ぷろろろろろろろ!ぐ
嘔吐表現あります。
「ひゃっはあああああ! たぎってきたぜーー!」
「目の前にいるヤツは味方でもころぉぉす!」
「逃げまどえ! もがきくるしめぇ! ひゃはははは!」
30歳にしてVRFPSに目覚めるとは思わなかった。
残業の毎日に恋人無し。友達とも交流する気力も無く生き枯れてるなぁって諦めていた。
帰ってお酒飲んで寝る毎日にも流石に飽きてきて、久しぶりにゲームをするかとゲーム機とVRFPSを大人買いしてやったらハマった。
ハマったのはいいけど、ゲームをすると興奮して口悪くなるし叫ぶしで苦情が来たから高かったけど簡易な防音室を買った。独身貴族万歳。けど、冷房なんてあるわけもなくめちゃくちゃ熱い。ほんと熱い。お酒飲みながらやってるからめちゃんこ熱い。動悸息切れまじヤバイ。吐く。死にそう。
次に吐く!って思ったら視界がブラックアウトした。
「おろろろろろろろ!」
「!!」
「おえっぷ。うぇ。ろろろろろろっ」
阿鼻叫喚が聞こえるけど無視だ。無視。吐くことに集中する。お酒飲んで防音室に閉じこもるのはよくない。明日仕事が終わってから買いに行って冷風機をいれてやろう。
吐いたらスッキリしたぞ。と顔を上げれば知らない人間に囲まれていた。
この人達絶対日本人じゃない。ここも洋画で見るような部屋だ。いつ拉致られた…もう茫然とするしかないよね。
緑髪、緑目の美女が近づいてきて背中をさすってくれて優しい音色で話しかけてきた。
……
ナニイッテルカワカリマセン
「どこか痛いところはない?」
『なにいってるのかわかりません』
周りの空気が変わる。緑髪の美女は目ん玉取れるよってほど目を見開いてぎゅうぎゅう抱きしめてきた。
うーん。私を心配してくれてるみたいだし悪い人たちじゃないみたいだけど、意思疎通できそうにない。
今度は青髪青目のダンディが話しかけてきた。だから分からないって。けど、どこかで見たことあるような?
『わかりません』
頭を振って分からないアピールが通じたのかダンディの眉根が寄って緑の美女と話し始める。
私が床に吐いた汚物を片付けてくれている人がいる。てっ!それはとても申し訳ないっ。私も手伝う。手伝います!
あわわわわと床に座ってお手伝いしようと手を伸ばそうとしたら腕が掴まれた。
掴まれた方を見上げれば、青髪、緑目のこれまたイケメンが私を無理やり立たせた。この人も見たことあるぞ……。どこだろう。なんて考えてる場合じゃない!
汚物を指さして掴まれてない方の腕をまくりガッツポーズして片付けるとジェスチャーしたのに伝わらなかったみたいで椅子に無理やり戻された。
ええ。座りながら汚物をチラチラ見てたら口にスプーンが突っ込まれた。
!!
「おろろろろろろろろろろろっ!」
「っおい! 大丈夫か!?」
胃の中に何も残ってないのか胃液しかでてこないけどさ、片付けてくれてる人に勢いよくぶっかけてしまった。これはイケメンが悪い。私悪くない。そう思いながら本日2回目のブラックアウト頂きました。




