第8話 ベビーシッター
やっと三人目の仲間を出せました。
カマキリの昆虫人は軽い調子で言った。
「ふーん、アレックスに、エストね。覚えた。そんならついて来て。村に案内するよ。」
馬鹿にするような気持ちは感じられない。誰にもこんな接し方なのだろう。
「オイラはマーキュリー。見ての通り、カマキリさ。」
頭はカマキリだが、目は人間のように瞳があり、どこを見ているかちゃんとわかる。アレックスとエストはスムーズに村の門まで案内された。
「ここだよ。中森村。」
「す、凄くストレートな名前ね。」
「捻っても分かりにくいだけだからね。お、ただいまキートン。」
キートンと呼ばれ返事をしたのは、ハエの昆虫人だ。頭以外は人間で、マーキュリーよりも人間に近く見える。
「マーキュリー!お前、お客さんを連れてこれたのか!今回は一人も欠けてないだろうな?」
「スケルトンとスライムのお二人さんさ。意外と落ち着いてて、拍子抜けしたよ。ああ、紹介するよ。こいつはキートン。小さい頃からの仲で、害虫の癖に奥さんもいるんだ。」
ハエ人は笑いながら言う。
「害虫は余計だ!どうもスケルトンさんにスライムさん。キートンだ。子どもも産まれて、今幸せの真っ只中。よかったら見に来てくれよな!」
「ああ、分かった。よろしく。」
「可愛らしいんでしょうね!」
「もちろん!じゃマーキュリー、俺は行くとこあるから。」
「ああ、奥さんにも宜しくな。」
ハエ人は手をこすりながら歩いて行った。
「おめでたね。気になるなあ。」
エストが言うと、
「やめとけ。ハエの子どもってことは.......アレじゃないのか?」
「.....!」
するとマーキュリーが打ち消した。
「オイラもそう思ってたんだけど、全然違った。奥さん似だよ。」
「そ、そうなのか。」
そこで話は終わり、三人は村長の家に案内された。
「私が村長です。こんなところまでよく来なさった。」
スカラベの昆虫人である。アレックスは外の村の村長との関係が気になったが、興味を押し殺して自分の任務について詳しく説明した。ついでにマーキュリーも聞いていた。
「成る程。帝王様も中々思い切ったことをなさる。」
「すげえやアレックス!」
「代表か....ここに住む者は皆その資格充分とわしは見ております。いっそのことあなたが選ぶというのはどうでしょう?」
「そんなことを?」
アレックスは思わず聞き返す。
「はい。こちらで選ぶよりもいいと思います。」
「しかし、私はこの村のことを全く知りません。」
「これから知ればよろしい。マーキュリー、お前の無駄に広い家に泊めてやれ。」
「分かった。」
どんどん話が進んでいく。結局この日アレックス達はマーキュリーの家に泊まったのだった。
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翌朝、二人はマーキュリーに叩き起こされた。
「くもじいに呼ばれたんだ。あの仕事だ。手伝ってちょうだい。」
二人は困惑しながらも、急ぎ足のマーキュリーについて行った。
「スケルトンもスライムも朝飯いらずでいいやね....。」
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「おお来たかマーキュリー。ん?今日はスケルトンもおるのか。じゃあお前さんにもほれ半分。」
そう言って蜘蛛の昆虫人が六本の腕で渡して来たのはアレックスがこれを付けたら普通の人間になれそうな量の生肉だった。
「これを誰にやるんだ?」
「こっちじゃ。この蜘蛛舎。」
蜘蛛人が指したのは、厩舎のような建物だ。
「クモシャ?」
「入れば分かるよ。さあさっさと行こう。この量持つのも結構しんどいんだ。」
「あ、ああ。」
「頼むぞー。」
マーキュリーに促されるままに入っていくと、中は薄暗く、乾燥している。
