集まってきた小さな魔獣たちに、ご飯を差し出していた。
ふかふかした毛並みのリスに似た個体や、大きな瞳の小鳥たちが、彼女の指先から器用に木の実を啄んでいく。
それは――魔法など持たない、ただの少女の温かな日常。
不意に、森の奥から低く、けれど柔らかな鳴き声が響いた。
「……あ、呼んでる?……また迷子かな」
ディアは小さく首を傾げると、
ためらいもなく森の奥へ足を向けた。
ガチャン、と。
家の中から、食器が割れるような鋭い音が響いたのは、その直後だった。
「――ディア!!」
ヴァルは胸をざわつかせる嫌な感覚に突き動かされていた。
「ディア! 返事をしろ!!」
荒々しく扉を開け、外へと飛び出す。
だが、そこには誰もいなかった。
つい先程まで、ディアが魔獣たちと笑い合っていたはずの場所。
地面には、零れた餌の木の実と、食事が入っていた籠が、転がっているだけ。
「……っ、ディア!!」
ヴァルは喉が裂けるほど叫び、周囲を見渡した。
けれど、返ってくるのは――
不気味なほど静まり返った木々のざわめきだけだ。
風の音も、鳥の羽ばたきも、
そして何より――
つい先ほどまで、すぐ傍にあったはずのディアの体温すら、跡形もなく消えている。
「…………下級魔獣の分際で――」
一瞬、言葉が途切れる。
「――ディアに、触れたな」
低く、押し殺した声だった。
視線が、ゆっくりと地面に落ちる。
――足跡
小さなそれは、無造作に、けれど確かに、森の奥へと続いていた。
ヴァルは、その跡を見下ろしたまま――ゆっくりと手を握り込む。
そこにあるはずの熱は、もうどこにもない。
「……チッ」
あの時も、同じだった。
初めて触れた、人間の熱――
■□■□
【魔獣の檻】から救い出して、数日が過ぎた。
ディアの傷は、ヴァルがどこからか持ってきた奇妙な薬草のおかげで驚くほど早く癒えていた。
けれど、心についた傷――人間の悪意への恐怖は、未だ癒えることはない。
ディアは、ヴァルの外套にくるまり、膝を抱えて座っていた。
「……おい」
ヴァルが、退屈そうに口を開く。
「……お前、俺が何だか分かってんのか」
「……ヴァル、は……ヴァル、でしょ?」
小さな答えに、ヴァルは鼻で笑った。
そして、ゆっくりと右手を差し出す。
「……見ろ」
その瞬間、掌から、漆黒の炎が音もなく立ち上った。
それは炎でありながら、熱を持たず、周囲の光を吸い込むような、不気味な闇。
魔女でないディアでも、本能で理解できた。
これは、精霊の力などではない。
「……俺は、人間じゃない」
氷のように冷たい声。
「お前らが恐れる『魔獣』――その上に立つ存在
……『悪魔』だ」
ディアは、息を呑んだ。
ヴァルは自分を救ってくれたのではなく、ただの気まぐれで、獲物を生かしているだけなのかもしれない。
「……あく、ま……」
ディアの声が、微かに震える。
「怖いなら、今すぐ失せろ
…俺の手の届かない場所まで、走って逃げろ」
悪魔の手を取るか、それとも、再び孤独な人間の世界へ戻るか。
ディアは、じっとヴァルの赤い瞳を見つめた。
自分と同じ、赤。不吉だと、怪物だと、両親にすら捨てられた色。
檻の中で、自分を『五分もつか』と笑った人間たち。
悪魔だと言いながら、自分を暖かく抱き上げ、傷を癒してくれたヴァル。
――――人間ってなんだろう
ディアの中で、その境界線が、呆気なく崩れ去った。
「……ううん」
ディアは、小さく首を振った。
そして、震える手を伸ばし、ヴァルの掌から立ち上る漆黒の炎へ……その奥にある、彼の冷たい掌へと重ねた。
「……怖くないよ……だって、ヴァルだもん」
ヴァルの瞳が、わずかに細まる。
「……後悔しても、知らないからな」
炎が消える。
代わりに、強く握り返される手。
冷たいはずの掌に、じわりと熱が伝わる。
「逃げたいと泣き叫んでも――離してやらないぞ」
「うん……私のこと、置いていなくならないでね」
それは、契約だった。
言葉よりも、ずっと重いもの。
■□■□
「……離してやらない、と言っただろうが」
低く、吐き捨てる。
ヴァルの赤い瞳が、ゆっくりと細められた。
「勝手に消えるな」
その声は、怒りよりもなお深い――歪んだ執着を孕んでいた。
視線が、再び足跡を捉える。
「――ああ、そうか」
