第59話 蘇れ! マンゴスチン・ハート!だまんごー。
「ねぇ! プーマンちゃん!」
高村まんごは、マンゴスチンの世界樹『プリンセス・マンゴスチンの木』、略して『プーマンちゃん』に話しかけた。
「どうしたのですか?」
プーマンちゃんは、まんごの問いかけに答える。
「あのぉ……。お願いがあるんだけど……。変な友達がいて、その子にマンゴスチン・ハートを食べられちゃったの……。だから、このマンゴスチン・ハートを助けてほしいの!」
まんごは、小さなピンク色のポシェットから、マンゴスチン・ハートの残骸を取り出し、それをプーマンちゃんに見せた。
「おぉ、それはひどいことをするど変態鬼畜野郎もいるもんですね。でも、私の手にかかれば、それを直すことも可能です。しかも、それがあれば、果物型変身装置の記憶も受け継げるかもしれませんね。では、それを、そこの穴に入れてください」
「うんっ! ええと〜〜、あっ、ここね!」
高村まんごは、プーマンちゃんの木の根元近くに、洞を発見した。そして、彼女はそこに、マンゴスチン・ハートの残骸を入れる。
世界樹の洞は色々な用途に使える便利な穴なのだ。
「ウッホッ! こいこいこいこい〜〜!! キタキタキタ〜〜〜〜 フォォォ〜! みなぎってキター!」
洞にマンゴスチン・ハートの残骸を入れられたプーマンちゃんは、急に叫び始めた。
ゴゴゴゴゴ
プーマンちゃんの叫びとともに、マンゴスチンの世界樹の正面から、ぶっとい枝が生えて来た。それは、まんごの方に向かって、ぐいぐいと伸びてくる。
ゴゴゴゴゴ
ズドーーーン!!!
そのぶっとい枝は、プーマンちゃんの木の幹から、高村まんごに向かって、そそり立つ。
「えっ……、ちょ……、ちょっと……。」
高村まんごは、目の前にいきなり伸びてきたぶっとい枝に驚き、少し後ずさった。
「おほ〜〜! またっ! キタキタキタ〜〜〜〜 フォォォ〜! 実ってきた〜〜〜!」
怯えるまんごに関係なく、プーマンちゃんは、さらに叫び続ける。
ゴゴゴゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴゴ
グググッ
ポンッ
ぶっとい枝は、小刻みにブルブルと震えた。そして、震えがおさまると共に、その枝の先端に、手のひらサイズの赤い果物が、一つ実った。
「あっ! マンゴスチンの実が、実ってるぅぅ〜〜!」
高村まんごは、すぐ目の前に実ったマンゴスチンの実を見つめ、笑顔で声をあげる。
「はぁ〜。ハァ〜。はぁ〜。さぁ、それをもぐがいいっ……。」
プーマンちゃんは、息を切らしながら言う。
きっと、新しくマンゴスチンの実を実らせるには、体力を使うのであろう。
「うん! プーマンちゃん! ありがとうございますっ!」
高村まんごは、プチリ、と枝から実をもいだ。
「これが、生まれ変わったマンゴスチン・ハート……。よかった……。」
まんごは、もぎたてのマンゴスチンの実を見つめる。彼女は嬉しさのあまり、目にうっすらと涙をにじませていた。
「久しぶりだね。マンゴスチン・ハート。ほんと、よかった……。無事でっ!」
(あぁ……、主人……よ、心配かけてすまなかったな……。)
まんごの声に反応して、赤いマンゴスチンの実が、声を出す。
記憶を無事に継承できたので、このマンゴスチン・ハートは、まんごのことをちゃんと覚えているのだ。
「ううん、私の方こそ、ごめん。助けてあげられなくて……。」
(いや、妾は、ちゃんと助けてもらったぞ。こうして今、また主人と話しておるのじゃからなぁ)
「そうだねっ! うふふっ。あっ、それよりも! 今、大きなイナゴがたくさんいて……。」
高村まんごは、マンゴスチン・ハートとの久しぶりの再会に、嬉し涙を目に浮かべながらも、今の現状を思い出し、顔を引き締めた。
(では、主人よっ! 久しぶりに変身といこうかのっ!)
「うん、わかった! いくよっ! マンゴス……。」
(あっ! そうそう、主人よっ! 妾は生まれ変わったんじゃ。これからは、妾のことをこう呼ぶがいい。『マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌス』と……。)
「わかったっ! これからもよろしくねっ! マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌス!」
高村まんごは、再び、笑いかける、新しくなった自身の果物型変身装置、『マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌス』に。
(では、主人! いくのじゃっ!)