「右の階段登って、突き当たりまで行って。オイラ左に行くから。」
「よし。」
やがて突き当たりに着いた。
「何をするんでしょうね?」
「骨が軋みそうだ。始めに何をするのか教えて欲しいもんだ。」
左側から、マーキュリーの声が聞こえてくる。姿は見えず、下は闇だ。かなり遠くにいるようだ。
「着いたかいアレックス!?もし着いてるなら生肉を下に投げ落とすんだ!近くや遠くに投げ分けてくれ!ケンカするから!」
「分かった!じゃあ行くぞ!」
アレックスは言われた通り肉を投げる。
すると、
「シャーッ!」
「キューッ!」
「グーッ!グーッ!」
肉を齧る音と無数の唸り声が聞こえてくる。
「ねえもしかして、クモシャって、蜘蛛舎って意味かしら?...」
エストが聞く。声が震えている。
「いやそんなことは....」
半分程肉を投げ、ふと下を覗いてみると赤い点が大量に見える。アレックスは忘れることにした。
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「いやー、助かったよ。いつもの半分くらいの時間で終わった。」
「一体あの蜘蛛の人は何者なの?」
「蜘蛛をいっぱい飼ってるんだ。たまに子蜘蛛の餌やりを頼んでくるんだ。」
「やっぱり蜘蛛か....当分見たくないな。」
「これからオイラキートンの家に行くけど、来る?」
断る理由もない。二人は承諾した。
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「ようマーキュリー!来たか!」
家の前にいたキートンは上機嫌だ。
「どうしたキートン。なんかあったのか?それとも寄生虫か?」
マーキュリーの問いを笑いながら打ち消す。
「違えよ!いいか、聞いて驚け!」
「おう、身構えたぜ。」
「そうか、いいか、ウチの子がな、立ったんだよ!足で!」
「そいつはいい時に来たな!じゃあ見せてもらうか!」
「おう見ろ!そして悶えて死ね!」
このやり取りを見ていたエストは不思議だった。
「ねえ、立ったってことは、ウジ虫じゃないのかしら?」
「みたいだな。ま、考えるより見てみた方が早い。」
マーキュリーに続いて家に入った二人は、目を疑った。
「初めまして。私、キートンの妻のコーハンです。マーキュリーさんもこんにちは。」
「相変わらず綺麗だねコーハンさん。」
「まあ、マーキュリーさんったら。」
「に、人間..?」
「はい。人間です。」
エストの問いに、微笑んで応えたキートンの妻は、人間だ。それも、艶やかな黒髪に穏やかな目の、控えめに言ってもかなりの美人だった。
「凄いな....。こう、色々と...。」
アレックスも驚きを隠せない。
「自慢の女房さ。なあ、お前...」
「いいですよ、あなた。私から話します。」
「いいのか?話して。」
「あなたはいつもそう聞くけど、もう十年以上前の話よ。もう私は吹っ切れました。」
「なんの話です?」
「私達の馴れ初めです。」
それを聞いて二人は無意識に姿勢を正して座った。クスリと笑いコーハンは話しだした。
「気付いていると思いますが、私はこの村に元からいたわけではありません。かなり遠くの人間の村から来ました。」
エストの方が熱心に聞いている。
「なんでそこからここに?」
積極的に質問する。
「両親が早くに亡くなりました。そして私は同じ村の叔父に引き取られたのですが、酷い男でした。殴られたり、蹴られたり、体を弄ばれ...」
「あの、別に無理して話さなくてもいいんですが...。」
アレックスはいたたまれなくなった。
「いいえ。こうして話すと、今の自分がどれだけ幸せか、改めて分かるんです。だから、嫌じゃなかったら、もっと私のことを知ってくれませんか?」
なんて強い女性だ。アレックスは驚嘆した。エストも同じのようだ。
