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ミックスジョブオンライン〜ラノベ作家はネタ集めの為賞金付きVRMMOに不遇職で挑む  作者: モトマル
4月4日②【開拓者】専用クエストと拠点作り

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281.仕様のチェックと住民のコンディション

カリカリ……カッ!

「……ふぅ、とりあえずこれで完成ってことでええかな」


ログアウト前までの出来事を書き記した俺はグイッと背中を伸ばし一息つく。


「でも想像してた通り、D・G・Hは夜にこそ映えるよな。でも……」


美味しいお酒と料理もあらかた平らげた頃、余興としてゲーミング木馬を漕いでライトアップ。その時のみんなの反応にニヤリと笑ったのだが、それと同時にダメな部分も思い出す。


「……アルコール入った状態での木馬はあかんな……。ペダルタイプで揺れはマシかもしれんけど、それでも後半酷い状態やったしな……」


そう。当たり前なのだが、酔っている状態で前後に揺れる木馬を漕ぐのは悪酔いを誘発する危険行為である。それは少量しか呑んでなかったのに悪酔いしてしまった事実からも明らかだ。


「でも酒量を控えても行動によって酔いが回るペースが上がるってのは、ゲームの仕様を知る上では成果ありか?今後も深夜の木馬フィーバーが続くようなら、注意喚起は必要かもしれんな」


そう思いついた俺は、レポートの最後に一文書き加えた。

【陽の月4週目、木の日】【4月4日12:40】


再びログインした俺は、睡眠中に全回復したST・MPを150ポイントずつ畑仕事と電池の充電に使用する。

そして今日の要約新聞書きあげるために作業用のテーブルへと歩いていた時、背後から元気な声が掛かる。


「あっ、ソーイチさん。おはようっす」

「おはよう、セキライ。開門まで時間あるのに早いな」


「初の【開拓者】クエストで1日の予定が読めないっすからね〜。睡眠ボーナスを長くするより小まめに動いて経験値稼ぐ方選んだんすよ。ソーイチさんも同じ考えだから朝イチでログインしたんすよね?」

「いやいや、俺はそこまで考えてインしとる訳ちゃうよ」

「あれ?そうなんっすか?」


「そうそう。俺の場合は要約新聞の納期があるから、それに間に合うようにインしてるだけや」

「なるほど!今日は特に早めに納品しないとですし、大変っすね」

「今日は特にってどういうこと?」


セキライの話に1つ気になる内容が混じっていたので聞き返す。


「えっ、だって今日の依頼って全員参加じゃないっすか。だから今日の露店販売はバイトだけで回す予定なんすけど……もしかして初耳っすか?」

「いやいや、初耳すぎなんやけど!というか、露店販売にバイトを雇ってるのも初めて聞いたわ」


「マジっすか!?ウチの露店って定期的にNPCをアルバイトとして雇ってるんですけど……。毎日要約新聞を店に卸してるソーイチさんならとっくに知ってると思ってたっす」


「うわぁ〜……俺行く時はいつもアマネが対応してたから、ずっと露店に詰めてると思ってたわ。でも、ログアウトの時間とか考えたら他の従業員がいるのは当たり前か」


いくらジョブが【商人】とはいえアマネはプレイヤーだ。クランのためとはいえ、毎日露店に詰めるのは無理なのは当たり前なのに、セキライからの説明を聞くまで想像もしていなかった。


「今回みたいな全員参加のイベントに出るためにも、住民を雇えるシステムがあるなら、そりゃ使うわな。……ん? 待てよ」


俺はふと、ログアウト前にレポートに書き加えた、仕様の考察を思い出した。

飲酒と運動による悪酔い率の上昇。このゲームは、現実の生理現象や行動のフィードバックが予想以上にリアルに反映される。だとしたら……。


「セキライ、その雇ってるバイトって、この町の住人やんな?」

「はい、商人ギルドで募集した短期バイトの住民がメインっすね」


「じゃあバイトの人らに友好度とか、体調の概念って設定されてると思う?」

「友好度は今までの経験から考えてほぼ確定であると思うっすけど、住民の体調っすか?う〜ん……このゲームなら設定してそうっすね」


俺の疑問に少し考えたセキライは、どちらもありそうだと答える。


「古い経営ゲームでも従業員のコンディションとかの要素あるし、リアル風に作っているMJOにも当然搭載されてるわな」

「というか、満腹度実装時に農業ギルドのお姉さんが疲れ切ってたのが、コンディション要素の証明になるんじゃないっすか?」

「ああ〜!あの時のアレンとか、マジでヘロヘロやったもんな」

「それにあの時も……」

「ふむふむ……それもあったな……」


急に思いついた隠し要素の推察だったが、セキライと話しているうちにドンドンと思い当たる節が積み重なってくる。


「これは隠し要素にコンディションはあると断定しても良さそうやな」

「そうっすね。……ところで今のって何かに活かせそうっすか?」


「俺的には隠し要素があるってだけで充分やけど、情報の使い方か……。う〜ん、強いていうなら露店バイトの採用を同じ人に固定した上で、小まめに差し入れしたり体調のケアしたりして、友好度を上げるってのはどうや?仲良くなったからこそ出てくる、情報や依頼ってのは友好度採用系のゲームの王道と思わん?」


「それいいっすね!アマネに掛け合ってみましょうよ」

「やって損することちゃうし、アマネに検証してもらおか」


こうしてアマネの知らないところで、露店のアルバイト枠を用いた実験案が生み出されたのであった。


次回は明日か明後日の午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
NPCもリアルと同じなら、コンディションの良し悪しはあるでしょうね。隠しパラメーター(NPC)が友好度直結はあると思います。たしか冒険者ランクもそんな感じでしたよね?信用度というか。
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