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君に見て欲しい

「頼む。お願い。一生のお願い。あれ、あれ、俺が買ってあげるから。ね、お願い」

 さっきからしつこく亮太に頭を下げているのは、同じサッカー部の一年生の田中一生(たなかいっせい)だ。

「わかったよ。お前が買わなくていいよ。自分で買うし」

「いや、俺に出させてくれ」

 今度は、亮太の手を握り、放してくれない。

「ああ、もう、わかった。わかったから放せ」

「ありがとう。じゃ、日程決まったら連絡するわ」

 ようやく、亮太の手を放した、田中は小躍りしながらグラウンドに走って行った。

 ふぅっと一息ついて、部室でジャージを脱ぎ、靴を履き替える。

 田中も一年生で選手に選ばれた一人だ。

 これからサッカー選手権の予選が始まるから、練習がキツくなるのに、余裕だよな。

 

 田中に頭を下げられたのは、彼女と初デートに付き合ってくれという頼まれごとだった。

 一週間ほど前に、サッカー部の先輩からカラオケに誘われたときだ。

 偶然、先輩と同じ中学だったという近くの女子高に通っている女生徒がカラオケ店の受付のバイトをしていた。

 田中が、その彼女に一目ぼれしてしまったらしい。

 先輩に頼み込んで、なんとか連絡先をゲットできたと言っていた。

 ほんと、すごいよな。

 夏休みなんてずっと練習なのに、デートのことを考えられる余裕があるなんてな。

 でも、それが力になるなら、良いことなのか。

 俺も、サトと今度また出掛ける約束したし。

 あ、でもユニフォームのレプリカ田中が買ってくれるのか。

 どうするかな。

 今度、出掛ける誘い文句がない。

 絵具、そうか、高くて買ってあげられなかった絵具を今度買うか!

 いや、なんかそれって援助交際のオヤジみたいだな。

 言い訳……そんなものなくても誘ったら一緒に出掛けてくれるよな。

 

 ――だって、サトは俺のことが好きなはずだから。

 

 サトは、幼馴染で、隣に住んでいて、ずっと近くにいて兄弟みたいに育った。

 同じ部屋にいるのに趣味が違うからお互い別々の好きなことしてても、それが普通で。

 居心地が良かった。

 俺がサッカーのビデオをみたり、ゲームをしていて、隣ではサトが絵を描いたり、漫画を読んだりしていた。

 ジュースあるよ。お菓子あるよ。テスト勉強してる。理科の先生がさ。駅前のパン屋にね。

 そんな他愛もない会話をしていても楽しかった。

 中学生の頃から、お互いつるむ友達は違うから距離はあったけど、家に行けばいつも通りの会話ができて嬉しかった。

 高校生になって同じクラスになってから、サトが少しよそよそしくなったけど、家に行けばいつも通りだったし、こっそり見たスケッチブックには俺を(えが)いていることを知っていた。

 サトの家にいくたびに、いつも同じ場所にあるノートを見ていた。

 ゲームをしている。目を瞑ってうたたねしている。ジュースを飲んでいる。笑っている。

 全部俺だった。

 美術部の上から見ていることも気付いていた。嫌な気はしなかった。むしろ嬉しかった。

 最初は、揶揄うつもりで、絵のことは別の機会に言おうと思っていたのに。


 ――あんなところを見てしまったから。

 

 サトが脱衣場に飛び込んだ引き戸が数センチ開いていた。

 自分のシャツを置き忘れたことを気付いて、すぐにドアを開けようとしたときに、俺のシャツを顔に(うず)めて、白い肌を赤くしているサトが見えた。

 風呂なんて、随分と一緒に入っていない。だから、しばらく見ていなかった大人になった身体を凝視して、喉が鳴った。

 妙な気持ちになった。

(なんだ? これは……。この気持ちは)

 一度、リビングに戻り、サトの母からの「どうしたの?」という声にシャツを取りに行く用事を思い出す。

 大きな声を出しながら脱衣所に近づいた。

『あれ、俺、シャツ置いてきちゃったかな』

 ドキドキしながらドアを開ける。風呂場でシャワーを浴びているシルエットにまた妙な気持ちが湧き上がった。

 ――どうかしている。

 このモヤモヤした気持ちを払拭したくて、思わず絵が描かれたノートを見つけたふりをした。

 揶揄うつもりでいたのに、真剣になってしまった。

 まさか、AO1のキョウヤが出てくるとは思わなくて、ムッとしてしつこくしてしまった。

 『似ているから好きなんだ』という言葉とサトの頬を染めた顔がずっと頭から離れなかった。

 


