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師父慕う少女、果てに至る物語  作者: 犬山
肉食獣の遠吠え
35/64

30忍びの


「監視対象、コード106が教団の事件解決に動いたようです」


「例の教団の爆発事件か。竜人の娘が被害者だと聞いたが、下手な勘ぐりでもしたかな。人未満のバケモノが無償の善意を見せるわけもなし。まぁ事件が収まったのなら、それでもいい。こちらにとっても帝都の無用の混乱は避けたい。こちらにとって大切なのは、ドラゴンの仕掛けがバレたかどうか、それだけだ」


「……疑念は抱いているでしょう。ですが既に大勢の人間の意思が絡み、事態は崖を転がり落ちる岩のように加速しています。たった一人の疑心暗鬼で今更どうにかなるものではありますまい」


「ふん、あんたに陰謀家は似合わないな。魔人を常識で捉えきれると思うなよ。奴らは一人でなにもかもをこなす。つるんでいるのがおかしい位の規格外の連中だ。新参の道化師にしたって、僅か数年の間に軍にその名前を轟かせているくらいだ。考えすぎなんてことはないんだよ」


 イライラと指先で机をこつこつ叩くクラックスは、天を仰ぎながら独言する。

 魔人が憎い。魔人が恐ろしい。

 計画は順調の筈だ。一つの集落をまるごと犠牲にしたのだ。絶対に失敗は許されない。 犠牲の上に築かれた勝利。国民の墓の上にせめて勝利を捧げなくては申し訳が立たない。

 

「いや、だが逆に信憑性が生まれたか?太陽竜、竜人……。シナリオの変更が必要になるか?まあ、決行の日取りは変わらん。手勢の準備はできているだろうな」


「はい。戦闘員総勢四十余名、廃墟となった集落で潜伏、準備を万端整えております」


「ならばいい。魔人を殺し尽くせるかもしれない最初で最後の期だ。ぬかるなよ」


 首肯した影、ジンはそのまま闇に溶けるように消え去った。防疫部隊の総指揮はジンが行うことになっている。クラックスはドラゴン討伐隊の指揮官だ。表と裏の総大将としてやることは幾らでもある。

 策謀滲む夜は暗く更けていった。






「……そうですね、式典が終わったら話をする約束でしたね。いいでしょう。ですが驚かないように。私があなたに黙っていたのにはそれなりの理由があるのですから」


 レヴィはしぶしぶといった様子で、ミックの取材を許可した。どうやらミックは衛兵隊に軟禁されていたらしい。だからナタリアとの取材の約束を履行できなかったらしいのだ。

 確かに外国人である彼ならば、小さなトラブルがあっただけで、衛兵の出張る事態になってもおかしくはない。しかしレヴィから聞かされた事情は、想像よりも深刻なようだ。


『外乱誘致罪だな』


「彼に帝国に混乱をもたらそうという悪意があったとは断定できません。しかし彼が自供した所によると、彼の一族が武装集団の正体です。一族の人間である彼を野放しにするわけにはいきませんでした」


 なんと帝都の中に武装集団が入り込み、白昼堂々襲撃をかけてきたらしい。ナタリアを襲った強盗紛いの連中でさえ、夜の寝静まったタイミングを狙ってきたというのに。帝都の治安はどうなっているのか。

 大賢者の死をきっかけとした相次ぐ混乱は、帝都の危機管理体制が崩壊しかけている前兆でもあった。


「最近は物騒になってきたのぅ。師父様が健在であれば……」


 大賢者ファーレーンは帝都の治安に特に興味を持っていたわけではないが、彼の存在がなくなってから帝都に事件が頻発しているように感じられてならないナタリアは大きく嘆息した。

