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魔眼の幻創術師 ~勇者パーティに見捨てられた三流幻術師は真の力に目覚めて世界を翻弄する~  作者: 結城 からく


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第13話 幻創術師の提案

 俺は竜を見やる。

 期待の込められた熱視線を受けて、自然と嘆息した。


(殺す気が失せたな。かと言って子作りする気もないが)


 そろそろ考えを切り替えるべきだろう。

 一つ面白いことを閃いた。

 悲観するくらいなら、この状況を利用しなくては。

 幻創魔術の基本でもあるだろう。


 俺は気持ちを改めて竜に問う。


「提案がある。俺と一緒に世界を救わないか」


「ふむ。世界を救うとな……子作りの隠語にしては壮大だ」


「子作りから離れろ。そのままの意味だ」


 感心する竜の誤解を訂正する。

 なんとなく予想できていたので対処は容易だった。

 そのままの流れで詳しい説明をする。


「俺は魔王を倒して世界を救おうと思っている。そんな時に竜がいれば頼りになるんだ」


「ほほう。お前は強い仲間を欲しているのか?」


「そういうことだ。別に一人でもやれないことはないが、どうしても限度がある」


 旅のどこで何が起こるか分からない。

 見捨てられた過去があるので仲間を増やすことは不安だが、あの時の出来事は克服した。

 そこに囚われず、柔軟に考えていくのが正解だろう。


 提案に興味を持ったのか、竜は質問を投げてくる。


「仲間になれば我を殺さないのか?」


「当然だ。信頼関係を築きたいと考えている」


「そこに子作りは含まれるか」


「…………どうだろうな。今後の関係性による、としか言えない」


 俺は迷いながらも答える。

 そうとしか言いようがないだろう。

 はっきりと否定してしまえば、きっと提案は一蹴される。

 嘘は言っていないので許してほしい。


 暫し沈黙していた竜は、力任せに岩の拘束を砕きながら私の前で宣言した。


「ならばお前の仲間になろう! ほんの僅かにでも可能性があるのならば、それに縋り付くのが我の生きる道だ」


「子作りの話だよな……?」


「無論であるっ!」


 竜は躊躇いなく言い放つ。

 恥ずかしげもない態度なのは種族的な感性だろうか。

 個人的には本人の気質だと思うが。


 それにしても、幻創魔術の拘束を勝手に破壊しないでほしい。

 本人の想いの強さが要因だろうが、こんなところで発揮しなくてもいいのではないか。


 自由になった竜は俺の胸に手を当てる。


「術師レードよ。ノルミティアの名において、お前の仲間となることを誓おう」


 竜の魔力が俺の胸へと流れて溶け込む。

 同時に俺の魔力が竜に送られる感覚もあった。

 やがて竜は手を離して嬉しそうに言う。


「これで我とレードは魂で繋がった。どちらか一方が死ねば、もう一方も命を落とす。そういう契約だ。生涯を共にするのに相応しい繋がりだな!」


 俺と竜は、切っても切れない間柄になってしまった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今話もありがとうございます! >「これで我とレードは魂で繋がった。どちらか一方が死ねば、もう一方も命を落とす。そういう契約だ。生涯を共にするのに相応しい繋がりだな!」 >俺と竜は、切って…
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