 そこから、サトを意識していた。

 友達、幼馴染、兄弟みたい育ったのに。

 最初は、サトを見て、湧き起る衝動に戸惑った。

 でも、これが恋愛感情なのだと知ったのは、あの花火大会の時だ。


 夏休み。

 サッカー部の練習は一日休み。

 田中と亮太は、駅前の本屋で人を待っていた。

「待ち合わせ時間て何時だっけ?」

 寒すぎる店内の漫画コーナーで、緊張した面持ちの田中がうろうろと歩き回っている。

「12時」

 スマホの時計を見ながら、店内に入ってくる音がするたびに、入り口に視線を投げて、うろうろしている。

「立ち読みでもして、落ち着けよ。 あと10分もあるし」

 目の前にある漫画を亮太は田中に手渡す。

 アニメ化されている人気のある漫画だが、パラパラとめくるだけで全く読んでいない。

(ま、そりゃそうか。初デートだもんな。緊張もするか)

 入り口ばかり気にしている田中を横目に、自分が田中の立場だったらと考える。

 デート。

 サトと出掛ける約束をした時は、とても緊張をした。

『なんで画材店?』なんて質問されて焦ったけど。

 本当は、一緒に出掛けたかった。

 ただそれだけ。

 あとは、自分に興味を持っているのか知りたかった。

 サトの肌は相変わらず白くて、強い日差しに具合が悪くなるんじゃないかと心配だった。

 中学生の時、めちゃくちゃ日焼けしたサトが痛そうだったからだ。

 

 昔のことを思い出していたら、田中の想い人がやってきたようだ。

 本屋の入り口に、漫画本を持ったまま、彼女の元へ駆け寄っていた。

 サッカー部の先輩の同じ中学で、近くの女子高に通っている網代ユキ。

「ゆ、ゆきさん!」

 田中のデカい声が店内に響いた。

「ゆきちゃんがいいな」

 そう言ってクスクス笑っている。

「は、はい。じゃ、じゃあ行きましょう」

 そのまま外に出ようとした田中を亮太が引き留めた。

「おい、漫画、戻しとけよ。万引きになるぞ」

「あ……」

 漫画本を戻し、外へ出て行った。

 田中とゆきちゃんが歩いている後ろを亮太が歩く。

 

「お昼、まだですよね? 何がいいですか?」

「うーん。どこかカフェとかどう?」

「カフェ……」

 田中が固まってしまった。

 そりゃそうだろう。男子高校生にカフェは、壁が高すぎる。

「亮太、どこか知らない?」

 田中が泣きそうな顔で、振り向いてきた。

 サトと入った店は教えたくなかった。

「ごめん。俺もわからない」

「ゆきちゃん、ごめん。俺、そういうのわからなくて……」

「大丈夫よ。私の知っている店でいい?」

 そう言うと、大通り沿いにあるパンケーキのお店に着いた。

 10人ほど並んでいる。

 30分ほど待って、亮太たちも入れた。

 店内は、女性だらけだった。

 場違いな雰囲気の亮太と田中は、肩身を狭くして席に着く。

 ゆきちゃんは、とても気さくで、1つ年上の余裕なのか、こっちの緊張をほぐすように話てくれた。

 その後、買い物したいというゆきちゃんの希望で、洋服店や雑貨店に入る。

 時間が経つにつれ、だいぶ打ち解けて、名前で呼び合うようになっていた。

 スポーツ用品店で、田中が亮太へのお礼にとユニフォームのレプリカを買ってくれた。

 そして、ゆきちゃんにはユニフォームを身に付けたクマのキーホルダーをプレゼントした。

 夕方になるにつれて、浴衣姿の人たちが目に付いた。

 花火大会の看板が目に留まる。

 田中とゆきちゃんは、周りがみえていないくらい楽しく話している。

(もう、俺は帰っても良さそうだな)

 二人に別れを告げて、家に帰った。

 ユニフォームのレプリカを自分の部屋に吊るす。

 さっき、帰り際に屋台が出ていたことを思い出し、サトと、おばさんと、俺の分の屋台メシを買いに出かけた。

 小さい頃は、サトと祭りに行ったけど、今はどうしているだろう。

 人混みが苦手だから行かないといってたき気がするな。

 でも、屋台のメシは好きだったよな。確か、ソース系。

 小さい頃は、1パックの焼きそばを二人顔を寄せ合って、フーフーしながら食べたな。

 今は、流石にそれだけじゃ足りない。

 屋台をはしごして、焼きそば、イカ焼き、たこ焼きを買った。

 あたりが暗くなり始めた。急いで歩くサトのお母さんに会った。

「あら、亮太くん。今帰り? 実はね……」

 ばあちゃんの具合が悪くなったと聞いた。

「今日、夜勤だったわよね? 夕飯、用意できなくてごめんなさいね」

 と、話しながら、駐車場に停まっている車に乗り込んだ。

 ――サトは一人か。

 ざわっとした気持ちが起こる中、マンション前にいるサトの姿を見つけた。

「出迎えご苦労」

 こんな亭主関白的なことを言うはずじゃなかったのに、サトの姿を見とめたらテンションが上がっていた。

 一緒に食べたかったなんて、大胆な発言をした。

 それでも、自分自身の気持ちを確かめたかった。


 