 大賢者の知人のミックがその混乱に拍車をかけているというのだから、複雑な気分だった。

 とにかく今現在もミックには監視の人間が常時付いているらしい。普通であれば、面会さえもできないだろう。しかし不幸中の幸いで、ナタリアには軍とコネがある。レヴィの従士としての身分。これがあれば、レヴィの付き添いとしてミックの取材に行くことも可能だ。レヴィがいなければ、ただ会って話すことさえもできなかったであろうことを考えると、レヴィへの感謝の念を改めて抱く。


「彼が危険人物だとは思っていませんが……いえ、やはり危ないことには変わりありません。私が同席しましょう。これは絶対に譲れない一線です」


「こちらからお願いしようと思っていたところじゃ。是非頼む」


 レヴィに連れられてミックが幽閉されている兵舎を案内される。

 建物の白い石壁は清潔感があり、不潔な場所で悪い待遇を受けているわけではないらしい。

 少し安心したナタリアと違って、”声”は別の感想を抱いていた。


『まるで病院か刑務所だな。効率性機能性を重視したくそつまらねぇ構造だ』


 画一的に伸びた通路や壁には身を隠せる死角というものが殆ど存在しない。ゴミなどは見当たらないが、生活感もまったくない。言われてみればナタリアもずっとここにいたら心休まる隙がないだろう。

 ミックは大丈夫だろうか。そんな心配は杞憂というものだった。

 レヴィに案内された部屋の前には歩哨が立っている。彼はレヴィを見つけると敬礼をして道を開けた。ナタリアの方にも一応視線をやったが、すぐにそらす。子供扱いで追い出されるようなことはなかった。紅雀隊の中にもようやくナタリアの存在が認知されてきていたということか。先日の麒麟隊の武器庫の火事騒動や立て篭もり事件に、従士として参加していたからだろう。

 部屋の扉を開ける。

 目に入ったのは天地逆転の状態でぽかんと口を開いたミックの姿だった。

 逆立ちをしている。寝台を壁に立てかけてスペースを作り、そこでミックが逆立ちをしているのだ。

 なぜそんなことをしているのかわからない。

 鍛えられた腕の筋肉は張り詰め、大きく膨らんでいる。ナタリアたちの問いたげな視線を浴びて、決まり悪げに表情を歪めたミックは、逆立ちをやめて立ち上がり、頬を掻いた。


「な、なにをしていたのじゃ?」


「ちょっと運動不足を解消しようってね、間が悪かったッス」


「そうか、いやノックしなかったこちらも悪い」


 ミックは苦笑して壁に立て掛けてあった机を元に戻した。


「もしかして取材ッスか?それとも見舞い?様子見?」


「全部ですよ。私としては、あなたの里について洗いざらいを話してもらいたいところですが」


 しかしレヴィは本気で聞き出せるとは思っていないのか、おざなりな感じだった。扉脇の壁に体重を預けて一言皮肉。それきり黙り込んでしまった。これはあとはナタリアに任す、ということだろうか。