高村まんごは、『マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌス』を右手にギュッと握りしめる。そして、それと共に右手を大きく空に伸ばす。
「行くよっ! マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌス! セーーット! アーー……。」
(あ〜〜!! 待った! 主人っ! 待った! 危ないじゃろうが! その呪文は妾たちが絶対に間違えてはいけないやつじゃ!)
マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌスは、大声で叫び、まんごを止めた。
「あっ、てへへ〜。久しぶりの変身でテンション上がっちゃって、呪文を間違えちゃった。じゃあ、気を取り直して、行くよっ!」
(よしっ! 今度は間違えないように頼むぞ。何たってギリッギリじゃからなぁ〜)
「マンマンマンゴスゴスゴスチーン!
赤黒の衣に包まれし、清らかなる純白!
溢れる甘き果汁をその身に浴びて!
果物の女王の誇りを胸に刻む!
高村まんご! 妾は汝と共に歩まん!
マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌス! カジュー! ヒャクパーセントー!」
キューイーン
ピカーーーーーン
まんごが持つマンゴスチン・ハート・アンドロギュヌスが、赤く光り輝いた。
マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌスから放たれた赤い光はまんごを包む。
まんごが着ていたベージュのセーターと薄茶色のスカートが消える。
そして、下に履いていた伝説のストッキング(黒色)と、さらにその下に履いていた薄水色のおパンツまでもが……、消えた。
すると、赤い光が線状になり、まんごの体にぐるぐると巻きつく。
赤いレオタードがまんごの全身を包み、赤黒いミニスカートが腰に現れた。
長袖の赤いジャケットを羽織る。
帽子が頭にかぶさり、完了だ。
杖のような長い棒が右手から現れ、その先端にマンゴスチン・ハート・アンドロギュヌスがくっついた。
「ふぅ。魔法少女『フルプリマンゴスチン』、変身完了!」
赤い光が消えてなくなると、そこには、魔法少女『フルプリマンゴスチン』になった高村まんごが立っていた。
果物型変身装置は『マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌス』にバージョンアップしたものの、変身後のフルプリマンゴスチンの見た目はほとんど変わっていなかった。
名前も、魔法少女『フルプリマンゴスチン』のままである。
「よしっ! 行くよっ!」
まんごは足に力を入れ、勢いよく空に飛び上がった。
――――――――――――――
「みんなっ! お待たせっ!」
フルプリマンゴスチンに変身した高村まんごは、空に飛び上がり、すぐに高村桃矢たちに合流した。
遠くからでも目立つ面々だったから、まんごはその集団を簡単に見つけられたのだ。
「まんごっ!」
「お兄ちゃん!」
桃矢は、妹の高村まんごに抱きつき、再会を喜ぶ。
「まんごちゃん! 良かったですわ〜」
「まんごちゃん! ちゃんと、マンゴスチン・ハートが復活したようだね〜」
ドリア・ヌ・ロドリゲスと宮村まんごも、高村まんごとの再会を喜んだ。と言っても、彼女たちが、空に飛んでから30分も経っていなかったが……。
「うんっ! まんごさん、ドリアちゃん! 待たせてごめんねっ! そして、お兄ちゃん! パパもっ! って……、パパ……? あっ……。ううん。今はそれどころじゃないね。私も一緒に戦うから!」
高村まんごも、高村甜瓜の格好について何か言いたそうだったが、彼女は言葉を飲んだのだ。一応、彼女の実の父親である。
「おおぅ! まんご。元気そうでよかった。あぁ、でも……そうだな。この巨大なイナゴたちを倒さないとな。積もる話はそれからだな」
甜瓜は、高村まんごの言葉に頷く。
「そうだね〜。まんごちゃん。今は、こいつらを倒すことが先決だね。でも、良かった、まんごちゃんが来てくれて。私たちも、割と疲れて来ちゃってね……。」
「そうでございますわ〜。もぅ、クタクタでございますわ〜」
一方で、宮村まんごとドリアは、しんどそうな声をあげた。
「じゃあ、私が、今まで助けてもらった分も、頑張らないとねっ! 久しぶりだし、全力全開で、張り切っちゃおっか!」
(よしっ、行くのじゃ! 主人!)
高村まんごは、元気に声を上げる。他のみんなは、巨大イナゴとの戦いで疲れていたが、まだ高村まんごだけは元気なのだ。
「じゃあ! 行くよっ! マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌス!
汝は出会う 人生の三坂!
上り坂 下り坂 まさか!
また 汝は出会う 人生の三珍!
