83 役者は揃う
最近は忙しいなぁ…( ´_ゝ`)
ダッダッダッダッ…タッ…
「おっと…上りきったな!ここがてっぺんのはずなんだが…」
「見たところ…出口らしいものがないのね…」
あれから…俺とティナは長い階段を無事に上りきり、この監獄の出口を探してみるわけだが…
妙に薄暗いとこだな!ここは!
変なギミックもなさそうだし…危険なとこじゃなさそうなんだが…。まさか…道を間違えたとか?出口へのルートは別にあったりして…。
「うーむ…参ったな…。ここがどこかハッキリさせたかったんだが…」
「さすがに…ここで行き止まり…なんて困るのね…!」
「とりあえず…追手が来る前に調べてみるぞ!」
「わかったのね!」
とにかく…俺たちはここがどういうとこなのか…それを把握するべく辺りをうろうろしてみることに…。
どうやら…ここはヤバいとこでもないのは明らか…。一応…そこら辺の壁を叩いてみたりしたが、なんの変化もなし。
うーむ…さっぱりわからんなぁ…。
「おーい…ティナ…!なんかわかったかぁ?」
特に収穫無しの俺は、頼りの魔法少女に尋ねてみることに…。
「…ちょっと待ってなのね!少し…この床が気になるのね!」
「ほぉん?床?」
「どうもこの部屋の床全体に…変な魔方陣が描かれているのね!」
ほぅ?それは気になる…。暗くてわかんなかったが、そんなもんがあったのか…。
「ちょいと俺にも見せてくれ!」
タッタッタッタッ…
俺は薄暗い中…ティナの元まで近づくことに…。
ほうほう…確かに…妙な模様が床一面に浮かんでるなぁ…。結構なでかさだ…。
ペタんと床に膝をつきながら、魔方陣とにらめっこしているティナ…。妙におかしな構図…。
「おーい…なんかわかったか?」
「…」
「…こりゃ相当考えてんな…」
俺の言葉にも気がつかないほど魔方陣が気になるようだ…。この監獄からの脱出と何か関係あればいいんだが…。
なーんて思っていると…
「なるほど…わかったのね!」
サッ…と顔を上げたティナは、何を思い付いたのか…その魔方陣に手を触れると…
パァァァァァァ…
「ん?なにしてんだ?」
妙な光が掌から広がっていく…。これはいったい…
そんな俺の疑問に…さらっと答えるティナ。
「今から脱出の準備をするのね!」
「ほぅっ!?どっ…どーいうことだよ!?」
「この魔方陣は…言うなれば出入口。これを介して外との移動ができるのね!」
「これが…!」
「今は使えないように保護がかけられているのね。とりあえず…ティーが解除するのね!」
なーるほど!それは凄い!魔法少女はなんでもできるな!
よし…これで脱出経路は確保したわけだ…。あとはレイヴォルトと合流できれば…
「…ティナ!あとどんくらいかかりそうだ?」
「…少なくとも…10分くらいかかりそうなのね!」
うーむ…やっぱり…ちと長いな…。それまでに…看守のやつらに追い付かれなきゃいいんだが…
「…よし!ティナは解除に専念してくれ!俺は…とりあえず追手が来るか見張っとくわ!場合によったら…妨害の一つでもしてみるぜ!」
「…無理は禁物なのね!」
「あいよ!」
タッタッタッタッ…
俺はそのままティナに背を向けると…来た道を引き返して、この部屋の入り口付近にて様子を見ることに…。
さすがにすぐ敵が来るとは思えねぇけど…もしかしたら何かしらのアイテムで誤魔化してるかもしんねぇ…。
例えば…透明になるアイテムでこっちに近づいてくる可能性とか…。
…んまぁ…今のところはそんな気配はないんだが…。…いや…心配はそれだけじゃない…。
「それにしても…レイヴォルト…遅いな…」
あと10分ほどで脱出するというリミット…。それにはレイヴォルトの助けもいる。
いくらなんでも…あの魔方陣を信じるには不安しかない…。脱出するにしても…どこに飛ぶかわかんねぇし…。
レイヴォルトはここの脱出について何か知ってるだろうから…まずは意見を聞かねぇと…。
そう思っていると…
「脱獄囚だ!すでに上までいるぞ!」
「捕らえろ!すぐに!」
ダッダッダッダッ…!
うげぇ!?なんか…数人の看守が階段上ってきてやがる!くそ!すでにこっちの動きはバレてんのか!
このままだと…俺もティナも終わりだ!なんとかするしかない!
「…こっちこい!俺が相手だぁ!」
俺は…そのまま複数の看守たちに立ちはだかる…。なにかしらのスキルで一網打尽にできるかは不安だが…策がないわけでもない!
このまま…うまくいけば…
…ゴォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
「「「なっ…うわぁぁぁぁぁ…!!」」」
その時…走る看守達の後方から…青白い炎が吹き出した…。炎は皆を包み込み…そして消えた頃には…
ドサッ…ドサッ…!
「…!…倒れちまった…。死んだ…のか…?」
あれだけ勢いよく上ろうとした看守の男たちが一斉にバッタリ…。ピクリとも動かない…。
おいおい…マジに死んだら気分悪いんだが…。
そんな俺の気持ちをフォローするかのように…そいつは声をかける。
「…大丈夫だ。これも…神獣の力。彼らは気絶してるだけだ」
「…!レイヴォルト!」
「すまない…予定より遅れた…」
看守のやつら…そのさらに後方からレイヴォルトがやってきた…。体には目立った傷はない…。
良かったぜ!これで役者は揃った…!あとは…ここの脱出だけだな!




