登場人物紹介(序)
この物語には、たくさんの人と、人でないものが登場します。ここでは、いま出会ったばかりの顔ぶれだけを紹介します。先の展開に関わることは、何ひとつ書いていません。安心して読み進めてください。各部のはじめに、その時までに登場した顔ぶれを、少しずつ紹介していきます。
橘 真尋
本物と偽物を見分ける鑑定士。映像も声も文章も、本物そっくりに作れてしまう時代に、それが本物かどうかを見極める仕事をしている。人の何倍も慎重で、慎重すぎるほどだ。かつて一度、見誤ったことがある。その日から、騙されることを何より恐れて生きてきた。遅くても、間違えても、真実だけは手放さない。それが、彼女が自分に課したたったひとつの決まりごとだ。
音羽
真尋にある旅を持ちかける人物。かつて世界ではじめての世代のAIを世に送り出し、今はその安全を見守る財団を率いている。物腰はどこまでもおだやかで、慈悲深い。ただ、そのおだやかさの奥に、ときおりひやりとするものがのぞく。彼女がなぜ、この旅を真尋に託そうとするのか。その本当の理由は、まだ誰にも分からない。
これからの旅について
真尋はこれから、長いあいだ眠らされていた、ある存在を目覚めさせることになる。そして古い一台の車に乗り、西を目指して旅に出る。道の途中では、風変わりな道連れが少しずつ増えていく。行く手には、いくつもの怪物が待っている。
けれど、その顔ぶれのことは、また次の部で。