あげちん♂・さげちん♂・マンゴスチン!」
ゴゴゴゴゴ
高村まんごが呪文の詠唱を終えると、彼女が持つ杖の先端から黒い光の玉が現れた。
「いっけ〜〜〜!!」
杖から撃ち放たれた黒い光の玉は、ゆらゆらと揺れながら、空を飛んでゆく。
グアアアアアア〜〜ン
そして、それはまんごたちから離れた場所で、膨れ上がり、巨大な円盤状の渦を形成していった。
ギュ〜イ〜〜ン
ギュ〜イ〜〜ン
ギュ〜イ〜〜ン
ギュ〜イ〜〜ン
周りにいた巨大なイナゴたちは、次々にその黒い円盤状の渦の中へと吸い込まれて行く。
「全てを飲み込めっ! マンゴスチン!」
ググッ
高村まんごが右手を握り締めると、吸い込まれた巨大なイナゴとともに、黒い光の玉は、小さくなり、消滅した。
その周辺を飛んでいた数十体の巨大イナゴは、根こそぎ、その渦の中へと吸い込まれて消滅したのだ。
「つ……強すぎじゃない……? まんごちゃん……。」
「まんごちゃん! すごいでございますわぁ〜!」
「すっ……ごい……。すごいなぁ、まんごは……。」
高村まんごの魔法を後ろから見守っていた彼女たちは、まんごの魔法の威力にただただ驚くばかりであった。
「はは……。強いなぁ〜まんごは……。ははは……。パパの助けはもぅ要らないのかなぁ……。ははは」
甜瓜もまた、娘のまんごの活躍に、喜んでいた。一方で、娘の強さに驚きを隠せないでもいた。
「てへへ〜」
高村まんごは、右手で頭の後ろを掻きながら、テヘッと小さく舌を出す。
しかし、まだ巨大イナゴは完全にいなくなったわけではなかった。高村まんごは、甜瓜たちに笑いかけた後に、すぐに顔を引き締める。まだ彼女の中では戦いは終わっていない。
「さぁ! 残り、あと少し! まだまだっ、行くよっ!」
高村まんごは、杖を右手に持ち直し、それをぎゅっと握り締めた。
ドン!
次回に続く!
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私、高村まんご。小学3年生。
マンゴスチン・ハートに出会って、魔法少女『フルプリマンゴスチン』に変身できるようになっちゃったの。
どっかのエロ少年に食べられちゃった『マンゴスチン・ハート』もようやく復活ね!
今度の『マンゴスチン・ハート』は、ちょっとバージョンアップして、『マンゴスチン・ハート・アンドロギュヌス』になったんだよ!
よかったね〜。やっとだよ!
あまりにテンションが上がっちゃって、ついつい変身の呪文を間違えかけちった〜。
てへぺろ〜。
ほんと、危ないよね〜。 まぁ、間違えても変身はできそうだけどね。うん。
でもまぁ、この作品は打ち切りになるだろうけど……。ははは。
って、笑えないよっ!!
あ〜もぅ、絶対に間違えたら、ダメよ〜。ダメダメ!
そしてっ! 久しぶりの変身シーンだね〜。
……と言うことは、みんなに裸を見られるのも久しぶりってことだね。ヒロインの変身シーンが待ち遠しかったでしょ? でしょ?
えっ? 裸はしょっちゅう見た?
ええっ!? 何を言ってるの?
裸になんて……。うん。う〜ん?
結構なってたっけ?
てへへ。ダンジョンの中は怖いなぁ〜、気がつかないうちに裸になっちゃってるなんてねぇ〜。怖いなぁ〜ほんと。
はい?
呪文がどうかした?
新しい呪文だよ。いいでしょ?
しかも大事な教訓も含んでる。さすがね〜!
結婚式のスピーチで使ってもいいよぉ〜。どうぞ〜、どうぞ〜。
あ、もちろん、これも伏線だからね。要チェックやで!
それにしても、重力波を発生させる魔法とかね〜。かっこいいじゃん!
ブラックホールなんちゃら的なやつかもね。うん。そういうことね。
そういうことにしとこうか。うん、かっこいいし。
さぁて、ということで、次回は、約束のあれね。あれ。ちゃんと約束は守るから、ね。
さぁ〜、チェリモちゃんはどんなおパンツを穿いているのかなぁ〜?
楽しみすぎて、全裸待機だねっ!
でも、ストックの関係上、次はいつ投稿できるからわからないけどねっ!
まぁ、夏だし、全裸でも大丈夫でしょ?
むしろ、全裸健康法とかを始めるいい機会かもねっ! 大丈夫! ちゃんと仲間はいるから!
え? なんのことって?
それは、次回のお楽しみ〜!
次回!
魔法少女 マンゴ☆スチン A’s
『第60話 刮目せよ! チェリモちゃんの生おパンツ!だまんごー』
だよっ!
絶対に読んでねっ!
マンゴスチン! カジュー! ヒャクパーセントー!