「分かりました。あなたがいいのなら、いくらでも。」
「あなたは本当に優しい人、いや骨ですね。」
コーハンはしみじみとしている。そこでエストが聞いた。
「あ、あの、その酷いやつはなんで何も言われなかったんですか?」
「はい。叔父は村長で、元々の財力で他の村人に大金を貸してそのカタにモノを奪うことを繰り返していました。人でも、値打ちのある物でも。ほとんどの人が金を借りていたので、迂闊なことを言えなかったんです。正にあの男の独裁でした。」
コーハンの口調が厳しくなる。やはり、何も感じていないわけではなさそうだ。
しかし彼女は続けた。
「助けてくれるあてもなく、私はある時死を選ぶことにしました。自殺は神様が怒ると大人にいつも言われていましたが、私からすればあの男にいつまでもいい思いをさせている神様なんて、くそくらえです。いつのまにか、神様を信じる人が馬鹿みたいに見えるようになっていたんです。」
「お前。そんな言い方は良くない。」
キートンが諌める。
「ごめんなさい。こんな言い方すると、神を信じている人は怒るわね。話を戻すけど、私は死のうとして、遠くにあるという森に行ったの。化け物がいると聞いていたから...。」
「で、その時まだ成人もしてなかった俺が彼女を助けたんだ。」
「彼の口説き文句ったら凄くって。」
「何です?」
「えーと、俺は頭はそんなに良くないけれど」
「わーバカ!そんなこと人様に言うな!あと全然似てない!」
キートンが慌てて止める。
「何よお。前はそっくりって言ってくれたじゃない。あれは嘘だったの?」
「いや、あれはだな...。」
「じゃ、今私にもう一度言ってよ。」
「出来るわけないだろ!」
「まー酷い!」
エストが小声で言った。
「なんか、私達お邪魔みたいね。」
「ああ。あれ?マーキュリーはどこに行ったんだ?」
いつのまにか、マーキュリーがいなくなっている。
「ほんとね。いつのまにってきゃあっ!?」
エストがいきなりグニャリと潰された。
「あ、赤ん坊だ!人間の。」
「あう、あー。」
赤ん坊は笑いながらエストを潰したりつついたりする。ちょうど立った赤ん坊と同じような大きさのため、いい知育玩具と化している。
「まっ!ダメっ!いけまっ!」
「キャッキャッ!」
「あーこっちにいたのか。動きが速いな。大物になりそうだ。」
現れたマーキュリーは鎌で器用に二人の赤ん坊を抱えている。
「ど、どうしたもんか?」
「抱っこすりゃいいよ。」
「や、やり方が分からない。」
「そりゃ、脇に手を入れてヒョイっといくんだよ。」
「アル!なんっ!とかっ!してぇっ!」
エストが遊ばれながら助けを求める。
「わ、分かった。いくぞ。」
アレックスは意を決して、赤ん坊をエストから引き剥がして持ち上げた。
「ぶー...。」
気に入ったおもちゃから離されて赤ん坊は不機嫌だ。キートンが話を切り上げて来た。
「おお、すまんすまん。骨さんの抱っこはどうだ〜?」
アレックスの顔は見えないはずだが、赤ん坊は泣き出した。アレックスは慌ててキートンに押し付ける。
「おーよしよし。いい子いい子。」
不思議なことに、キートンに抱かれるとすぐに大人しくなった。
「ふう、大丈夫かエスト。」
「ケガはしてないけど、びっくりしたわ。」
やっと形が戻ったエストは言う。
「二人とも、先に戻ってていいよ。オイラはもう少し遊んでいくけど。」
マーキュリーが赤ん坊をあやしながら言う。相当慣れている。アレックスはその言葉に甘えることにした。
「そうか。キートンさん、コーハンさん、私共は失礼します。お幸せに。」
「同じ女として憧れます!」
「また来てくれよ!」
「ありがとうございます。嬉しいです。」
二人はキートンの家を後にした。
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また翌日。三人は今度はキートンに叩き起こされた。まだ夜中である。
