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三章第四話 小さな人間と大きさの苦悩

「ニールの国まで案内してくれよ」

「う……うん」

ニールは乗る気ではなかった。 こんな巨大な生物が自分の国に来たら…… 国がどうなってしまうのか、想像も出来ない。

「じゃ、じゃあ案内するよ。 着いて来て!」

ニールはそう言い歩み始めた。 テクテクテク。 テーブルの上を数ミリずつ進んでいくニールをリックが見つめる。 いつ一歩目を踏み出せば良いのだろうか。 と言うより遅過ぎて日が暮れてしまうんじゃないか?


「俺のポケットに入るか?」


数センチ進んだニールを指先で覆うようにつまみ上げて、左の手のひらに乗せた。 黒真珠を入れる為に作った小さなポケット。 これならニールにぴったりだ。 左手をエレベーターのようにゆっくりとポケットまで引き上げる。

「うわぁ!」

ニールにとっては早かったようだ。 手のひらの上でよろけて四つん這いになってポケットに着くまで耐えていた。

思った通り。 ニールはポケットにぴったりだ。 体をすっぽりと入れ、顔だけぴょこんと出した。


「……う……た……たかい…………」

人間で言えば約100mの建物から景色を見ているようなものだ。

「巨人はこんな高いところから見ているんだね……う!」

「どうした?」

「臭い! うえぇ!……」

リックの胸から数ミリしか離れていない所でニオイを嗅ぐ。まさに目と鼻の先からニオイが発している。 そんなニールにとってリックのニオイは強烈だった。 胸から放たれるリックの体臭。 服に染み付いたニオイ。 手に乗った時にもリックの手のニオイを感じてはいたが、ここまでとは…… しかし、こればかりはどうしようもない。

「ううん。 大丈夫……」


「じゃあ、進むぞ。 こっちだったかな」

リックはさっそく足を上げ始めた。


ズシーン…ズシーン…

「〜〜〜〜〜〜!!! ストップ!!!ストップ!!!!!」

「どうした?」

「おおおおおおおろおろおろして!」

ニールはパニックを起こしていた。 人間は歩く時、体が上下に動く。 足を上げつつ体を浮かせ、足を下げるとともに体が下がる。 ニール自身の身長を超える上下運動が1秒間に何度も…… さらに追い打ちをかけるように、足を地面に着いた時にリックの体に衝撃が伝わる。 リックにとっては普通の事だが、ニールの身体は壊れてしまいそうだった。


「ハァハァハァ……」

テーブルの上で四つん這いになるニール。 体の大きさが違うとこんなに大変なのか。 そう思うリックだった。 これから味わう苦労も知らずに…………

台風の影響が凄いですね


私も今日は休みでした

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