一歩、踏み出す。
森が、息を止めた。
「……連れていったのか」
ヴァルの口元が、わずかに歪む。
「――返してもらうぞ」
■□■□
湿った土の匂いと、獣の重苦しい体温がディアを包み込む。
いつもなら頬を寄せて甘えてくるはずの大きな魔獣たちが、今は虚ろな瞳で、彼女の細い手首や足首を、まるで壊れやすい宝物を運ぶように強引に掴んでいた。
「ヴァル……!! ッ」
喉が焼けるほど叫んでも、その声は濃密な霧に吸い込まれて消えていく。
一歩、また一歩と、自分が慣れ親しんだ光の届く場所から遠ざけられていく恐怖。
背中を地面に擦りながら引きずられ、視界に映るのは、高くそびえ立つ木々の隙間から見える、わずかな灰色の空だけ。
それさえも、巨大な洞穴の入り口へと吸い込まれるように消えていった。
「……っ、あ……」
洞窟の奥は、粘りつくような闇だった。
奇妙に甘ったるい香が立ち込めている。
魔獣たちは、ディアを冷たい岩肌の上に横たわらせると、その周囲を隙間なく巨大な身体で埋め尽くした。
(……ディア……ここに……)
(……外は……危ない……ずっと、眠って……)
悪意は、ない。
それが分かってしまうことが――余計に、怖かった。
何層にも重なる獣の重圧と、酸素を奪い去るような熱気は、ただの人間であるディアの肋骨をじわじわと圧迫していく。
「……っ、ぁ……っ……ヴァ……」
指先が、冷たい地面を探る。
けれど、そこには――何も無い。
いつも隣にいるヴァルの姿も見えない。
じりじりと削り取られていく感覚。
意識が遠のく中、ディアの脳裏に浮かんだのは、
……やだ……独りは、やだ……
涙が頬を伝い、獣の毛に吸い込まれる。
闇の中で、ディアは初めて知った。
ヴァルという光がいなければ、自分はただ、この深い森の底で静かに腐っていくのを待つだけの、無力な“人間”に過ぎないのだということを。
遠くで、森が激しく鳴動するような、地響きのような怒号が聞こえた気がした。
けれど、重なり合う獣の壁の向こう側で、その光はまだ届かない。
岩盤の冷たさが、ディアの体温を奪い去り、彼女の瞳から光が消えようとした――その時。
ドォォォォォォォォンッ!!!
爆音と同時に――洞窟の空気が、ねじ曲がった。
鼓膜を震わせる爆音とともに、洞窟を塞いでいた巨岩が内側から粉砕される。
舞い上がる土煙の中、逆光を背に立ち尽くすのは、漆黒の外套をなびかせたヴァルだ。
その瞳は、もはや理性のカケラもない、飢えた獣のような紅に染まっていた。
ヴァルの視線が、魔獣たちを射抜く。
「……失せろ」
地を這うような低い声。
空気が、軋んだ。
――次の瞬間には、最も外側にいた一体の巨体が、音もなく崩れ落ちていた。
遅れて、赤黒い液体が地面を濡らす。
何が起きたのか、理解できたものは誰もいない。
ただ――
一歩、ヴァルが踏み出す。
それだけで、また一体、消えた。
首が落ちる音すら遅れて響く。
二体、三体。
近づくたびに、その存在が“なかったこと”にされていく。
牙を剥いた魔獣が、ようやく吠えようと口を開いた。
――その瞬間、上半身が滑り落ちた。
抵抗も、防御も、意味を成さない。
ただ視界に入った順に、命が切り捨てられていく。
ディアを囲んでいた壁が、音もなく崩れた。
「ディア」
ヴァルは、何事もなかったかのように歩み寄る。
「……ぁ、……ヴァル……」
震える指先が、空を仰ぐ。
ヴァルはその手を、握りしめると、彼女を壊れ物を扱うように、けれど逃がさない執念を込めて抱き上げた。
「遅くなった」
「……ううん、……きて、くれた……」
その言葉に、ヴァルの指先が、ほんのわずかに震えた。
安堵からか、ディアの瞳から溢れた涙が、ヴァルの頬に触れる。
氷のように冷たかったはずの彼の肌が、今は怒りで沸騰し、熱を帯びているように感じられた。
ヴァルの視線が、背後へと向いた。
逃げ遅れた数体の魔獣が、洞窟の奥で身を縮めている。
赤い瞳が、細くなる。
「……まだ、残っていたか」
「……だめ……」
かすれた声が聞こえ、ヴァルの動きが、止まる。
「……ディア?」
腕の中で、わずかに首が振られる。
「……この子たち……悪く、ない……」
途切れ途切れの息。
「……こわかった、だけ……」
震える指が、かすかに魔獣の方へ伸びる。