「大変だ!!」
「何があったキートンさん?」
「そそれが!あの!妻が!子どもたちが!」
「なんかあったのか?」
「攫われたんだ!鳥に!」
「何い!?」
「何だって!?」
「何ですって!?」
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三人はキートンと一緒に彼の家まで来ていた。
「寝ている間に、翼を持った奴ら、つまり鳥人が押し入って来て、あっという間に奥さんと三人を攫っていったわけだ。」
「一人を相手してる間に、もう二人にやられたんだ....。」
さっきまでの慌てぶりから一転、キートンは憔悴した様子だ。マーキュリーが聞く。
「その相手した一人は?」
「首をへし折った。まずかったかな?」
「かなりな。」
答えたのはアレックスだ。
「どこに攫ったか分からなくなった。生きていれば尋問してすぐに助けに行けたんだが....。」
「いや、まだ手はある。」
今度はマーキュリーが答える。
「あいつの手を借りよう。こういう時のためにいるんだ。」
「そうか!あいつがいたか!」
「「?」」
アレックスとエストは顔を見合わせた。
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ここは、森の外れの小屋。二人の鳥人が、戦利品を持って帰ってきていた。濃い赤の鳥人が薄い赤の鳥人に話しかける。
「兄貴、この女ツバつけていいんですかい?」
「構わん。ガキがいるということは、処女じゃない。そんなら、いくら使っても変わらん。だが、ガキは保管してからだ。高く売れるから、丁重に扱え。」
「へいへい。」
「むー!むー!」
コーハンは口に縄をかけられている。手は後ろ手に縛られ、無造作に壁に投げられる。
「兄貴はガキを奥へ持っていったよ。さあ、楽しもうぜ。」
「うー!うー!」
「無駄だよ、こんなとこまで誰が来る?俺のでよがらせてやるよ。旦那より満足させてやる!」
そう言いながら薄赤鳥人は舌なめずりをしながらナイフでコーハンの服を破く。下着が露わになる。コーハンは、これからの自分の運命を察して、絶望した。
(私は、結局こうなる運命なのね...)
生きてきたことを後悔した。こんなことなら、あの時死んでいればよかった。さよなら、あなた、レイ、パフ、ヨウ。
「泣いてるのか?いいなあ、その顔!ザ・絶望って感じだ!」
その時、壁を挟んで向こう側にある入口を。誰かが叩いた。
「チッ、野暮な野郎だ。」
薄赤鳥人が行った。コーハンはドアを叩いた誰かに心の中で呼びかける。ダメ、来てはいけない。逃げて。あなたが殺される。
「何だ?こちとら今取り込んでんだ!」
薄赤鳥人の怒鳴り声がする。恐れをなして逃げて欲しい。犠牲は自分だけでいい。コーハンは目を固く閉じ、縄を噛み締めた。その時だった。
「ギャアアッ!」
壁をぶち壊しながら、薄赤鳥人がこちらの部屋に飛び込んで来た。違う。薄赤鳥人の食らったタックルの主が、勢いのままに壁を壊したのだ。
「脆い壁だな。」
タックルの主は下敷きにした薄赤鳥人を踏んで跳び離れ、言い放った。
聞き覚えのある声。そうだ、この声は...コーハンの目が潤んだ。
「お前の相手は俺がしてやる。お代はお前の全てだ。」
あのスケルトンだ。
「ふ、ふざけやがって!オブジェにして飾ってやる!ゴガァっ!?」
入口側にいた薄赤鳥人は後ろからの衝撃に吐血し、よろめいた。
「その程度じゃダメだね。」
この声の主もコーハンは知っている。
「じゃ、アレックス、こいつは任すよ。」
「ああ、任せろ。」
薄赤鳥人が体制を立て直す前に、声の主、マーキュリーは濃赤鳥人の入ったドアへと入っていった。
「テメエッ!」
