14話 帰宅
ようやくこの章の折り返しかな。それではどうしても。
長い長い尋問はラテリナの一言でようやく終わりを告げた。
「まあ、いいでしょう。これぐらいにしといてあげるわ。リスティアも良いでしょ?」
「いい。今日はこれぐらいにしておく」
終わろうとする度に、リスティアの鋭い一言で引き伸ばされてきたが、ようやく許してもらえたらしい。
他の三人も彼女の言葉に苦笑していた。続けて、ラテリナが。
「私達は審問官じゃないし、それにギルドの鑑定士が見たんだったらそれが正だからね。リスティアもほどほどにしときなさいよ」
そう言ったのだった。その雰囲気は、3人が各々を気づかっているようで、もしかすると、今回のもミーナのためだったのかもしれない。
そんな雰囲気を見ていると、彼女達であればこの眼のことを話しても良いのでは?といった気にさせる。これが聖女の為せる技だろうか。
いやいや本当には話さないけどね。
その後、ミーナの日頃の話や子供のころの話で盛り上がった。
帰るときには、今度から敬語は使わなくていいらしい。名前も呼び捨てでいいとか、ただし、この家限定だけれどね。
さすがに外では無理があるだろう。
彼女達は迎えに来た聖騎士の護衛とともに帰っていった。
ミーナと二人残される。
俺は椅子にもたれ掛かって、息を吐く。
「疲れた~」
「お疲れさま、リト。でも、みんなもリトを気に入ってくれたみたいよ」
「それなら良かったよ。さすがに、ミーナの友人に嫌われるのは辛いからな」
あははは、と笑うミーナ。
「それにしても、」
と俺が続けると、ミーナがどうしたの?とこちらを見る。
「帰りの護衛を見て、本当に身分が違うんだなって実感したよ」
「あはは、たしかに、皆、言ってみれば最上級の貴族扱いされる子達だからね。比較的、自由に動けるのは、私ぐらいなのよ」
まあ、そんなものかと思う。
もしかすると、勇者パーティーに選ばれたのも、身分のせいか?
いや、考えすぎか。
「自由に動けるからこそできる聖女の役割ってのもあるんだろ? 全部を知っている訳じゃないけど、ミーナはよくやっていると思うよ」
ミーナは驚いた顔をしてこちらを見る。
そして、少し潤んだ目をして嬉しそうな笑顔で。
「ありがとう」
照れ臭くなった俺は。
「それに、自由に動けるからこそ、ミーナとこうやって過ごせるんだろうしな」
そう言って、ミーナから顔を逸らした。
横にミーナが座り、体を寄せてきた。
俺はじっとしていた。




