13話 尋問開始
それではどうぞ
俺は、さっきからずっと感じる視線の先。
さっきから無言でこちらを見ているクール系な少女を見た。
「えっと、何か?」
俺はそう聞いてみる。
「その眼。」
「え!?」
ぼそりと呟かれた言葉にドキリとする
そこにミーナが。
「リト、リスティアも魔眼なのよ。だから感じるものがあったんじゃない? ちなみに彼女の魔眼は未来が見えるらしいわ。自分で制御できるわけじゃないそうだけど。」
ミーナの話を聞いた俺はリスティアさんを見ながら。
「それって実は重要な秘密だったりしない?俺、聞いていいのか?」
魔眼に関することは情報はかなり重要だったりする。
聞いてしまった後だけど、いきなり殺されたりはしないよね、お前は知りすぎた、みたいに。
「あははは、大丈夫よ、けっこう有名な話だし。ね、リスティア? それに機密はしゃべらないわ。」
ミーナの言葉を聞いたリスティアさんは一つ、頷く。
そして、俺の方を見て、
「私も、ということは、あなたも魔眼?」
「ああ、といっても大したものじゃないですが。鷹の目ですよ。」
すると、三人が前に乗り出して、俺の目を覗き込むようにして見てくる。
ラテリナさんが目を見ながら、
「うっすらと青みがかっているのかしら。たしか、遠視系は青だったっけ?」
クリステラさんが同意する。
「そうですね。リトさん、大したことありますよ。魔眼持ちってだけでも重宝されます。それに遠視系はいろいろ用途がありますし。」
「なるほどね、ただの幼馴染ってわけでもないか。」
そして、ラテリナさんがそう締めくくった。
と、思わせて、ホッとする暇もなく、リスティアさんがぼそりと突っ込んできた。
「でも、それだとミーナのこん棒の理由が分からない。」
うっ!
心の中で俺は詰まる、が顔には出さないようにする。……出てないよね、顔に。
ミーナがすかさず。
「それは私への愛の力よ!」
クリステラが両手を胸の前に祈るように組んで立ち上がる。
「愛ですか!」
彼女の目は輝いて、夢見るように宙を見ている。
クリステラさん、こういった話好きなんだろうか……。
そこへ冷静にラテリナさん、リスティアさんが突っ込んだ。
「そんなわけないでしょ。」「そんなわけない。」
再度、いや今度は4対の目が俺にあつまる。
俺は思った。これは確かに尋問だ、と。




