ダヌアの空へ170
…ビュオオォォォーーーーー…
吹き荒れる砂嵐…。
….バババババラバラバラ…
爆風がミカエルとアタシにクヌンに染まった砂を叩きつける。
クヌンが大気を黄色く染めている…。
ゾルクヌートになったら厄介だわ…。
肩の変化暗号通信機が、緑に点滅してる。
ペネループの通信を同期してる。
….BOBAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA….
ひっ…!汗。
この咆哮….。
まるで霧の海に轟く巨大タンカーの警笛。
『….ぞ、犬神…だ…汗…』
ぞ、犬神!?。汗
…そ、そんな…汗。
ば…..婆さんたちが負けた!?…汗
バイキールの魔女…歴戦不敗の女王たちが…。
うそ….。
絶対絶命の危機から逆転した。
あの舟唄が犬神の呪詛すら封じた。
それがなぜ….。汗
一体何があったと言うの?…。
第七師団の、いえ、ハイドラと言う国の精神的な支柱の一つ…。
ウルワナ、ハイドゥク、アンティカ、エメドラド…。
ただの漁師が、一介の老婆たちが、バイキール湖の海女たちが、祖国のために戦車部隊に転向…。
バイキールの魔女が、陸用重戦車レオパードに乗る話題は、ハイドラ中を席巻した。
負けては困るのよ。
負けられては困るのよ、、、。
どれだけの国民が希望を失うか、、、。
『….総…員…耐閃…光..防…御…』
負けるはず無い。
アタシは信じてる。
バイキール湖の巨大魚ヴィルトラや、リューイから、ヒドゥイーンを救った魔女たちを。
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
うぅっ…。
眩しい…。
白輝線の嵐。
アタシの身体は、ミカエルの銀色の肩に張り付いてる。
塗装をしていない旅客機のようなミカエルの皮膚に。
まるで磁石みたいに。
きっと、ミカエルの霊的な力によって引きつけられている。
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
視界の悪い砂嵐の中で、ウィルハ達の放つ光の眩い洪水。
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…ドドドド…ドドドド…
...ソーリャッソーリャァァ...ソーリャッソーリャァァ...ソーリャッソーリャァァ...
...ピーーーッピーーー...
...ドン..デーン...ドーーーーーーーン...
彼方で、切れ切れに轟く、装甲歩兵たち太鼓、掛け声。
この長時間、肉体の限界を超えて戦う兵士たち。
とても、苦しい苦しい戦い。
護りたい者たちのために負けられない戦い。
….ドーーーーーーーーーーーン…
激しい衝撃波。
黒輝線がボルボーレの巨体の側面を直撃している。
大規模な光線。
具現化した皆の祈り。
….ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド…
黒輝線がボルボーレの胴体を舐めるよう放射される。
…グゥウオオオォォォーーー…
300mのクマムシはたまらず悲鳴を上げる。
ボルボーレの体力は42%。
とうとう、そして、初めて半分を切った。
もう少し…もう少し頑張れば…。
もう少しの辛抱よ!皆んな!。
戦闘神ナジマの意思は我らにある!。
『…タイク..ーダ…イ…4号…どう..し..た!?…』
え!?…汗。
4号の神輿が止まっている…?。
そもそも運用は4機で計画されている。
2機では装甲歩兵たちの体力が持たない。
このアモイの神獣は特定の動き、リズムによって目覚める。
躍動と熱気を祈りとして聞き入れる。
担ぎ手は人だけ。人工物では目を覚さない。
怪鳥の黒い脚を持つ、巨大な白いオウム貝。
そして、大きく穏やかな、慈悲深い、仏のような目をしている。
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
ミカエルの40mを越える巨体が、白輝線の反作用で押し返されて行く。
十数メートル。
どのウィルハの足元も赤土がえぐれてる。
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…ゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
クヌンの香ばしい香り、そして、白輝線によって焦げたボルボーレの甲殻の臭いが漂う。
松脂のような匂い。
悪酔いしそうだわ…。汗
ミカエルが放射を終える。
…ズドーーン…ドドド…
ミカエルは構えていた身体を起こす。
地響きが轟く。
…ゴゴゴゴ…ドドド…ドドドド…
1000体のウィルハが発するこの光の反射。
耐閃光ゴーグルだけでは防ぎようがない。
はっ!?。汗
と、と、トルカカはどこに…?。
….BOBAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA….
