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目立たないということ 1

「別に。なんでもいいだろ。暇だったんだ」


「あ……そ、そうなんだ。暇……ね」


 少しなぜか残念そうな顔をしながら犬井は頷いた。


 一体コイツはどういう答えを期待していたのだろうか。


「……ふぅ。ごちそうさま」


 そうこうしているうちになんとか犬井の弁当を完全に食いきることが出来た。


「あ……全部食べてくれたんだ」


「そりゃあ、腹が減っていたからな」


 満足そうな笑顔の犬井。まったく以て、面倒なことこの上ない。


「じゃあ、授業が始まるから帰った方がいいな」


「あ……うん。そうだね」


 俺と犬井は校舎裏から出て、そのまま二人で教室に帰った。




 そして、放課後。


「逢沢君!」


 呼んできたのはまたもや犬井だった。俺は小さく溜息をついてしまった。


「なんだ? 犬井」


「あ……一緒に帰ろうよ? ね?」


 はにかみながら犬井はそう言った。


 俺としては、正直あまり乗り気ではなかった。


 理由はまず、犬井と帰ると、喋らなければいけないからだ。


 栄介と帰る場合、栄介が一方的に喋ってくれるので俺はそれに対して適当に相槌を打っておけばいい。


 しかし、犬井との帰り道は、犬井が俺に答えを求めてくることがある。だから、俺はそれが面倒で仕方ない。


 それに元いじめられっ子の女の子と一緒に帰るというのは、なんとも目立つ行為であることこの上ない。


「あー……ちょっと待ってくれ」


 だから、俺はなんとかしてそれに抗おうとする。立ち上がってそのまま栄介のほうへ向かう。

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