第4話
「お前、靴箱見ーへんタイプなんか」
「...へ?」
ものすごく拍子抜けしてしまった。でも今の状況はかなりよくないと思う。190に超至近距離で見下ろされている。
私も背が小さい方ではないが、それでも自分がリスだった気にでもなってくる。恐ろしき190cm...
「いやだからお前、俺入れといたヤツ見ぃひんかったんか」
なに?なに?本当にわからない。
そんなやつ入れられてたっけ???いやでも見てないかって言われてるってことは私のちょんぼに決まっている。
冷や汗が吹き出してくる。ここってこんな寒かったっけ...
「えと...あの...覚えが無いかもしれないです...」
「それにしては無かったけどなあ果たし状」
果たし状?!?!!?!!!?!本当に私は〆られてしまうんだろうか。
「ほんとに知らないです!!!!!!」
明らかに疑われている。お前無視したんちゃうんけ、と圓谷の目が強く物語っているため、これ以上ないほど首を横に振って抵抗した。
「ふーん。ほんだら誰やねん...俺入れ間違えてへんよな...」
圓谷はそっぽを向いてなにかブツブツ言っている。当の私は気まずさ大絶頂。
「お前ってさ」
「はひ!!!」
「嶺咲良やんな」
「はい!!!」
「渡辺って誰や?」
「は…...へ...」
やばい。やばいこれ絶対バレてる
こういう時はどうしたらいいんだ?!真面目に言う?!いやでも相手はヤンキー。下手したら首締められるかもしれないし、頬に一発食らわされるかも...
「.......そです」
「あ?」
「その...言葉の綾です...」
「ことばのあや??」
言いたくないけど言うしかない私が悪いんだから...泣
「嘘つきましたごめんなさいあの何でもします本当申し訳ないと思っててあの悪気は無いんですごめんなさい!!!」
言ったぞ私は言った!!まさかの一息。
その瞬間、圓谷の口角がにゅっと上がり、八重歯が覗いた。
「な、ん、で、も?」
「えっ?」
また私はなにかミスをしてしまったようだ。