!?
犬神….汗
青い身体…。
まだ身体が透けている?。
てことは、まだ実体はここにはない。
実体化が終わった時に着地する。
地面が激しく揺れるはず。
トルカカを1秒でも早く、1mmでも遠ざけなければ。
アタシたちのすぐ左手。
200m以上の巨体。
こいつも、とんでも無くデカいわ、、、。
ハイデラバードの都庁よりも高い。
旅客機から簡単に目視できるレベル。
どれだけ、狂ったデカさか。
ボルボーレの右舷。
そして、ボルホーレはタンジア•ランドマークタワー並み…。
ウィルハの隊列の背後…。
はっ!?汗。
まごまごしてたらトルカカは捕まってしまう!。
今の内に…汗。
『…ドリス…デン!..ドリ..スデン!…応答を!…』
「ディアッカ!。聞こえてるわ!。」
ちゃんと通信は届いてる。
トルカカは…?。
何とかしなくては。汗
白輝線の残像で前が見えない…。
…ズドーーーーーーーーン…
…ズズーーーーーーーーーーン…
大きな影が動く。
ガブリエル!。
ガブリエルが隊列を離れる?。
《…ガブリエルガホゴスル…》
ミカエルの声、いや、思念…。
….グウウウオオオオオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ひぃぃっ!。汗
大気がはち切れそう。
怒り狂ったボルボーレの咆哮。
隙を与えてはダメ!。
こいつのたった一撃で、何もかもが壊滅してしまう。
戦況は完璧に覆る。
ミカエルの緊張が高まる。
ミカエルの緊迫や警戒、アタシの心に直接入って来る。
《…ドリス…タノムゾ…》
ミカエルは、ボルボーレへの牽制や、ウィルハ達の統率で手一杯。
それだけ、この悪神どもは強敵。
神なのに、手一杯。
だから、アタシに、トルカカや背後のキリーク、そして陸隊の安全を確保を期待してる。
ミカエルが辺りを見回す。
異常が無いか確認してる。
アタシたちの安全に最大限の配慮をしている。
「任せてちょうだい!。ペネループとの連携は取れてるわ!。」
ミカエルに安堵の念が浮かぶ。
彼はアタシに完全に委ねた。
撃つわ!。汗
ウィルハが白輝線を一斉に撃つ!。
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
『…何だ!…あの..クソガキ…鬼ごっこし…てやがる!..』
ディアッカが、またキレてる。
ヤンキー気質が消えないのが残念。
元ジャミー乙型のエースパイロット。
トルカカはまだ9歳。
数年この狂った土地にいる。
責めることは出来ない。
責める意味も無い。
トルカカ…。
ウィルハがボルボーレの前方に集まり白輝線を撃ち始めた。
ボルボーレの抵抗が強まり、側面では動きを止められなくなった。
おぼろげながら影が動く。
砂嵐に映し出された大きな影絵。
ガブリエルがトルカカを抱き上げた?。
ちょうどヨフィエルの前。
トルカカが逃げている…。
『…このクソガキ!大人し…くし…やがれ!ぶん殴られてぇのか!…』
パスタップの通信はトルカカにも聞こえている。
ディアッカ、何て大人気ないの?。
キレた所で、言うことを聞くワケではない。
トルカカは、はしゃいでいる…。
ガブリエルと一緒にいるのが余程嬉しいらしい。
ガブリエルは困惑してる。
伝わって来る。
あぁ…残像が邪魔して…よく見えない。
…BOO…OOO…BAAAAAAAA..AAAA….AAAAAA….AAAA…AAAAAAAAA….
