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第23話 パンを作りました

 私が働き初めて1月が経ちました。仕事にも慣れてきてフレアさんのお母さんも徐々に回復に向かっているようです。


「いやー、アリスのおかげでほんと助かってるよ!」

「ありがとうございます!」


「お客さんからの評判もいいし、そろそろパン作りも覚えてみるかい?」

「いいんですか?」


「あぁ!両親もそろそろ自力で歩ける様になってきたからね。時間が出来てきたから教えてあげるわ。」

「あ、ありがとうございます!」


 私もまだ学ぶ事が沢山あるようです。そして何かを学ぶ事はできる事が増えるのは嬉しい事です!



 それからお店が終わった後にパン作りを教えて貰うことになりました。


「じゃあ始めようか!」

「はい!よろしくお願いします!」


 まずは使用する台を消毒しました。そして揃える物は……


「今回は簡単なパンを作るから強力粉とお湯、砂糖、塩、ドライイーストね。本来はバターや牛乳を使うけど今回は簡単で売るものじゃないからこれでいくわよ。」

「分かりました。」


 まずは一歩ずつです。本格的になるのはいつになるのか分かりませんが……焦ってはなりません。


「じゃあまずはボウルの中に強力粉と塩、砂糖、ドライイーストを入れて。」

「はい!」


「全部入れたわね。じゃあお湯を最後に入れてこねて。」

「はい!」


 私は言われた通りにボウルに入った物を混ぜていきました。すると、段々と塊になっていき大きい塊になりました。


「うん、じゃあボウルから出してツルツルになるまでこねてちょうだい。」

「はい!」


 そうして言われた通りにやるとオーブンに入れます。そこからは一次発酵をします。そうして一時発酵後にガス抜きをしました。


「ここまでは順調ね。」

「そうなんですか?」


「ふふふ。私なんてなかなか発酵しなくてガス抜きも失敗して2時発酵できなかったんだから。それに比べたら順調よ。」

「だとしたら……フレアさんの教え方が良いのだと思います!」


「あはは!嬉しい事言ってくれるわね!」

「い、痛いです……」


 頭を思いっきり撫で回された為に少し痛い思いをしましたがなんとか2時発酵が終わりました。


「じゃあもう1回こねなおして、そしたら焼成に入るわよ。」

「はい!」


 ふと、窓を見ると辺りは少し暗くなっていました……そして見覚えのある顔が……


「レミ……?」

「ん?おやおや、お迎えかい?」


 なんと店の前でレミが待っていたのです。私はお店を出てレミを呼びます。


「ど、どうしたんですか⁉︎」

「えっ?だって……なかなか帰って来ないから何かあったのかと思って……」


「そ、そうですよね。こんなに暗くなるまで帰らなかった事ないですもんね。ごめんなさい。」


「まぁまぁレミも中入んなよ。今アリスが初めてパンを作ってるからさ。一番最初に試食してやんなよ。」

「え?いいの?」


 フレアさんとレミで話を進めていますが、私が待ったをかけました。


「ま、待ってください!私初めて焼くんですよ?美味しいかどうかも分からないのにレミにいきなり食べてもらうなんて……」

「えっ?大丈夫だよ。だってアリスが作ったんでしょ?なら大丈夫だよ!」


 根拠のない信頼は時として人を恐怖に落とす事を今日初めて知りました。そうこうしてる内にパンは焼き上がりました。そして何故かレミはミルクを用意していました。確かにパンと合いますが、どこから持って来たのでしょうか……


「あの、レミ……その牛乳は?」

「ん?貰った!フレアに!」


「良いんですか?」

「良いわよ。アリスの給料から引いとくから。」


「それなら良かったです。」

「ちょっと、そこはツッコミなさいよ!何で勝手に引くんですか!とかさ!冗談よ。私の奢りだからアリスも飲みなさい!」


 なぜか怒られましたが……頂きます。


「ありがとうございます。頂きます。」


 そうして待っているとパンの焼ける良い匂いがしてきました。


「焼き上がってきたわね。この匂いならたぶん大丈夫よ!」

「分かるんですか?」


「分かるも何も、毎日嗅いでるからね。自然と分かってくるのさ。」

「やっぱり凄いですね。私もわかる様になれるかしら……」


「それは、アリスの努力次第ね。さぁ、焼き上がったわよ。試食してみて。」


 釜からパンを取り出すとそこには綺麗に色づいたパンが出来ていました。


「おおー!美味しそう!いただき……」

「レミ、待ちなさい。」


「ふぇ?」


 フレアさんは手を伸ばしたレミを制止しました。何故かなと思っていると次の言葉に納得しました。


「最初はアリスが食べないと。初めて作ったんだからね。」

「あ、それもそうだね!アリス!早く早く!」


 レミさんも早く食べたいようなので私は出来立てのパンを手に取り一口食べます。


「お、美味しいです……」


 私のその一言に2人はパァッと明るい表情になりました。


「じゃあいただきまぁーす!」


 そしてレミが一口パンを食べました。


「美味しい〜!やっぱりフレアのいう通り大丈夫だったじゃん!」


 そうして食べ進めるレミと並んでフレアさんも一口食べました。


「うん!上出来よ!明日からもどんどん教えて行くからね!」

「はい!よろしくお願いします!」


 恐らくですが、これまで褒められた中で1番嬉しかったと思います。私たちは残ったパンを持ち帰ります。私は今日また1つ成長したのでした。

 ここまで読んて頂きありがとうございました。


そして申し訳ございませんがしばらく休載します。楽しみにしている方には大変申し訳ないのですがストックがなくなりました。またストックが溜まり次第再開しますのでまたよろしくお願いします!


 なお、pixivでも百合小説を投稿しはじめました。タイトルは「嫌いな友達を好きになるまで……」です。

こちらもよろしくお願いします!

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