プロローグ
計画性のない文章書きなので、すごく不定期更新です。
文を書くのが久々なので変なことを書いているかもしれませんが、暖かく見守っていただければ幸いです!
今思えば、なんだかよくわからない出会いだった。
それでも、時々思う。私たちはなんだか特別な縁で結ばれていたんじゃないかって。
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毎週日曜日、強豪校にしては珍しい午前で部活が終わるときに、定期圏内にあるカフェに行くのが日課。
食べ物系を頼むとお金がどんどん消えていくので、頼むのはコーヒー一杯。もちろんブラックで。高校生ごときにチェーン店以外のご飯は高すぎる。
最初こそ格好つけて頼んでいたブラックコーヒーが、すっかり自分の舌に適応してしまった。確か舌の味蕾が死んでいくんだっけ。
そんなことを考えながら、いつも通り経路を表示したGoogleマップを覗き込む。
「たしかここの通りを曲がる....ような...」
独り言が多めなのは私の悪い癖だ。今日はゴールデンウィークの中日。部活がオフだったので珍しく定期圏外まで足を伸ばしてみたが、自分が方向音痴なことをすっかり忘れていた。
まずい。まったく道がわからなくなってしまった。
ただでさえシャッターの閉まった古びた商店街なのに、Googleマップはさらに路地裏に回れと指示を出してくる。普通に怖いので無視して直進することにした。たまには寄り道だってしていいだろう。
「〜〜!!〜w!」
しばらく商店街を歩いていると、遠くからなにやら大きな声が聞こえてきた。
数人の女性が喋っている声に聞こえる。
だめだ。今まで人に合わなさすぎて勝手に足がその方向に動いてしまう。
少し歩くと、やはり中年の女性何人かが店の前で屯して喋っている。花がぴょこんと飛び出ているから花屋だろうか。
話しかけるのは苦ではないので、緊張はしながらもおばさまたちの一人に声をかけてみる。
「こんにちは...」
おばさまたちは揃って目を丸くした。これは水を指してしまったかもしれない。
「あらー!!こんな若い子がどうしたん急に!!」
助かった...。気さくなタイプだった。しかも関西弁ゴリゴリ。
「近くのカフェに行こうとしてたんですけど、あまりにも人がいないから商店街を散策していたんです。やっと人を見つけて安心しちゃって...」
「そうなんやねー!!ここ見ての通り人少ないからお姉ちゃんもびっくりしたやろ!」
「もっと店増やしたらええて言ってんねんけどなあ、なかなか増やしよらへんねん」
「あっかんわあ最近の政治家は。地域の活性化言うたかてなんもせえへんやないの」
おばさまたちは水を得た魚のように地域の活性化についての愚痴を語り始めた。まだ二言三言しか喋っていないがもうその迫力に圧倒されてしまった。恐ろしや関西人。
どうせなら他にいい食べ物屋でも聞いておこうか。歩きすぎてすっかりお腹が空いてしまった。
「あの...
「せや!!おばちゃんにもお姉ちゃんと同じくらいの息子がいるねんやんか!あの子今日家おる言うてたから呼ぼか!?」
まるはな、と書いた赤いエプロンを着たおばちゃんに美しく遮られてしまった。店主だろうか。
しかも息子がいる?勘弁してほしい。こちとら同じクラスの男子ですらまだ名前を覚え切れていないほどに関わりがないのだから、紹介などされたら気まずくて死んでしまう。
「いや大丈夫でs
「キョウー!!杏!!!!」
おばちゃんのクソデカボイスが響きわたる。辛い。つらすぎる。
そういえばうちのクラスにも同じ名前の人がいた気がする。留年したらしく一人だけ違う色の校章をつけたヤンキー...
そう現実逃避をしていたら、店の奥から見覚えのあるクソデカ図体な金髪の男がやってきた。
―――――終わった。
「...あ?」
金髪の男は最高にガラの悪い顔で私を睨みつける。
拝啓、お父さん。お母さん。
嶺咲良17歳、今までで最大の危機に直面しています。
お花屋さんのエプロンを着たクラスメイトのヤンキーにプライベートで出会ってしまったときは、どうしたらいいですか。