イっ!?汗。
イイっ!?汗。
べ、別の方角から!?。汗
し、し、白?…。
い、生きてんの?。白…。汗
『…白…犬神が…いる..ぞ…』
何でよ?!。汗
死んだじゃないの!汗。
バイキールの魔女に始末されたはず。
そして、青犬神も、もう一歩まで追い詰めた。
『…ど…どうなってる?…』
『…タイク..ーダ..イ…4号…付近…』
まずいわ!。汗
弱ってる方のタイクーダイを狙ってる。
…ドーン…
トルカカが地面に飛び降りた!?。汗
ガブリエルの腕の中から。
バカね!。そこにいたらミカエルが撃てない!。汗
何のためにエメドラドが命を捨てたか、あなたたちに託したのか、分からないのかしら?。汗
….BOOOBAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA…
ひいぃぃっ!。汗
『…青が実体化するぞ!…』
ヤバい!。間に合わない!。
….ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
単独で白輝線を撃つのはラファエル…。
ミカエルに次ぐ破壊力を持つ白輝線を持つ戦士型ウィルハ。
捻れた独特の光線を撃つ。
同じ白輝線でもそれぞれ個性がある。
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
うわっ!。汗
青犬神の熱線。
数千度の熱線。
地面を這うようにガブリエルを追いかける。
…ブゥゥワァァァァァァ…ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
「熱っ…。」
熱風がここまで来る。
直に触れたら兵曹でも蒸発してしまう。
…ズーーーン…
…ドーーーーーン…
…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーン…
ガブリエルがトルカカを抱き上げてかわす。
40mの巨体が受け身を取り地面を転がる。
まるで忍者。
ジャミーならバラバラに壊れてる。
物理の法則を無視した動き。
ガブリエル立ち上がり、トルカカを抱えて飛び上がる。
飛行して離脱する。
半端ない運動神経。
十分にハイドラ大闘技のレベル。
そうよ!。
ガブリエル!。
…ッッ…
….ズドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…
え…!?。
ガブリエルが堕ちた!?。汗
墜落し、地面に。
辛うじて体勢を保った。
何があったの…。
ガブリエルがしゃがみ込んだまま固まる…。
!?汗
…ゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
お、重い…。
身体が…途轍も無く….重いぃ…。
何これ…何なのこれ?。汗
踏み潰されるように、アタシの身体が、ミカエルの肩に押し付けられる。
『…Gが…機体にGがかかっています。2.5G、2.6、2.8…』
『…犬神よ!…』
全てのウィルハの白輝線の軌道も下がる。
ボルボーレの顔から逸れる。
ダメよ!。汗
ボルボーレが反撃を初めてしまう。
頭が持ち上がらない…汗。
顔が押し付けられる….。
誰かに踏みつけられてるみたいに。
はっ!?。汗
ガブリエルが引き摺られてる。
青犬神の方へ。
左手でトルカカを抱えるガブリエル。
ジリジリと青犬神の方へ。
『…犬神の力だ…犬神がやってる…』
ゾーグの大地が捲れ上がる。
ガブリエルが右手から光の球を投げた!。
青犬神めがけて。
…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーン…
青犬神の顔面で炸裂する。
実体化する前に攻撃が当たった?。
ウィルハはやはり神…。
破片?。ゾアーグの顔の破片が欠けて吹き飛んでいる。
…ガンッ…ドゴンッ…
こいつ、岩でできてんの?。汗
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
ウィルハたちの白輝線が、また、ボルボーレの頭部に集中する。
重力…青犬神の呪いが消えた。
….グウウウオオオオオォォォォォォーーーーーーーーーーーーーーーーーーゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ボルボーレが怒り狂う。
….ドドーーーーーーーン…
一体のウィルハが膝をつく…。
はっ!?。汗
目を見たんだわ!。汗
「犬神の目を見てはダメ!。」
左右に4つずつ並ぶ目。
目が合ったら最後。
即死する。
生き残った方が地獄。
死ぬまで、いや死んでなお…。
….ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
危ない!。汗
「ガブリエル!汗」
青犬神の熱線がガブリエルを直撃。
ガブリエルは光った。
シールドを展開したのかも。汗
「ミカエル!ガブリエルが救援を要請してる!。」
あんなもの直撃を受けたら兵曹でも即死…。
《…ウリエルガイク…ワレワレハボウギョシールドヲモッテイル…》
青犬神の顔はもう修復されている。
あれだけ激しい攻撃が殆ど効いていない。
ガブリエルは、トルカカを庇うために十分な攻撃ができない。
えっ!?汗。
半分以上のウィルハが離脱して行く。
どう言うこと!?。
《…ゾアーグガジッタイカスル…ニタイトモニ…》
…ッッ…
…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン..