 花火が上がった。

 サトも窓を見る。

 同じ行動に笑いあった。

 確かめたい……。

 どうしたらわかる?。

「花火……昔は見えてたのに。見えなくなっちゃったよ」

 サトの悲しそうな表情になんとかしてあげたくなる。

 自分の部屋からも、ほんの少ししか見えないのに、声をかけていた。

 本当に、端っこの少ししか見えない花火。

 それでもサトの横顔は、嬉しそうに微笑んでいた。

 胸の奥がキュンとする。

 すぐ横にいるサトの温もりが伝わってくる。

 ……おかしな気持ちになった。

 サトは、俺のことどう思ってるのだろう。

 俺のシャツに顔を埋めて興奮していた、それは俺のことが好きってことだよな?

 いつも俺の絵ばかり描いてるし。

 AO1のキョウヤに似てるから?

 花火の音が聞こえる中、薄暗い部屋の中で、サトの表情は困っているように見えた。

「キョウヤが俺に似てるって言ってたじゃん? あれってホント?」

「……」

 戸惑いながら頷いて、視線を外された。

 それが、すごく嫌だった。

 ――俺を見ていて欲しい。サトに見つめられたい。

「予選が始まるから、試合出られないかもしれないけど、見に来てほしい」

 そう言うと、真っ直ぐ見つめ直して「もちろん、もちろん行く。亮太を描くよ」

 そう言ってくれた。

 大きな花火が上がった。

 花火の明かりに照らされたサトの顔は、とても綺麗だった。


 サトが家に帰り、自室のベッドで横になる。

 花火をのぞいていた窓の方に視線をやり、さっきのやりとりを思い出していた。

 サトの肩や腕の温もりと間近に寄った顔。

 スケッチノートを取り合った時に触れた背中。

 俺のことを見る熱い眼差し。

 そして、前に脱衣所で見たサトの白い肌。

 沸き起こった昂りを慰める。

 あぁ……暁士……。

 欲望を吐き出した手のひらを見つめる。

 俺はサトが好きだ。

 触れたい。今日の温もりを思い出して、サトを抱きしめたくてしょうがなかった。

 

 *****

 

 新学期が始まった。

 日焼けした、髪を染めたという、見た目の変化がある生徒。

 どこかしら大人びた雰囲気を醸し出す生徒。

 まだ気持ちは夏休み中というくらいに、始業式の教室はザワザワしている。

 亮太は、この週末にあるサッカー選手権予選会のことで頭がいっぱいだった。

 あとは……。

 サトのこと。

 隣に住んでいるが、高校に上がってから一緒に登校したことがない。

 部活の朝練があるから時間が合わないのもあるが、どこか避けられているようにも感じていた。

 中学生の時も、一緒に登校したことは数回。

 サトが同じ高校に進学するとは思わなかった。

 亮太は、なるべく公立高校が良いと母から言われていたのもあって、サッカー部がある近くの高校と決めていた。

 サトは、美術部の有名な私立に行くのだと思っていた。

 絵画教室の先生も通っていた学校だと、パンフレットが家に置いてあったのを見ていたからだ。

 春休みに、同じ学校だと聞かされた時は、驚いた。

 でも、今ならわかる。

 サトは俺が好きだから。

 教室にいるサトを見てしまう。

 目が合った。

 すぐに視線を外される。

 でも、また目が合った。

 そして外す。

 ――もっと見て欲しい。俺だけを見て欲しい。


 

 高校サッカー選手権地区予選大会は、決勝ブロックまで毎週試合がある。

 9月に入った最初の日曜日。

 サッカー予選の1回戦試合。

 9月といってもまだまだ茹だるような暑さだ。

 汗をぬぐい、空を仰いだ。

 サッカーは、小学生からやってるし、試合だって初めてじゃない。

 それなのに、テレビで見ていた高校サッカーの試合が目の前で行われることに興奮していた。

 試合が行われる隣のグラウンドで、アップする。

 部員の掛け声も、いつもの練習とは少し違うように感じた。

 皆んな、気合いが入っている。

 メンバーに選ばれるかもしれない。いや一年生は、無理か。

 という期待と諦めを繰り返す。

 試合時間が近づき、試合会場に向かった。

 応援席の学校の連中がいるところから離れたところにサトの姿を見つけた。

 

