白凪 茉莉
神崎 愛海(かんざき なるみ)…異能者の金髪少女
白凪 茉莉(しらなぎ まつり)…柊の知り合いの少年
―あなたは、海のように多くの人に愛されるために愛海とつけられたのよ―
昔の話を思い出していた。
まだ、【ここ】に来て、間もない時、誰かにそう伝えられたのを覚えている。唯一の気の許せる幼なじみもここで出会った。
あたしは、引っ込み思案な性格で、いつも輪の中に入るのが苦手だった…そんな時あたしの手を引っ張ってくれたのが、―――だった!!!
あの日、降りしきる雨の中、あたしだけが立ちすくしていた…
周りには、多くの人が、血を流して、倒れていて、地獄絵図のような光景が広がっていた。―――も血を流していて、あたしは、涙を流しながら、抱きしめていた。
「そんな顔をするな…また…逢える…」
そう言って、あたしの腕の中で、冷たくなっていく身体を強く抱きしめ、声にならないくらい泣き叫んだ!!!
ハッと我に返ると、目の前に、白凪 茉莉がいた。不思議そうな顔で、愛海を見つめている。彼と握手をして、それから昔のことを思い出していたようだった。
コホンと咳払いをして、気持ちを整える愛海。
「あなたが、彼女の言っていた知り合いなのよね?」
愛海の言葉に、白凪は、笑って答えた。
「その通りだよ。水蓮に愛海ちゃんを連れてくるように指示したのと、後、気づいていないかもしれないけど、学校で、【話しかけた】のも僕だよ。愛海ちゃんのこと【知っている】からね」
学校で、男の声が頭の中をよぎったのを思い出した。なるほどと納得する愛海。
「大体、理解したわ。後、ちゃん付けはやめて。馴れ馴れしいから」
「可愛いと思うけどなー僕は、もっと愛海ちゃんのこと知りたいと思ってるのに…まあ、ツンツンしてる愛海ちゃんも可愛いけどね~!!!」
よしてほしいって言ってるのに、聞いていないのか彼の態度に呆れてしまう愛海。
「申し訳ないけど、あたしはあなたのこと苦手だわ。そういうタイプは、本当の事言ってるのかどうか分からないし、その場のノリで好きとか言いそうだしね」
異能のこともでまかせで言っているんだろうと思い、白凪に、自分の正直な気持ちを伝えると、「柏崎 海未」白凪がある名前を口にした。
その名を聞いて、愛海は驚きを隠せない表情になる!!!
「この名前に、聞き覚えはあるんじゃないかな??【唯一の幼なじみ】なんだっけ?(笑)」
「な、何で知っているのよ?誰にも言ってないのに…あなた、一体―」
「さっき、言ったろ?僕は、愛海ちゃんのこと【知っている】ってさ(笑)」
愛海の問いかけに、白凪は、笑いながらそう答えた!!!