「……殺さないで……」
ほんのわずかな沈黙の後、ヴァルの瞳が、ゆっくりと細められる。
その奥で、何かが軋む。
「……お前は」
低く、押し殺した声。
「……本当に、甘いな」
吐き捨てるように言いながらも、ヴァルは、足を止めた。
殺意だけが、行き場を失って、空気の中に溶けていく。
「……今回は、見逃してやる」
不機嫌そうに、そう告げる。
魔獣たちは、動かない。
いや――動けない。
ただ、その場で、震えていた。
ヴァルはそれ以上視線を向けることもなく、
腕の中のディアを抱き直す。
「……二度目は、ない」
その声は、誰に向けたものかも分からないまま、静かに洞窟の奥へと落ちていった。
■□■□
「……では、私はこれで失礼します」
テオは外套を軽く払うようにして立ち上がった。
「もう行くのか?」
セオドールの声にも、振り返ることはない。
「ええ、“報告”がありますので」
淡々とした口調。
だが、その一言で空気がわずかに重くなる。
「失敗報告は、迅速であるほど価値がありますから」
眼鏡の奥で、細められた瞳がわずかに笑う。
「……お前、全部分かってて動いてるだろ」
レオンの低い声。
テオは、わずかに肩をすくめただけだった。
「さて、どうでしょう」
扉へ向かいながら、足を止める。
「ですが――」
ほんの少しだけ振り返る。
「盤は、確実に動き出しましたよ」
その言葉を最後に、テオの気配は静かに遠ざかっていった。
■□■□
「……姉様」
フィオナの声に、シーナの肩がわずかに震える。
「私、本当に大丈夫だから」
震えながらも、しっかりとした声。
シーナは、何も言わずにその手を強く握り返した。
「……シーナ様は戻られないのですか?」
レオンの問いに、シーナはゆっくりと顔を上げる。
「帰るわけないでしょ」
即答だった。
「フィオナをこんな状態で置いていけると思ってるの?」
その瞳には、まだ消えない警戒と、確かな怒り。
けれど――それ以上に強いのは、不器用なほど真っ直ぐな守る意志だった。
「テオだって、私たちを置いて一人で報告に行ったじゃない」
低く、吐き捨てるように言う。
「戻ってくるまで、ここにいるわよ!!」
場の空気を軽く切り替えるように、セオドールが手を叩く。
「じゃあ、面倒はオレが見る」
「……勝手に決めないで
それに、アンタは“魔女の騎士”じゃないでしょ?
気安く話しかけないで」
セオドールは、少しだけ考えるように顎をかいた。
「……見つからなきゃ問題ねえだろ」
軽く笑うとシーナの頭を軽く撫でる。
「……は?ッちょっと!!触らないでよ!!」
「オレはな、面倒なのが嫌いなんだよ
ルール守って見殺しにするくらいなら、破って助ける方が楽だろ?」
あまりにも単純な理屈にシーナは呆れた。
「いいから任せとけって」
軽く笑いながらも、その声には妙な安心感があった。
「飯も、部屋も、必要なもんは全部用意する」
「……信用できない」
「ひでぇな
まあいい、疑うなら好きにしろ
その代わり――」
少しだけ真顔になるセオドールは続けた。
「無理して倒れるなよ
面倒見る奴が増えると困る」
シーナは一瞬だけ言葉を詰まらせたが、すぐに視線を逸らした。
「……余計なお世話よ」
それでも、その声は先ほどよりわずかに柔らいでいた。
レオンは、静かにその光景を見つめていた。
帝国でも、森でもない。
どこにも属さない、歪で、不安定な場所。
それでも――
誰もが、それぞれの理由で“守ろう”としている。
「……」
ほんの一瞬だけ、目を閉じる。
――まだ、間に合うかもしれない
その甘さは、騎士団の中に入った瞬間、音もなく消えた。
■□■□
帝都から切り離された、最果ての防衛拠点――
第七外縁騎士団の詰所。
重苦しい沈黙が、空間に沈んでいた。
中央とは違う。
ここにいるのは、魔獣の最前線で“汚れ仕事”を引き受ける者たちだ。
鎧には拭いきれない血の跡。
壁には、幾度も補修された傷。
整然と並ぶ机。
無駄のない動きで行き交う騎士たち。
報告と命令が、淡々と積み上がっていく。
――そのはずなのに
レオンには、それがひどく歪んで見えていた。
「……遅かったですね」
扉を開けた瞬間、すでにそこにいたテオが口を開いた。
「報告は済ませましたよ」
