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妖少女  作者: 龍華ぷろじぇくと
第八章 居場所を捨てた妖少女
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居場所を捨てた妖少女・プロローグ

 女は決意した。


 もう、沈んではいられないと。


 女は決意した。


 やるべき時は今なのだと。


 女は苦悩した。


 己のせいで親しき者が死んだ、


 自ら犯した過ちを悔やむ。


 あの時、私が撃たなければ、


 私が足枷になったばかりに……


 だから、静かに決意する。


 自分に力はないけれど、


 闘う能力なんて皆無だけれど、


 彼女だけは救うのだ。


 彼の為にも、彼女の為にも、


 せめて誰かへの罪滅ぼしに、


 女はやらねばならぬのだ。


 やらなければ、彼女も失ってしまうから……


 女を縛るものは既に亡い。


 帰る者は帰らぬと知れた。


 居場所を守る意味など失せた。


 ならば、その居場所に意味はない。


 ならば、その存在に意味はない。


 ならば、その命を――彼女の為に。

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