「うーん、取材道具は返してもらいたいんスけど。ほら一切合切没収されたじゃないスか」


「……まぁいいでしょう」


 置物に徹しようとしていた出鼻を挫かれて、レヴィは不機嫌そうに部屋の扉を開けた。そのまま何処かにいってきまうのかと思いきや、歩哨に呼び掛けて使いにやらせた。

 程なくして駆け戻って来た歩哨から荷物を受け取ったレヴィは、扉を閉めてから、ミックに中身を渡した。


「筆記具だけでいいですか」


「助かるッス」


 場は整った。

 こうして取材という名の大賢者の思い出話が始まった。ナタリアが話すたび、うんうん頷き同意を示すミック。

 彼からは代わりに世界情勢を聞く。

 大小国々はあれど、やはり有力な国家は帝国と王国の二つだけのようだ。

 自然と話題は王国の情勢についてのものが多くなる。


「やっぱり、王国復興の最大の要因は学習機関への国家的介入ッスね。碩学院は国籍民族の別を問わずに学究を許される唯一の場所ッスから」


 ナタリアの周りにも碩学院の出身はいる。デュアルソロスとコンラである。帝国出身者も受け入れているのは事実だし、しかも二人とも帝国軍の中で結構なポジションにいる。

 分け隔てない教育は、時に利敵行為になるという好例だろう。

 碩学院――世界には不思議なものがあるものだ。


「ミック殿は碩学院に入らなかったのか?能力は足りていそうなものじゃが」


 ナタリアはお世辞を言ったわけではない。ミックの実力を正しく把握して述べているのでもない。


「それは無理ッスよ。拙者には似合わないッス。そりゃあ行けるものならばいってみたいッスけど」


 垣間見えた憧憬の光は目の錯覚だったろうか。


 最近の出来事で、気になっているものについて尋ねてみる。


「王国には碩学院がある。ならば帝国でそれに比肩しうる施設は何処じゃ?」


「えと、教育機関としての評価じゃなく、研究機関としての、ッスよね。じゃあ魔導研究所くらいしかないんじゃないッスか?もっともあそこは魔術の研究に特化しているらしいッス。農学医学哲学魔術あらゆる学問を網羅する碩学院と比べるのもおかしな話スけど」


「”ファクトリー”はどうじゃ?」


「”ファクトリー”?なんスか、それ?聞いたことないッスね。帝国では有名なんスか?」


 不意打ち気味で出したにも関わらず、ミックの対応は自然だ。とぼけているのではない。どうやら”ファクトリー”とやらは裏社会でも有名ではないらしい。事情通のミックが知らないのだ。

 しかしたんなる零細の施設とも思えないのは、特殊な技術を用いた道具を作っていることだ。車、ホース。あの道化師が関わっているのだから、ただのおもちゃということはないだろう。

 招待されたはいいが、のこのこ出向くのも危ない。できうる限りの情報は集めておきたい。

 第二魔術師団について探るべきだろうか。

 いや、調べるにしても外国人のミックに聞くのはおかしな話だ。まだ帝国の騎士であるレヴィに聞く方がマシだ。


「大砲……いや、大筒を知っておるか?」


「お、さすがお弟子さんッスね。なかなかの情報通。……ああ、別に何処で聞いたか話さなくてもいいッスよ。仕入れルートを複数確保するのは当然ッスから」


「そうか。で、どうなのじゃ?」


「王国で用いられている大型兵器ッスね。カタパルトや連弩に代わって導入されている新型兵器。轟音による威嚇効果は相当なものッス。一度だけ実戦投入されたケースは、南海の海賊退治。結果として賊のアジトを破壊して一味を一網打尽にしたッス。海軍の貧弱な王国にしては珍しいってんで、南洋国家のクライアントの依頼を受けて調査したことがあるッス」


『守秘義務とか言い出す割りに、自分の口はガバガバじゃねーか』


「……いや、おそらくそうではない。鮮度が落ちた古い情報ということじゃろう」


「ご名答。南洋国家が交易海路の独占護衛契約を解除して、海洋交易の利権を王国と分割することになったこの事件は五年前の出来事ッス」


 国家間、都市間の人の出入りが少なく、魔術による通信も極めて短距離に限定されるこの世界では情報は古いものになりやすい。しかしそれを加味しても五年前というのは、十分昔の事件にカテゴライズされるだろう。