何でもないことのように告げる。
「“魔女の排除に失敗”――事実のみを、正確に」
その言葉の意味を、レオンは理解している。
――失敗
それは、次の“成功”を前提とした言葉だ。
「……次が来ますね」
レオンは窓の外、遠くに見える魔の森を見つめたまま動かない。
そして、低く、押し出すように呟いた。
「ええ」
テオは眼鏡を指で押し上げ、冷酷な現実を突きつける。
「むしろ、ここからが本番でしょう
終焉の白の“異常な才能”を、本部がいつまでも外縁の管轄に置いておくはずがない」
その瞳には、恐れも迷いもない。
ただ、結果だけを見据えた冷たい光がある。
「ディア様は、いずれ“保護”されます
帝国は、あの力を放置するほど甘くはない」
レオンの奥で、何かが軋んだ。
「……――止めます」
その言葉に、テオの口元がわずかに歪む。
「どうやって?」
問いは軽い。
だが、その奥にあるのは試す視線だ。
「貴方は騎士だ
帝国の剣であり、盾である存在が――帝国を敵に回すと?」
レオンは静かに微笑み、迷うことなく告げた。
「必要なら」
「……ほう」
テオの声が、わずかに楽しげに響く。
「ようやく、覚悟を決めましたか」
「覚悟ではありません」
レオンは淡々と続ける。
「選択です」
守るための、ただ一つの。
「ディア様を“道具”にするくらいなら――」
その言葉は、そこで一度途切れる。
胸の奥に残る、自分自身への嫌悪。
それでも。
「――俺は喜んで、この国の“敵”に成り下がってみせる」
はっきりと言い切った。
その瞬間、テオの笑みが深くなる。
眼鏡の奥の瞳が、獲物を見つけた蛇のように細められた。
「素晴らしい」
まるで心から賞賛するように。
「それでこそ、貴方です」
その言葉は、どこか歪んでいる。
「……勘違いするな」
レオンの声が、低く落ちる。
「お前の思想に賛同したわけではない」
「ええ、
ですが結果的には、同じことをする」
それが事実だった。
「では、手始めに……帝国を欺きましょう!
報告は私が行いました
次の命令が下るまで、わずかな猶予があります」
テオは、まるで子供が新しい玩具を手に入れた時のように楽しげに言葉を続ける。
「少し手を加えれば、帝国なんて簡単に目を逸らしますよ」
「どれぐらい……時間を稼げばいい?」
「いえ」
テオは首を横に振る。
「時間では足りない」
その瞳が細められる。
「“構造”を変えるんですよ」
帝国そのものの動きを
判断を
――常識を
レオンは何も答えない。
ただ、静かに考える。
――どうすれば、守れるか
力でも、正義でも、届かない。
それは……正面からでは、届かない。
視線が、ゆっくりと落ちる。
「……情報を操作する」
レオンの思考は、すでに整理されていた。
「終焉の白は、危険性が低く排除の優先度は下げるべきだと、報告を上げる」
「通ると?」
「通す
――そのための証拠も、状況も、全部こちらで作るそれが一番効率的だ」
誰よりも理解している。
テオが、くつくつと笑う。
「素晴らしい 実に合理的だ」
「黙れ」
レオンは短く切り捨てた。
テオは満足そうに肩をすくめると、ふと、その問いを投げかけた。
「……一つだけ確認します」
テオの声が、わずかに低くなる。
「そこまでして、守りたいのですか?」
問いは単純だった。
だが、その重さは理解している。
レオンは、ほんの一瞬だけ目を閉じる。
浮かぶのは――
白い少女の笑顔。
『レオン』
初めて呼ばれた、自分の名前。
その響きが、すべてを変えてしまった。
「……ああ、護る……それ以外に、俺の生きる意味はない」
テオは満足そうに微笑むと、右手を差し出した。
「では――共犯ですね」
レオンはその手を無視し、言葉を続ける。
「違う――利用しているだけだ」
「それでも結構」
テオはに気にせず軽やかに返す。
「結果が同じなら、過程など些細なものです」
その言葉に、レオンは答えない。
ただ一つだけ、確かなことがあった。
――もう、引き返せない
護ると決めた瞬間から。
その道は、すでに始まっている。
読んでくださりありがとうございます。
――誰かのために選ぶことを、止められないまま。
少しずつ、形が歪み始めています。
この先どうなるのか、見守っていただけたら嬉しいです。