「キャーーーーーーー!」
な、何がいったい!?。汗
ボルボーレの反撃!?。
何なのこの爆発。
《…ゾアーグガジッタイカシタ…》
あぁぁ…遂に…。
『…白犬神!タイク…ーダ..イ4号…から…距離…400m!危険な…状態!…』
あぁ…汗。
まずいわ。これ以上タイクーダイを失ったら、ボルボーレは倒せない。
!?汗
….ゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
うわぁぁ…眩しいぃぃ。
….ゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
….ゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
青犬神が熱線をガブリエルに浴びせる。
何度も何度も。連射する。
狂ったように口を大きく広げて。
動物の口の開き方では無い。
昆虫か化け物のような口の開き方。
横にも開き、200°以上の角度で開いてる。
ガブリエルはトルカカを全身で庇っている。
動きが弱まって行く。
相当なダメージを受けている。
流石のおバカも気づいたわ。
ウィルハが無敵ではないことを。
ウィルハに敵わない相手がいることを。
そして、あなたのせいで、あなたのヒーローたちが無駄に命を削って行くことを。
学びなさい。トルカカ。子供のあなたには残酷だけど。
ミカエルは覚悟してる。
心に微塵の動揺も揺れも無い。
何ですって!?。
ウリエルは捨て駒!?汗。
No.2とNo.4の間には歴然とした差がある?。
ウリエルは、犬神の熱線に一度たりとも耐えられないと…汗。
ウリエルは、戦闘を司るウィルハではない。
回復、療養を司るウィルハだと。
だとしても、他のウィルハでは時間すら稼げないと…。
何てこと…。泣
あんな美しいウィルハが、あんな立派なウィルハが、ただの捨て駒だなんて…。
あぁ…お願い。ジーン、ササーン。早く来て。早く来てこの天使たちを助けて!。泣
エメドラドの力で、石化の危機から蘇ったアタシたちの明王たち。
ダルカンが、ダルカンラキティカが、どれほど強かったのか、今頃、アタシは気がついた。
…ドーーーーーーーーーーーン…
…ズドーーーーン..
ウリエルが行く。
ウリエルが走る。
今までミカエルの横100mほどの距離にいた。
ガブリエルに向かって走っていく。
青犬神は巨大。
ウィルハですら小人に見えるほど。
摩天楼のような巨体。頭部は霞がかかるほど。
….ゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
….ゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
青犬神は容赦なく、ガブリエルに熱線を浴びせる。
まるで、ゴキブリに殺虫剤をかけるように。
..ッツ..ドーーーーーン…
ガブリエルはとうとう膝をついた。
死んでもトルカカを護る気だわ…。泣
走りながらウリエルが白輝線を撃つ。
…ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…ドーーーーーーーーーーーン…
青犬神の顔面に直撃。
明らかにガブリエルのものより威力が弱…。
….ゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
….ゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
あぁぁぁ….汗。
青犬神の熱線が、ウリエルを直撃する。
連射する。
ウリエルは倒れた。
….ゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
….ゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
青犬神が熱線を照射し続ける。
もう炭になっているのに。
「トルカカ!。ダメよ!。あんたが出ていって何になるの!。ウリエルはあなたのせいで死んだのよ!。ウリエルの死を無駄にする気なの!。ウリエルはあなたを守って死んだのよ!。」
トルカカが、暴れている。
トルカカが泣き叫んでいる。
《…ウリエルが….ウリエルがぁ…ウリエル…泣…》
トルカカがウリエルの名を呼んでいる。
「そうよ。あなたを護って死んだウィルハの名は、ウリエル。覚えておきなさい!。」
このままでは、ガブリエルもやられてしまう…。
トルカカ!。堪えて!。
…TRRRRRRRRRRRRRTRRRRRRRRRRRRRTRRRRRRRRRRTRRRRRRRRRRRRRTRRRRRRRRRRRRRTRRRRRRRRRRT…
ハッ!?。汗
プリズムシールド!。汗
ボルボーレが、動き始める。
やはり半分の数ではボルボーレを止められない…。