「今日さ、ゆきちゃん来られないんだって……」

 亮太の横に座った田中が大きなため息をついた。

「でも、次の試合は来られるっていうから、絶対、今日勝ちたいんだよな」

「出られるかわからないけどな……」

「それな」

 二人で、グラウンドにいる先輩たちを応援する。

 そりゃ、ベンチで応援している姿より、試合に出ている姿を見られたい。

 欲を言えば、活躍している姿を見て欲しい。

 サトが見てくれている。

 それが、大きなエネルギーになっていた。

 

 サトからの『次も絶対見に行くよ』というメールには心が躍っていた。

 

 今回、一年生で選手に選ばれたことは、地元では、ローカルの新聞やテレビなどで知れ渡っていた。

 もちろん他の高校でも同じように一年生で選手となった生徒は注目が上がっている。

 浮ついていたわけではなかったけど、集中力に欠けていたのかもしれない。

 

 サッカー予選の2回戦試合。

 相変わらず暑いが、時折涼しい風が吹いて、心地よさが加わる。

「亮太」と同じクラスのいつもつるんでいる友達、橋本に声を掛けられた。

 隣にゆきちゃんもいた。

 田中と橋本は同じ中学だった。

 二人きりでデートした時に、橋本と偶然に会って、暇を持て余していた橋本が二人をお茶に誘ったらしい。

 邪魔するなよ。と言いたいところだが、田中は、『暑くてさ、お茶が飲みたかったから奢ってもらった』とゲンキンなことを言っていた。

 橋本とゆきちゃんは、誰とでも気さくに付き合える人柄のようだ。

 こうして、橋本と他の友達も引き連れて、応援に来てくれた。

 田中は、ゆきちゃんしか見えていないようだ。デレデレしてる。

「じゃ、亮太頑張って」

 そう声をかけられ、手を振り返す。

 そこで、サトが近くにいることを知った。

 今日も来てくれた。

 大きなカバンを下げたサトは、身を狭くして、座る場所を探している。

 スケッチブックが入っているのだろう。

 今日は、試合に出られるといいなと気合が入った。

 


 順調にサッカー選手権の予選を勝ち進めている。

 次のブロック決勝に応援へ行こうという生徒会や先生からの声で、学校中は盛り上がっていた。

 これに勝ったら決勝トーナメントに進める。

 いつも以上に練習にも気合が入っていた。

 田中は、校外から見ている彼女の視線を気にして、よく走りこんでいた。

 俺も負けじと走る。

 監督の目に留まるように声を出して練習をした。

 ふと目の端にサトの姿を見たような気がしたが、居なくなっていた。

 第2回戦を終えた後から、なにか様子がおかしいと思っていた。

 話しかけても、手を振っても、心ここにあらずといった感じ。

 しばらくして、熱で寝込んでいると知った。

 部活終わりに、コンビニに寄る。

 サトが好きなプリンを買った。

 サトの家に寄って、おばさんにプリンを渡す。

「来てくれてありがとうね。ノックしたんだけど寝てたみたいで。でも、もう起きていると思うのよね。声かけてあげて」

 そう言われて、サトの部屋に声をかけた。

 薄暗い部屋の中で、絵を描いていたのか……。鉛筆を持ったまま出てきたサトは、視線を落としたまま俺と目を合わせてくれなかった。

「亮太、サッカーユニフォームのレプリカは、買った?」

 突然問われた、鋭く刺すような瞳に気圧されてしまった。

 買ってもらったなんて恥ずかしくて言えなかったのと、それを買うために誘うといった約束が守れなかった後ろめたさもあった。

(なんで、今こんな質問してきたんだろう)

 視線を合わせようとしたが、サトはまた下を向いて見てくれなくなった。

 ――試合も見に行かない。

 まさか、そんなことを言われると思わなかった。目の前が真っ暗になった。

 熱のせいだよな。具合がわるいからだよな。

 そう自分自身に言い聞かせていた。

 

 ブロック決勝の日。

 自分の高校は、前半で失点した。

 流石に疲れがでてきたのか、全体的に動きも鈍かった。

 前半終わりに、さらに失点。

 後半には、選手を入れ替えたが、得点するまでには至らなかった。

 後半途中で、亮太と田中が出場した。

 敵高校も同じスケジュールで試合しているのだ。疲れが出ているのは当然だったが、この高校の選手は2年と3年で固められていた。

 経験値の差。最後の試合だという意気込みで、のまれてしまった。

 相手チームとボールを取り合う接戦となった時に、足首を蹴られ、転んだ。

 相手チームのファールとなったが、亮太はそのまま動くのが無理で、交代となった。

 そのまま点を返せることなく、試合は幕を閉じた。

 悔しかった。

 試合に負けたこと。最後まで出られなかったこと。ケガをしたこと。

 だけど、その姿をサトが見ていなかったことが唯一の救いのように感じた。

 情けない。

 かっこいい姿を見せたいという意地っ張りな自分は相変わらずで呆れた。

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