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魔眼の幻創術師 ~勇者パーティに見捨てられた三流幻術師は真の力に目覚めて世界を翻弄する~  作者: 結城 からく


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第23話 沈みゆく自信

(まずは邪魔が入らないようにするか。万が一にも妨害されると困る)


 そう考えて地形を変動させていく。

 前後の壁を変形させて、聖騎士の退路を塞いだ。

 頭上にも屋根を延ばして逃げられないようにする。


 その間に聖騎士が斬撃を繰り出してきた。

 横薙ぎの一閃が迫る。


 今は力を封じている魔眼だが、素の性能だけでも凄まじい。

 斬撃の軌道をしっかりと捉えられていた。

 俺は剣に注目して、刃を砂に変える。


「なっ!?」


 聖騎士が驚愕し、すぐさま殴りかかってきた。

 その判断力は評価すべきだろうが、既に読めている。


 俺は飛び退きながら術を重ねる。

 地面から蔦が飛び出して、聖騎士の片脚に絡み付いて固定した。


「く、くそっ」


 聖騎士は必死に剥がそうとする。

 さらにはナイフで切断を試みるも、またもや刃が砂になってしまった。

 舌打ちした聖騎士は柄を投げ捨てる。


 俺は冷淡に言い放つ。


「無駄だからやめろ」


 聖騎士の殺気が一段と高まり、身体強化で無理やり蔦を引き千切った。

 彼は片手に魔力を集めて刃の形にする。

 血走った目の聖騎士は、大地を蹴って襲いかかってきた。


「聖騎士の俺が! ただの幻術師に負けるわけねぇだろうがッ!」


「その驕りが敗因だ」


 俺は反論ついでに術を行使する。

 目の前に空気の盾を形成し、聖騎士の斬撃を押し留めながら後退した。


 続けて彼の肉体に干渉する。

 魔眼で注視しているうちに、体内が透けて見えてきた。

 臓器や骨格を視認し、その一部を幻で上書きする。


 刹那、聖騎士が動きを止めて硬直した。


「ごぶっ」


 聖騎士が激しく吐血し、魔力の刃が砕けて霧散する。

 彼は膝から崩れ落ちてしまった。


 俺は聖騎士を見下ろしながら告げる。


「内臓の一部を土に変えた。暴れれば死ぬぞ」


「……こ、の……野郎……」


 聖騎士は青い顔で呻くも、まともに動くことができない。

 体内が徐々に土に変換されているため、意識を保っているのがやっとなのだ。


 俺はどす黒い感情の疼きを覚えながら呟く。


「穏便に交渉したかったが、お前にその気がないのは分かった。だから俺も手段を選ばない」


 地面から勢いよく蔦が生えてくる。

 そのまま気絶寸前の聖騎士を何重にも拘束した。


「覚悟しろよ? 絶望と苦痛で溺れながら情報を吐いてもらう」


 俺は復讐心を隠さずにそう伝えるのだった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今話もありがとうございます! >沈みゆく自信 ああ、これは聖騎士()の、か。 まだまだ、ざまぁを堪能できそうだ。 [一言] 続きも楽しみにしています!
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