!?。
ミラージュが来る。
艦載機ミラージュが。
『…fv116へティラーソーン発射用意…..目標トルカカ…』
ピートの声…。
トルカカにティラーソーンを撃つつもりだわ。汗
あの子に気づかせるために?。汗
いや、もしかしたら…。
….そうだわ…そうに違いない…泣。
ミラージュのティラーソーンはとても精緻。
ピンポイントで高圧炉を狙える…。
こう言う時のピートは非情…。
トルカカもミラージュに気がついた。
「撃つのは止めて!ピート!トルカカはもう気づいている!。」
致命傷は必至。
こう言うことは良くある。
戦場で兵曹がおかしくなることなんて珍しくはない。
でも、あの子は、今まで隊に、いや、ハイドラと言う国に貢献して来た。
それを…。汗
何も….。泣
ミラージュ fv116が接近する。
….ドドド…ドドド…ドドド…
ミラージュが発砲する。
!?。
ガブリエルが身体で、トルカカを護る。
ガブリエルが痛みに身を捩る。
もうシールドを張れないほど弱ってる。
トルカカがガブリエルから離れようともがく。
「バカね!。まだ分からないの!。このクソガキがっ!。」
『…その…ヤンキー..気質..卒業しろ…』
な…..まっ!怒。
空いた口が塞がらないわ!。
…コココ…コココーーーーーーーーゴゴゴ…
ミラージュが旋回して戻って来る。
「ピート!もういいわよ!逆効果よ!ガブリエルが持たない!。」
『…fv116…攻撃を中止せよ…状況が変化した…即時離脱し…安全圏で待機せよ…』
….ゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…ドーーーーーーーーーーーン…
ひっ!。汗
白犬神が撃ち落とした…。
熱線で。
ミラージュfv116を…。
あんな遠距離から。
….BOBAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA….
青犬神が笑っている…。
…ドーーー…ーーーーー…ーーーン…
タイクーダイ2号が白犬神を牽制してる。
黒輝線を白犬神に命中させた。
彼方でよろける200mの巨体。
まるで超高層ビル。
眩しい…。
….ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
青犬神が熱線を撃つ。
ウリエルの屍を越えて。
ガブリエル!。汗
…ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…
ガブリエルがギリギリでシールドを展開…。
ガブリエルの背中で、熱線が炸裂した。
シールドに干渉して界面爆発を起こした。
….ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
ガブリエルの反撃。
…ッッ…
….ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…
青犬神の頭部で炸裂する。
やはり威力は桁違い。
青犬神がよろめく。
….ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
….ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
….ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
….ゴゴゴゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
ウィルハたちがシュープリーム光線を立て続けに連射する。
さっきの倍は撃ってる…。
無茶なのが分かる。
ヒィィっ!。汗
腕が溶けてる?。
自分の腕が?。
大丈夫なの!?あのウィルハたちは!。汗。
ミカエル!。
……zuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu…..
はっ!?。汗
ここはどこ?!。
突然、無限の白い空間に。
ボルボーレは!?。
犬神は!?。
ペネループは!?。
何もいない。誰もいない。
音すらしない静かな空間。
果てが見えない。
いるのはアタシとミカエルだけ。
白い霧が立っている。
アタシもミカエルも宙に浮いている。
《…ドリスデン…》
はっ!?。ミカエルの思念が…。
ミカエルの思念。
理解が追いつかない。
「ここはどこ?。」
《…ココハアクウカン
ワレワレハ
ワレワレノレイリョクニヨリ
ワズカナアイダ
アクウカンヲコウセイスルコトガデキル…》
「亜空間?。ここはあなたが作った空間だと?。」
《…ソウダ
ワレワレハトキヲトメルコトガデキル…》
「時間を止めることが出来るですって!?。汗」
《…ソウダ…》
「それならボルボーレを…。」
《…ナニモデキナイ…》
