美少女の膝の上で昇天したまた
体の複数箇所に痛みを感じながら、俺は意識を取り戻した。
「う、う~ん…」
「あ!! 意識…戻りましたか?」
すごく近いところで少女の声が聞こえた。
何事かと思いゆっくり目を開けると、目の前に俺の顔を見つめる少女の顔があった。
「うわッ近ッはあ!?」
驚きのあまり飛び上がりそうな俺を少女はそっと抑えて、仰向けに寝かせた。
起きた瞬間は気づかなかったが後頭部に感じるこの柔らかくてあったかいものはまさかッ!?
「まだ動いてはダメです。もう少し…ここままじっとしていてください」
そう言って少女が微笑む。
その顔を見た俺のハートは見事なまでに撃ち抜かれてしまった。
激しい動悸とともに体が熱くなるのを感じた。
か、かかか…可愛すぎるううううううう!!
何この可愛い子!!!
微笑んだ顔とかマジ天使だし頭の狐耳はメッチャパタパタ動いてて愛らしいし…完璧かこの子は!!
しかもこの状況…この後頭部に感じる感触………まさか!!
Japanese“ひざまくら”!!!!
俺は今こんな可愛い子に “膝枕” をしてもらっているのか!!?
だとしたらヤバイよ…興奮のあまり脳細胞爆発しちゃうよ。
死ぬ…萌え死んじゃうううう!!
「あら…どうしたんですか急に顔を真っ赤にして。ひょっとしてまだ体調が優れないのですか?」
「ああいや…これはそのッ!!」
思わずあたふたと慌ててしまう俺…
そんな俺に少女は顔を近づけてきてゼロ距離まで縮まり、少女のおでこが俺のおでこと重なる形になった。
ち、ちちちちち…近いよ天使様ァァァァァああ!!
「うーん…熱はないみたいですけど………て、大丈夫ですかお兄さん…鼻血!! 鼻血が!!」
「ほえ?」
気付いた時には遅かった。
興奮のせいかどうかは定かではないが、大量の鼻血がとめどなく溢れでて視界が暗くなっていく。
「お、おにいさーーーん!!」
ブシュアアアアアアアア!!
「わ、我が生涯…一片の悔い…無し………ガクッ」
そんな捨てセリフを残した俺は、大量の鼻血の噴水を作り上げたところでまた意識を失った。




