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騎士ホルスタイン  作者: コジュ
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リサからの手紙

モーくんさんへ


モーくんさんが地下で眠ってからもう2ヶ月も経ちました。モーくんさんが起きたとき、それまでのみんなの様子がわかるように定期的にお手紙を書くことにします。お手紙と言っても、モーくんさんは後から一気に読むことになりますが、それでも文字にしておけば忘れずに伝えられますからね。


まずはなにから書きましょうか、やはりナコちゃんのことが気になりますよね。


 ナコちゃんはこの二ヶ月、モーくんさんの術を解くために本当に頑張っていますよ。


 近場で手がかりが見つかりそうなところには、最初の一週間で行き尽くしてしまったので、それからは他国に行くようになりました。しかし他国には危険も多いので、私とアドラさん、それにマーくんがついていくことになったんです。私とアドラさんはタンポッポの仲間ですから当然ですが、マーくんが来てくれたのは、帝国騎士団の管理下でナコちゃんを守れなかったことのお詫びだそうです。

 でも、私はそれはマーくんのおためごかしだと思うんです。だって帝国騎士団からはモーくんさんに誰も近づかないように見張ってもらったり、術の解明のための研究をしてもらったりしているんですよ。だからもうとっくにそのお詫びはしてもらっていると思うんです。それに、マーくんが合流するときにアリスちゃんが「隊長しっかり気持ちを伝えるんですよ」って耳打ちしていたんですよね。そこから私は感づいちゃったんです。きっとマーくんはアドラさんと冒険したかったんだろうなって。アドラさんも以前みたいな豪快な戦い方になって、日を増すごとに研ぎ澄まされていますし、やっぱりマーくんはアドラさんに憧れていたんですね。


そうそう、フーシ君は世界中あちこちを回っているそうです。なんでもお母さまに教わったサーカス芸で人を笑わせたいのだとか。急な話でしたので驚きましたが、なんだかとっても生き生きしているんですよね、彼。それに世界で活動する中で、ナコちゃんが手がかりにできそうな情報を集めてくれているんです。思ったよりも早くモーくんさんが起きるときが来そうですね。


もちろん、みんなモーくんさんのためだけに活動しているわけじゃありませんよ。ナコちゃんも日々新しい世界を見れる冒険にワクワクしているみたいですし、実戦の中で魔法も少しずつ着実に成長していますから。だから、モーくんさんは何も気にしないで戻ってきてくださいね。


本当はナコちゃんがこのお手紙を書く予定だったのですが、あの子書いたそばから「なんか違う」って言って紙を燃やしてしまうんですよね。ナコちゃんには私がたまに読み書きを教えているので、もう手紙を書くくらいの力はあるんですが。きっと、文字でモーくんさんになにか伝えるのが照れくさいんでしょうね。でも、ナコちゃんはモーくんさんと早く会えるように一生懸命頑張っているんです。モーくんさんがこれを読んでいる時、もしかしたらナコちゃんは照れくさいばっかりに素っ気ない態度をとっているかもしれませんが、彼女があなたを思っていた気持ちを受け止めてあげてくださいね。


今回はこんなところでしょうか、私もこれから魔術の研究の方も少しやってみようかと思っています。早くまたみんなで会える時が来るといいなあ


リサより

とりあえずここまでで一区切りとします。続きを書くかどうかはわかりません。ここまで読んでくださった方がいるのかわかりませんが、もしいるならばありがとうございました。

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