「そんなはずは…何か方法があるでしょう?。」
《…ワタシタチノガトメルコトガデキルジカンハ
コノワズカナジカンノミ
ザンネンダガ
ボルボーレニタイショスルスベハナイ
ナンドモワラワレハタメシタ
ボルボーレハワタシノレベルヲ
ハルカニコエルソンザイ…》
「何度も….。ボルボーレはやはり…。」
《…アマリジカンガナイ
ツタエテオカネバナラヌコトガアル
ドウカキイテナカマニツタエテホシイ…》
「伝えておかなければならないこと?。」
《…ソウダ
サイゴマデキイテホシイ
ワタシタチハ
アンドロメダギンガ
RX-78セイウンカラキタ
ワタシタチハコノニクタイニヤドッテイル
キミタチニンゲントオナジダ
コノニクタイハ
コノホシデノ
セントウヨウノブソウニスギナイ
コノホシデ
コノニクタイヲヌグコトハ
ソノママタマシイノショウメツヲイミスル
フメツボゾンノホウソクガ
コノホシデハテキヨウサレナイカラダ
ユエニカコニハ
コノスーツカラヌケラレズ
ゾアーグノタメニハタラクタメノ
ロウドウリョクニカエラレタノダ…》
「犬神のために働く労働力…。」
《…ルシフェルハ
ワタシヲリョウガスルセンシダッタ
オトウトルシフェルハ
コノワクセイトリスタンノ
カイブツヲタオシテキタユウシャダ
キミタチハミタダロウ…》
「見た?。ルシフェル?。あなたの弟?。アタシたちが?。一体どこで?。」
《…エイゾウデ…》
「映像で?。一体いつ…。」
《…アレハワタシタチガ
キミタチニインスピレーションヲアタエ
ツクラセタモノダ…》
「作らせた映像…ウィルハがアタシたちに?。」
《…ソウダ
アノチイサナセンシハ
リカイシテイル…》
「小さな戦士….あの…はっ!?汗…トルカカ!?汗。」
《…ルシフェルハ
コノホシトリスタンニスムアクマ
アマトヲホロボスタメニコウリンシタ…》
「アマト!?。アマトを滅ぼすために!?。アマトとは一体何者!?。汗」
《…コレハワタシタチトチガウソース
ツマリオオイナルカミソラトト
ワタシタチガカワシタケイヤクダッタ…》
「待って!。確認をさせて!?。意味が分からないわ!。」
《…シカシルシフェルハ
ワタシタチヲウラギッタ…》
「ルシフェルが裏切った!?汗」
《…アマトノシュゴシャニナッテシマッタ…》
私の質問に答えるヒマは無いようね…。
《…アマトノセイネンノ
シヲオソレヌリタトギセイノ
ソノウツクシイココロニ
アワレミカラソレガソンケイニカワリ
ヤガテココロヲウバワレテシマッタノダ
ルシフェルハ
ワタシタチノオクリコム
アラユルチョウセイブツヘイキヲ
スベテタオシテシマッタ
コレハ
オオイナルカミソラトヲ
ゲキドサセテシマッタ…》
《…キミタチトワタシタチノウチュウニハ
ゼッタイテキナホウソクガアル
シンカノトジョウニアル
ホカノセイメイタイノシンカニ
カンショウシテハナラナイトイウ…》
《…ルシフェルハ
ソノオキテヲヤブリ
オオイナルカミトノケイヤクヲホゴニシタ…》
《…ソレカラワタシタチウィルハハ
オオイナルチカラヲウシナイ
レイカクモサゲラレテシマッタ
ワタシタチハゾアーグヤボルボーレニ
カキュウシントノフモウナタタカイヲ
エイエンニツヅケルソンザイニナリサガッタ…》
《…フタタビコノホシノモノガタリニオイテ
ワタシタチハアナタガタアマトト
フタタビデアウダロウ
ヒトツダケワスレナイデホシイ
ソラトハテキデハナイ
アマトモソラトモモトハオナジモノ…》
「アマトもソラトと同じ!?汗。」
……zuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu…..
..ブゥゥワアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーー…
…バッスウゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーン…
が、が、ガブリエルが首を刎ね飛ばされた!。
あ…あぁ…。
ラファエルの胸にも、青犬神の笏が突き刺さってる。
ガブリエルを庇おうとしたラファエル…。
ラファエルの胸からも大量の体液が。
く、く、く、く、首を刎ねる何て…。
な、何てことすんのよ!?。汗
「このクソ犬!。アタシたちのウィルハに、あんた、あんた!何ぁんてことすんのよーーーーー!。怒。ぞ、ぞ、青犬神!ゴオルラアアアアアアアアアァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーー!。」
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クヌン : ゾーグ平原のみに生える樹木。枯れると黄金の粉末化する。粒子化するとアルマダイや電磁波を反射する。条件によりゾルクヌート(ゾーグのマジックミラー地帯)を構成する。




