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階上の足音、ゼロで止まる

作者:雨野しずく
最新エピソード掲載日:2026/07/03
深夜0時。フリーランス校正者・遠野咲良が引っ越した安アパート「陽だまり荘」202号室の真上――誰も住んでいないはずの3階から、規則正しい足音が響きはじめる。

ミシリ、ミシリ、ミシリ……。

数えるつもりなどなかったのに、気づけば頭の中で回数をカウントしている自分がいた。14、13、12……。管理人の老婆は言う。「数えたらあかん。数えたもんから、次は数えられる側になる」と。

足音はいつも14から始まり、1ずつ減っていく。そしてゼロになった夜、必ずこの建物から誰かが一人、消える。

咲良はすでに、数えてしまった――。
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