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第二十二章 この子の名前は・・・・・・

遂に最後の物語となります。どうぞ最後まで楽しんでお読みください!

「あなたは子供のようですね」


シトリンは、膝の上に頭を乗せてこちらを見つめるグラナイトを撫でる。


「そうですか、お母さま?」


グラナイトは子供のように甘えている。まるで拠点で暮らしていた時のようだ。


「ふふっ。初めてお会いした時は、もっと大人っぽかったと思ったのですがね」


「今だって大人だ。こんなにも美しい男は国中どこを探したっていないんだからな」


「では国の外を探してみるとしましょうか」


「待て、それは反則だ!」


「ふふふっ、冗談ですよ」



簡単な言葉を交わしながら、こうしてゆっくりと過ごせるのはいつぶりだろうか。



「シトリン」


「何です?」


「・・・・・・愛している」


「っ・・・・・・・・ふふっ、私もです」


「なんだ、その言い方は!ちゃんと言葉で言ってくれ」


グラナイトは見た目とは裏腹に、子供のようにすぐに拗ねる。


「はいはい、愛していますよ」


その言葉を聞くと、とても嬉しそうに微笑んだ。



「シトリン、今夜だけは甘えてもいいか?」


「何おっしゃっているんです?いつも甘えているではありませんか」


「まあ、そうなのだが」


「ふふふっ、いいですよ。たくさん甘えて下さい」


そう言って両手を広げると、グラナイトが飛び込んできた。



夜が明けるまで、二人の甘い夜は続いた。




「あ、シトリン様!」


「シトリン様がお越しになったぞ!」


そう叫びながらマラカイトの訓練兵はこちらに駆け寄ってくる。



「シトリン様、今日もご指導のほどよろしくお願いします!」



実は第二王子であるベリルがシトリンの剣の腕に惚れこみ、訓練兵たちにその技を教えてほしいと頼み込んだのだ。


もちろんシトリンは承諾した。むしろ光栄に思っている。


式を挙げてから毎日というもの、午前中は彼らの相手をしている。



「それでは行きますよ」



そう剣を振り上げて美しい剣さばきを見せると、彼らは沸き上がった。


その時ベリルが拍手をしながらこちらに歩いてきた。


「やはり何度見ても素晴らしいですね。毎日お忙しいでしょうに、ありがとうございます」


「いいえ、そんなことありませんよ。私の力がみなさんのお役に立てるなら光栄です」


「十分すぎるほど助かっています。おかげで我らは前よりもさらに強くなりました」


「そうですか?それはよかった・・・・・うっ!」


急にシトリンが口元を押さえて座り込んだ。



「どうなさったのですか!」



「いえ、少し気持ちが悪くて・・・・・剣を振り回しすぎたようで・・・・うっ・・・・・・」



ベリルはシトリンの背中をさすりながら、「まさか」と呟いた。



「シトリン様、もしかしたら・・・・・・・・・!」



ベリルはシトリンを連れて部屋に戻ると、医師を連れて来た。

すぐにグラナイトも合流し、共に診断結果を待つ。


初めは真剣な眼差しで脈を診ていた医師は、すぐに顔が明るくなった。



「おめでとうございます!ご懐妊です!」



「か、懐妊・・・・・・?」



シトリンは口を両手で押さえながらグラナイトを見る。


「こ、子供ができたということか?」


「はい、左様でございます!」



その瞬間、二人は抱き合った。



「子供ですってグラナイト様!」


「そうだな、シトリン!名前はどうするのがよいだろうか」


「もう、早いですって!まだ男の子か女の子かも分かっていないのに」


仲睦まじい夫婦を医師とベリルは直視することが出来ずに、目を背けるのであった。




そして時は過ぎ_______




「おい、シトリン!子供が生まれたんだって!?」


「俺たちにも見せてくれよ!」


子供が生まれたという知らせを聞いて、コール、スピネル、エピドート、カーネリアンが二人のいる部屋へ駆けつけた。


「男の子ですか?女の子ですか?」


カーネリアンもワクワクしながら二人に駆け寄る。



シトリンが子供を抱いている側で、グラナイトは肩を抱いていた。


「可愛らしい女の子よ」


「女の子!この男くさい宮殿に華が咲きますね!」


「男くさいなんて、カーネリアン、口が悪いですよ。それで、お名前は何と?」


胸が高鳴る四人を前にして、二人は笑顔でこう言った。



「この子の名前はアリアネル。みんなアリアって呼んでね」



そう差し出した赤子の首元には、太陽と月が一つになった美しい模様が刻まれていた。


ここまで私の物語をお読みいただきありがとうございました!みなさんのおかげで最後まで物語を紡ぐことが出来ました!本当にありがとうございました!

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