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(重い……)
技術も何もあったものじゃない、ただのその腕力を押し付けてくるような、そんな無茶な攻撃。ただただその力を叩きつけて振り上げてくる力の暴力。そんな攻撃にさらされながら、自分は背後の仲間たちを見やる。
わずかに口角が上がる。どうやら皆無事に離れられたようだ。まだ視界にははいってる。でもどうやらもう向こうには攻撃は行ってないようだ。
「やっぱりな」
そう思った。やはりここにいる月人はこの場所だから、その力を100%発揮できたんだろう。特に射撃をしてる遠距離型の月人達。やつらこそここだからこそ、うまく使える……奴らだった。事実、その攻撃は今やすべて、自分に向かってきてる。
「うおおおおおおおおおお!」
俺は耐える。耐える……耐える……耐える……耐える。眼の前の両手が武器で大きな月人。更に取り付いてこようとしてくる普通の月人達。さらには他に狙う奴らがいくなったからだろう。すべての銃口がこっちに向いてる。
圧倒的な物量差。いつもはだいたいプレイヤー側のほうが敵よりも人数が多い。一体のモンスターにパーティーで挑む……それが普通だ。けど、今は違う。両手以上の敵の数。それの攻撃がすべて、自分自身に向かってる。
こんな攻撃の波状攻撃……それか絨毯爆撃とも言える攻撃の連鎖。これを耐えることは普通はできない。いや、自分でもきつい。まともに耐えれるわけない。両手が武器の月人からはの重い攻撃を一つの盾で防ぎ、もう一つの盾でほか全てを請け負う。2つの盾は赤と青に光ってる。そしてそれは敵の攻撃が激しくなるほどに光も強くなってる。けどまだだ。
なんとか耐えろ……もう少し……盾の裏に仕込んでた回復薬を腕の角度でうまく割って利用する。それによってすごい勢いで減る体力を回復させる。でもこれでしのげるのはせいぜい2回までだろう。だって細かに一本一本使うなんてできない。なにせ両手は盾に使ってる。それでもなんとか工夫で裏の回復薬を割れるから2回はなんとかなるけど、その2回で回復薬はすべて使うことになる。だからなるべくギリギリまで粘る。
死の一歩手前。それまで粘って使う。それが一番効率がいい。けど実際はHPが赤色になると、動きが極端に悪くなる。だからギリギリまで粘るのはリスクが高すぎた。せいぜい赤色に入る手前……それが一番リスクがないタイミングだろう。
実際それで使った。そしてもうさっきので2回目だ。でも……ようやくだ。耐えた回があった。俺は盾役だが、盾役には盾役の戦い方がある。いつだってパーティーを組めるとは限らない。だからこそ、救済の意味のスキル。
耐えて、耐えて耐えたその先に……このスキルは発動できる。それは『我慢』––だ。受けたダメージを倍増させて周囲に跳ね返すというスキルだ。今ここに、我慢を解放する!