 なるほど。この事件をきっかけに、王国では大筒の有用性が証明されたらしい。ただし正規軍を相手の野戦での実績はない。帝国軍がその兵器を軽視する最大の理由だ。

 ”ファクトリー”。大筒。今聞きたいのはこれくらいだろうか。いやまだある。彼はここに缶詰だったのだから知る由もないが……


「太陽の使徒という教団は知っておるか?」


「質問責めッスねー。残念ながら聞いたこともないス」


「ではドラゴン……。幻想種の頂点について知りたいのじゃが」


「!!」


 ミックは動揺を隠しきれていなかった。ペンを持つ手が震え、インクがポトリと紙面に垂れる。


「い、一般的には極めて強く賢い幻想種と考えられているッス。最強と言っても差し支えないくらい。でもそれは昔話、今はドラゴンも死に絶えてしまったとか……」


「荒野の……例の竜はどうなのじゃ?」


 言葉だけで。室内は奇妙な緊張に包まれた。置物になっていたレヴィも耳をそばだてているのが、直感でわかった。

 その空気。まるで、そう、無邪気な子供が死について好奇心に駆られた質問をした時のような……。

 ミックの額には大粒の汗が浮かんでいた。深呼吸で気息を整えて、ミックは声を絞り出した。


「あぁ、有名な噂ッスね。……何を聞きたいんスか……?」


「概要じゃな。出来れば彼女の血族についても知っていれば教えてほしい」


 何か別の質問を予期していたのだろうか。身構えていたミックは、表情から険を取りながら話し始めた。


「わかったッス。荒野の太陽竜は最古の幻想種ッス。世代を経るごと――人間の血が混じるに連れて人に近づき、魔力を失う幻想種にとって、最古の文字は最強と同義ッス。幸い彼女は人間の瑣末な営みに興味がないので、彼女が人間社会に影響を及ぼすことはないッス。強力な日の属性を持ち、その輝きはまさしく地上の太陽……と、まあ自然そのものに近い究極幻想スね。血族は大勢いるでしょう。いわばドラゴンの先祖、始祖の幻想の一柱なんスから。でも存命のドラゴンとなると、ちょっと見つからない。そもそもドラゴン自体が絶滅の間際ッスから、ある意味当然ッスけど」


 彼は荒野を旅したことがある。かなり詳しく太陽竜について知っていた。

 しかしナタリアが知りたいのはむしろ血族についてだった。


「なるほどなるほど。血族について、人間の血が混じった者はどうじゃ?今の話では竜の血が薄まった亜人もいるはず」


 ここまで話せばレヴィには通じている。扉脇に立っているレヴィが身じろぎした。

 対してミックにはピンとくるものがなかったらしい。

 

「んーあんまり聞いたことはないッスね。少なくとも表の歴史には出て来てないッス。そういう偉大な先祖を持つ亜人の一族ってのは、多くがその土地の名士になってたりするもんスから。仮に太陽竜に縁のある日属性の竜人がいたとしても、よっぽどの辺境で暮らしているか、あるいは身分を隠して暮らしているのかもしれないッスね」


 その口ぶり。どうにもあの竜人の娘のことを知らないようだ。まあ、幾ら彼が事情通だからといって何もかもを知っているはずもない。







 ミックに聞きたいことも粗方聴き終えた。それとなく武装集団についても聞いて見たが、あっさりとはぐらかされる。まあ尋問の専門家たちが聞き出せなかった情報だ。素人のナタリアに聞き出せるはずがない。

 所詮武装集団については又聞きのため、ナタリアはミックの里について興味が薄かった。”声”も同様。襲われたレヴィが怪我一つなく、ケロリとしていたし、終わったことでもある。

 二人には漠然とした危機感こそあれど、迫り来るような危機感は持っていない。

 取材が終わろうとしていた。ミックは大賢者の生き様を綴ったメモをとんとん机で揃えている。インクを浸したペンを湿らせたボロ布で拭うなど、丁寧な手入れをしてから、道具をしまっている。


「いや、今日はお話を聞かせてもらえてよかったッス。わざわざ来てくれなければ、一人退屈してたとこッスよ」


「我慢なさい。もう少しの辛抱です。帝都の不安を取り除けば、すぐにでも自由の身ですから」


「うッス」


 レヴィが宥めたのを素直に聞いたわけではないだろうが、揉めても仕方のないことだと諦めがあるのだろう。何日も拘束されているはずのミックは、それでもナタリアの手前、元気を装って明るく返事をする。

