217
「はああああああああああああああ!」
「やああああああああああああああ!」
「うおらあああああああああああああ!!」
「「「ぜえああああああああああああああああああ!!!」」」
咆哮がつづげざまに連なっていく。そしてそれと共に、再びこの建物が大きく揺らいだ。もしかしたら世界樹まで? とか思ったが、さすがにそれはないだろう。だって世界樹はこの星を飛び出して宇宙にまで突き出てる超巨大な木だ。スケール化感が全く違うといっていい。
そんな世界樹をこの程度の衝撃では揺らすなんてことできないだろう。けど……月人を消し飛ばして、そして天井にある複数の提灯を壊すのには十分な衝撃だった。
「やったか?」
もうもうと立ちこめる粉塵。攻撃の余波によってそれらが立ち込めて視界が極めて悪い。でも確実に壊せたはずだ。これで復活しなかったらいいんだけど……そんな事を思ってると、天井に淡い光が見えた。さっきと同じ光だ。世界樹のエネルギーが供給されようとしてる。
「だめか?」
そう思った。この光がやってきたってことは、そういう事じゃないか? でも……なんかさっきとは違う?
パッパッパッ――
そんな風にいくつか点滅を繰り返しだした。どういうことだ? さっきはこんなことは起きなかったと思う。なんかゆっくりと浸透していく? みたいになってて、そして徐々にその光が強くなってたはずだ。
少なくともこんな消えては光って、消えては光って……を繰り返したりなんてしなかった。なにか違う。その原因はやっぱり……提灯を順番通りに壊せたからか? それしか考えられないが。だってこっちの起こした変化……それはそれしかないからだ。
俺たちは天井に集中してた。粉塵のせいで視界は悪いが徐々にみえてきてる。それにこの点滅も目を覆うほどの光じゃない。まぶしいことに変わりはないが、目を細めれば大丈夫なくらいだ。
でもその時だった。
「ぎええええぇぇぇぇぇえええええええ!?」
そんな声が聞こえたと思った。思わず全員がその方向をみただろう。それは入口のほう。ここにつながる通路の一つ。そこには説明したように罠として、通路から入ってきたやつに反応するような小型の月人の口があった。
そうそれが奇声をはっしてた。そしてそれは一体じゃない。この部屋から続いてる通路のすべてに設置してある同じ罠から奇声が発せられてた。




