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Dream World!  作者: //07//
1/4

一話:いつも通りの朝

 それは、俺が中学生のころのことだった。

厳密に言えば、中学生二年生の秋だった。

両親が、消えた。

突然に。

どこに行ったかもてんで検討のつかない状態だった。もちろん警察だって役にはたたない。

そして両親は見つからなかった…。

今は親の残したお金と親戚からの支援をうけ、なんとか一人で暮らしている。

果たして俺の両親はどうなったのだろうか…。


   ―――



チチチ...

…朝か。起きよう。

「今日の朝食は…何にするか…。」

ベッドから立ち上がった俺…神柳雄介は、おもむろに冷蔵庫を開けた。

しかし、その冷蔵庫の中には…

「ぅげ。」

何にも入ってはいなかった。

「そっか…。今月はわりとピンチだったかんな…。」

困ったな…何もないとは…

「しゃーない。行きのコンビニとかで買うか。とりあえずは着替えよう。」

そういってパジャマTシャツを脱いだ瞬間だった。

ピンポーン

呼び鈴の音がした。着替えていたせいで俺は手を離せない状況にあったため、そのまま立ち尽くしていた。

呼び鈴がなって30秒ほど経った。

ガチャン

鍵が開いた。

「………」

「ぇ………」

開かれたドアには、目をパチクリとさせる制服姿の女の子がいた。彼女は、

「おま…「にゃぁーーーーー!」…ろ」

大絶叫。

「何だってんだ!?急に叫んで!」

「だって…ゆうくん…上着てない…。」

「そりゃ着替え中だからだよ!」

「私に…何する気…?」

「何にもしねぇよ!」

「えっちぃのはお断りです!」

「スルーすんなよ!こっちの話をまずは聞けぇい!」

「…はい。聞きましょう。」

そう言って彼女は正座する。

「なして正座をする?」

「いや、どの様な口説き方で私を落とすのかを…「アッホかお前は!」…ごめんなさい。」

「…はぁ。とりあえず外に出ていてくれ。着がえるから。」

「了承ー。」


はぁ…桜は相変わらずだ。3歳頃からの長いつきあいだが、あの性格は全く変わっちゃいない。とりあえず今はさっさと着替えよう。



   ―――



「待たせたな。桜。」

「待ちくたびれた。ところでさ、ゆうくん。」

「なんだ?」

「朝ご飯をこしらえてやろうと思ったのですが…米もパンもないし、冷蔵庫も空っぽです。」

「知ってるさ。確か今日親族から小遣いもらうだろうから、それまでの我慢だな。」

「ふーーん…あっ。」

棚を漁っていた桜は声をあげた。

「どうした。桜?」

「食べ物があった。」

「マジ!?」

つい先ほどまで朝食がないことに絶望感を覚えていた俺の口内からは唾液が滲み出た。

「賞味期限もオッケーだよ!」

「マッジィ!?きゃっほーい!」

「キャラ変わってるよ?」

「あぁ、すまん。で、何があったんだ?」

「えとね…紅生姜。」

「はい?」

「賞味期限ギリの紅生姜。」

「紅生姜オンリーで俺に食えと!?」

「食えとは言わないけど…これしかないよ?」

その言葉に俺の心は再び絶望感でいっぱいになった。

そして…

「いただきます。」

食べた。

………………

「………酸っぱ!しょっぱ!無理だわこれ!」

「馬鹿だねぇ。」

「うっせぇやい。とりあえず学校行くぞ。遅刻しちまう。」

「りょーしょー。」



   ―――


俺と桜は夏の終わりの照りつける様な日光の中歩いてる。

「残暑だねぇ。」

「そうだなぁ。」

「熱いねぇ。」

「熱いなぁ。」

「……………」

「……………」

「ゆうくんゆうくん?」

「なんでしょ桜さん?」「もう二学期だねぇ。」

「そうだなぁ…。」



   ―――


何とか校門にはたどり着いた。

が…

コォォーーン

予鈴は鳴ってしまった。

「しまった!急ぐぞ桜!」

「うん!」

何とか本鈴には間に合った。俺と桜はそれぞれ席につこうとしたが、殺気を感じた俺は足を止めた。

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