薄赤鳥人がナイフで襲いかかる。が、まっすぐな突きを屈んで躱され、顎に右アッパーをくらう。
「まだ!」
スケルトン、アレックスは左足で薄赤鳥人の足を抑え、動きを封じていた。薄赤鳥人は吹っ飛ばず大きく仰け反る。アレックスは素早く足を入れ替え左で薄赤鳥人の腹にストレートを見舞った。
「ケェッ!」
薄赤鳥人は今度は入口のドアの方へと吹っ飛び、ドアを半壊させて動かなくなった。
「お前!無事か!」
倒れた薄赤鳥人を踏みながら入って来たのは、愛する夫だった。
「今口を外すぞ!」
「あ、あなた....よかった...無事で...」
声が震える。
「馬鹿...それはこっちのセリフだ...。」
キートンも声が震えている。キートンは渾身の力で妻を抱きしめた。
「ごめんな...俺、守れなくて...」
「いいの。こうして見捨てずに来てくれたんだから。」
「ううっ....」
「良かったわね、二人とも...。」
エストがもらい泣きする。
「まだ子ども達が残ってる。マーキュリー、何してるんだ...?」
その時、マーキュリーが切迫した様子で戻ってきた。通ってきたドアを勢いよく閉める。
「ハア、ハア」
「どうしたマーキュリー!もう一方は?」
「あいつ、結構やる。今、こっちに来る。」
よく見ると、体のあちこちに切り傷が見える。かなり手こずっていたようだ。
「アレックスは何もしないでくれ。オイラがカタをつける...。」
彼は真剣な目で言った。
「ああ、分かった。俺は何もしない。」
「....そうだ。エストちゃん、少し手伝ってくれ。」
「?」
濃赤鳥人が雄叫びをあげながらドアを蹴破って来た。
「クソムシガアアアアッ!許さんっ!切り刻んでやるッ!」
「ハッ!」
マーキュリーが両鎌で挟むように斬りかかるが、濃赤鳥人は両手のナイフで受け止めた。アレックスは腕組みをして見守る。キートン夫妻は抱き合っている。
「グゥッ!」
濃赤鳥人が気合いを入れると、鎌が徐々に押し返される。
「チッ!エストちゃん!」
「はいよっ」
マーキュリーの合図で、マーキュリーの服の中に隠れていたエストが、濃赤鳥人の顔に取り付いた。
「!?!!?!??!!??」
完全に不意を突かれた濃赤鳥人はもがくが、顔のスライムを剥がせない。すぐに空気を吐き切り、気絶した。
「ふうっ、オイラの勝ち。」
「うまくいったわね。」
「よかったのか?俺は何もしてないが、エストの力を借りて。」
「オイラが作戦を考えて、エストちゃんはその通り動いただけで、道具を使うのと同じ。だからセーフさ。」
「道具だなんて、失礼ね。」
「よくわからんが、お前がいいならいいんだ。それより赤ん坊は?」
「多分もう助けられてる。おーい、どうだ?」
マーキュリーが呼びかけると、奥から蛾の昆虫人が四本の腕で赤ん坊を抱きながらやってきた。
「皆、傷一つない。無事だぞ。」
蛾の昆虫人が言うが早いか、キートンとコーハンは我が子に駆け寄った。そして愛する者と同じように抱きしめた。
「良かった...本当に良かった...そういえば、なんで私の居場所が分かったの?」
「私ですよ。ミス・コーハン。」
蛾の昆虫人が答える。
「私があなたの匂いを辿りました。間に合って良かった。」
「そうだったんですか。」
「ラルム達に手伝ってもらったから、ここにも早く来れたんだ。今も外で待ってる。」
マーキュリーが補足する。確か、ラルムはトンボの昆虫人だ。
「本当に、本当にありがとうございます。皆さん!」
「気にしなさんな。当然のことさ。」
「そうそう。」
スケルトンとスライムが言う。
「さあ、お前も疲れたろう?早く家に帰ろう。」
「ええ、あなた....。」
安心すると、急に眠くなって来た。夫の肩を借りて小屋の外に出ると、二人を祝福するように朝日が顔を出していた。
蛾は一説によるものですので、本気にしないでください。
蜘蛛は昆虫ではありませんね....