 レヴィは戸の前で律儀に命令待ちをしていた歩哨に合図。面会が終了したことを告げる。

 

 開かれた扉は閉ざされ、ミックは再び幽閉の身。閉じられた扉をナタリアが振り返ることはなかった。


「満足しましたか?」


 飾り気のない廊下を歩くレヴィは前を向いたままだ。主語のない問いかけをナタリアは正しく理解する。


「いや、どうじゃろうな。彼が悪人だとは思えぬのだ。そうするとこの扱いはどうにもやり過ぎに感じるわ」


「……そうですね、彼が悪い人ではないというのは同感です。しかし私たち衛兵が守るべきは治安です。そのためならば、彼には多少の不自由は我慢してもらう他ないでしょう」


 レヴィの言葉は彼女の思想というよりも、公的な立場に引っ張られた発言だった。


「しかしかの武装集団はどこに行ってしまったのでしょう。彼らがそこそこ腕が立つらしいのは知っていますが、霧や霞ではないのだから完全に存在の痕跡を消せるはずはないのですが。帝都にいる以上、食事や寝床、武器の類。生きていくために必要なものは山ほどあります。それらを市場で調達しようとするならば、どこかで尻尾を掴んでも良さそうなものですが……」


『どこぞの貴族がバックについているとかな。そいつが資金援助および、物資施設の提供をしているとすれば、簡単に見つからないのも説明がつく。あるいは……』


 ナタリアが”声”の予想をそのまま伝えると、レヴィは小さく頷いた。彼女も同じ発想に至っていたらしい。強盗集団をナタリアに差し向けた貴族がいたくらいだ。黒幕に権力者の誰かがいるという可能性は十分ある。


「もしかすると、近いうちに一戦あるやもしれませんね。心構えはしておくべきでしょう。ナタリア、あなたも身を守る訓練は欠かしてはいけません。そうです、良ければ今から訓練に付き合いましょうか?幸い今日は非番です、時間はたっぷりありますから」


「あ、あぁ……。いや、そうじゃ!用事ならあるぞ!見舞いじゃ、見舞いに行きたい!あの竜人のことじゃ。名はなんといったか、確か……」


「フッフール・エンダ・リーンリーンと呼ばれていましたね。ふむ、確かに彼女の身柄は上十二衛の預かりとなっています。ここからも近いはずです。会いに行くもよいでしょう」


 救出された竜人の娘、フッフール・エンダ・リーンリーンはリーンリーン家の屋敷でも街区隊の施設でもなく、上十二衛の医療施設に収容されていた。理由はいくつかある。

 その中でも大きなものは二つあり、一つは彼女がさる貴人に輿入れする予定だった要人だったこと。もう一つは彼女が日属性を信奉する怪しげな教団に拉致されていたことだった。

 前者の理由は簡単だ。対立軸として存在する軍部と貴族、そして皇族。その間を取り持つ特殊な存在が上十二衛である。禁軍の指揮系統にありながら、完全な近衛でもなくさりとて貴族の私兵でもない。確たる実力を持ちながらも騎士としての尊敬を集める上十二衛は、ある意味で中立的な立場にある。それは三派の係争の種となったナタリアの身柄を預かるのを許されているのが、上十二衛の紅雀隊であることからも分かる。

 二つ目の理由。日属性の術式にはマインドコントロールに使われる暗示魔術が存在する。そういう意味では読心術を持つ夜属性と似たように日属性は警戒されている。太陽の使徒に誘拐されていた竜人を預かるには、まず一級の検査治療設備と術者が必要だった。

 二つの条件を満たす上十二衛が選ばれたのは必然だ。


 ナタリアはレヴィの厳しすぎる訓練を恐れ、咄嗟に口に出ただけの見舞いの件。レヴィは真剣に考慮してくれているようであり、少々申し訳なくもあった。


「いいでしょう。手続きは私がやっておきます。多分会えると思いますよ」


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